Archive for the ‘K’ Category

KALMAH / The Black Waltz

KALMAH / The Black Waltz
Release : 2006
Label : King

C.O.B 型デス・メタルバンド、KALMAH の 4th アルバム。


#1、地味とまで言わないが、印象が薄いな・・・。リフの組み立ては上手いと思うけど。 #2、やっぱ地味だ。 #3、唄メロをなぞるだけのギターがつまらない。 #4、前作となんら変わってないな。 #5、アコースティックなインスト。 #6、退屈。まとまり過ぎててどこで盛り上がったらいいのか判らん。 #7、他の曲と何がどう違うのか ? #8、最後まで聴くのが辛い。リズムギターをなぞるだけの Vo と味付け程度のキーボードが虚しい。 #9、キャッチーで悪くない。ただ、良くもない。 #10、リフ “だけ” は好きだよ。 #11、クサーいギターメロはいいけど、他の曲と同じにしか聴こえない唄メロはどうにかならないものか・・・。 #12、#11 に同じ。ギターの自己主張が足りないのではないかと。


ギターとキーボードが CHILDREN OF BODOM くらい前に出て、尚且つ Vo が唄わなければ好きになれたかもね。それと、曲構成が殆ど一緒なもんだから同じ様な曲がたが並んでるだけにも聴こえるよ。左がガラ空きなのも気になる。

評価:5

KAMELOT / Silverthorn

KAMELOT / Silverthorn
Release : 2012
Label : Steamhammer

脱退した Roy Khan の後任に Tommy Karevik (Vo/SEVENTH WONDER) を迎えた KAMELOT の 10th アルバム。


ゴシック色強いインスト #1. Manus Dei,妖しげな曲調とは裏腹にキャッチーなメロディにゲスト・シンガーが花を添える #2. Sacrimony (Angel of Afterlife),ゴシカルかるモダンな #3. Ashes to Ashes,極めて SEVENTH WONDER っぽいメロディの #4. Torn,悲壮感の漂う #5. Song for Jolee,哀愁のギターソロが素敵な #6. Veritas,ウェット感全開のメロディが秀逸な #7. My Confession,子どもコーラスがいい雰囲気を出してる #8. Silverthorn,哀愁の唄メロと共に(表打ちだけど)疾走する #10. Solitaire,グレゴリア聖歌風の Pt.1,哀愁のバラードの Pt.2,ゴシック・メタルの Pt.3 に分かれる組曲 #11. Prodigal Son,アウトロ #12. Continuum

アルバムのコンセプトが「悲劇的な死に纏わる物語」らしく曲調はどこをとってもダーク。まぁ音的にはいつもの KAMELOT なんだけど、一番の違いは唄メロだね。それもそのはず、唄メロはほぼ Tommy Karevik が担当したようで、ここ数作欠けていたキャッチーさを SEVENTH WONDER 仕込みのメロディ・センスで見事に埋めてくれた。歌唱も Roy Khan ほどのずぶ濡れ度ではないが、声質は遠くはないため違和感は少ない。Fabio Lione (Vo/RHAPSODY OF FIRE, VISION DIVINE) をサポートにツアーしてた時は「そのまま Fabio がアルバムも歌ってくれたら…」なんて思ってたけど、いやぁ、素晴らしい人選だ。

The Black Halo 以降のアルバムはどうも納得いかなったけど、あの頃の KAMELOT が帰ってきたって感じだし、本当に見事なアルバムだ。

評価:76

KAMELOT / Siége Perilous

KAMELOT / Siége Perilous
Release : 1998
Label : Victor

多国籍メタルバンド KAMELOT の 3rd アルバム。Vo が Mark Vanderbilt から元 CONCEPTIONRoy Khan に交代。


#1、なんだか煮え切らないメロディが延々続く。音悪い。 #2、それなりな疾走曲。典型的な連打系リフが面白くない。単調な展開もつまらない。 #3、少々プログレッシヴな曲。それだけ。 #4、つまらない。多分無理して複雑な曲を作ろうとしてるんだろうね。 #5、記憶の片隅にも残らないメロディが違った意味での才能すら感じる。 #6、#4 に同じ。 #7、サビメロはそんなに悪くないかもしれない。 #8、アコースティックなバラード。目指すものに実力が追いついていないと言ういい例。 #9、単調。つまらない。 #10、インスト。ドラマチックな展開がなかなか。 #11、ライブ会場並に音が響いてる。バラードだが、煮え切らない。


この後、大きな飛躍の道を辿る彼らのターニングポイント作として聴けば少しは楽しめるかもしれないけど、そんな補償はどこにもないってのが現実。

評価:13

KAMELOT / The Fourth Legacy

KAMELOT / The Fourth Legacy
Release : 1999
Label : Noise Record

多国籍メタルバンド、KAMELOT の出世作になった 4th アルバム。


#1、凄まじいほどの緊迫感を感じさせるインスト。 #2、#1 から絶妙に繋がる殺人リフ。前作とは比べ物にならないほど素晴らしい曲だ。 #3、怪しさ全開のミドルチューン。#2 の余韻も薄れる。 #4、民俗音楽。アフリカかインドか?なインスト。こういうのも結構面白いね。 #5、#3から続くアラビアーンチューン。KHAN の声質を生かしたいい曲だね。 #6、駆け上がるヴァイオリンが印象的。ギターソロがアップテンポでキャッチー。最後の笛もいい味だしてる。 #7、アコースティックバラード。KHANの18番だね。女性Voの声が重なってるのが気に入らない。 #8、#5に近い曲だが、ちょっとつまんない。 #9、またもやアラビアーンなリフ。独特の妖艶さは感じるもののいまいち。 #10、#6と同じようにアコギとヴァイオリンによるバラード。#7 よりはいいが、メロディが煮え切らない。 #11STRATOVARIUS を彷彿とさせるキラキラ疾走。#6 あたりに配置させてたら評価は変わったかも。 #12、定位が左右に分かれたマラカスが気持ち悪い。


3rd と比べると相当のパワーアップをした。なんと言っても #1-#2 が素晴らしい。KHAN が加入した事がこれほどの変化を与えるとは・・・。

評価:54

KAMELOT / Karma

KAMELOT / Karma
Release : 2001
Label : Victor

前作で脅威の名曲を生み出した多国籍メタルバンド KAMELOT の 5th アルバム。


#1、お得意のインスト。笛の使い方が前からあんまり変わってない。 #2、メロディアスなリフ。でもこの曲 ( クラシックの ) カバーなんだよね。名前は忘れたけど。 #3、キャッチーなサビメロがいい。随分成長したな・・・。 #4、これも彼らの十八番である妖艶なメロディ。コレも KHAN の実力の賜物。 #5、KAMELOT 史上最高傑作バラード。 #6、最初のピアノメロが印象的。メロディアスなサビメロが良い佳曲。 #7、前半の曲ほどではないものの、展開美に優れた佳曲。 #8、#5の出来が良すぎて隠れてしまっているバラード。実際#5には遠く及ばない。 #9、イントロは良かったがちょっとメロディが煮え切らなくなってきた。 #10、悲壮感と恐怖感を上手く描写した感じ。 #11、ゲスト参加のオペラ歌手に拍手。上手すぎ。 #12、スネア表打ちだが、かなりの疾走感を感じる曲。Voの定位移動もいい感じ。ギターメロに前作の “The Fourth Legacy” らしき箇所が見られる。 #13、日本版ボーナストラックだが、これがまたなかなかの名曲。


前作でも才能の芽が見え始めていたが、それが一気に開花したようだ。しかし何より筆頭すべきは KHAN の声質が全ての曲において生かされていると言う事だ。特に #5 は素晴らしい出来。

評価:78

KAMELOT / Epica

KAMELOT / Epica
Release : 2003
Label : Pony Canyon

フロリダ産メタルバンド、KAMELOT の 6th アルバム。初の全編コンセプト。 Luca Turilli ( RHAPSODY ) がゲスト参加。


#1、焚き火とか時計とかイヌの遠吠えとか、そんなインスト。 #2、右の泣きギターがいいね。サビメロも高揚感があっていい。定番化した単音ピアノも少々飽きてきた。 #3、サビメロは “おっ” と思うものの、まだまだ。 #4、クワイア入りのちょっとしたインスト。 #5、得意の怪しメロだけど。パッとしない。 #6、予想通りの濡れ濡れの唄を聴かせてくれる Khan。名演。 #7、#6のアウトロ。#8 へのインスト。 #8、ギターソロの前半は Luca が弾いてます。 #9、飲み屋で歌ってます。インスト。 #10、駆け上がるストリングスが、非常に単調だけど、それがよかったり。 #11、パーカッションが生きてないよね。浮いてる感じがする。微妙な印象のバラード。 #12、アコーディオンを使ったちょっと彼らにしては斬新な感じの曲。 #13、ソプラノ Vo を起用した、コンセプト的には重要な位置にある曲。オーケストレーションがいい感じです。 #14Ian Parry ( ELEGY ) の語り。上手い人なのにチョイ役か・・・。 #15、”DRAGONLAND / Ride For Glory” を遅くした感じ曲。 #16、ソプラノ歌手をのデュエットが別に面白くも何ともない。 #17、日本版ボーナストラック。このあってもなくてもいい曲のせいでアルバムが無駄に長くなっている。


コンセプトアルバムと言う事を念願に置いた上で聴かなければならない。コンセプトを理解しないと、恐らくインスト群や曲構成を理解するのは不可能だろう。曲単体として即効性のあるのは#2、3、6、くらいか。コンセプトを意識しすぎているのか、少々敷居の高いアルバムになってしまったようにも思える。

評価:63

KAMELOT / The Black Halo

KAMELOT / The Black Halo
Release : 2005
Label : King

KAMELOT の、前作の続編となるコンセプト・アルバム。7th。


#1、曲名にもあるように、いかにも “March” な曲。 #2、前作 “Farewell” の焼き直しか?それともリメイクか? #3、いつもと同じストリングスの展開が・・・。彼らの、この手の曲はもう飽きた。 #4、”Center of the Universe” に似てるな。 #5、工場っぽい廃墟で囚われた2人が歌っちゃう、みたいなインスト。 #6、壮大な展開を構築するも、もう少しストレートなメロディでもいいんじゃないかと。 #7、安っぽい雷の音源が×。スリリングなギターソロは聴き所か? #8、中間で “Center Of The Universe” と同じメロディが出てくる。こういう使い方は上手いと思うよ。 #9、前作の “Helena’s Theme” の続きみたいなもんか? #10、Bメロからサビにいくあたりのメロディ構築が上手い。うーん過去の名曲と比べるとアレだけど今作中随一のキラーチューンかな?クワイアもいい感じに盛り上げてるしね。 #11、#10 からの曲順がいい。でもイントロはモロに “The Fourth Legacy” 。 #12、ストリングスがどことなく聴いた事があるようなメロディだ。 #13、なんか良く判らないインスト。雪の上を走ってるような音だな。 #14、速いながらもバラードのような哀愁漂う唄メロ。本来ならミスマッチな所を見事なまでにハマらせてる。上手い。 #15、エピローグ。濡れ濡れ汁だくの Khan の歌唱が光る名演ですな。”Don’t You Cry” 以来の名バラードだ。 #16、同曲のピコピコ切り込みから始まるラジオエデットバージョン。折角いい感じにアルバムが終わるのに・・・。こんなボートラいらない。


次回作から普通の、曲を並べたアルバムを作るらしいので、”The Fourth Legacy” や “Don’t You Cry” 級の名曲が生まれる事を祈るのみ。

評価:70

KAMELOT / Ghost Opera

KAMELOT / Ghost Opera
Release : 2007
Label : SPV

枚数を重ねるごとに地味になっていく KAMELOT の 8th アルバム。


#1、インスト。 #2、#1 からの繋がる鬱メロ満載な曲。 #3、実に KAMELOT らしいダークな曲。 #4、地味。 #5、#3 に同じ。こういう曲はアルバムに 2,3曲でいいんだって。 #6、煮え切らない唄メロがアレ。 #7、#6 に同じ。 #8、#6 に同じ。 #9、他の曲よりはメロディが充実しているとは思うが、まだまだ煮え切らなさは残る。 #10Khan のズブ濡れエロティック歌唱が光るバラード。 #11、#9 に同じ。 #12、輸入盤ボートラ。ピアノの単音弾きが腹立たしい・・・。


コンセプト・アルバムではないらしいが、タイトルやアートワークのようなゴシカルでシンフォニックなイメージの曲がアルバム全体を支配している。このバンドの持つある種の格調高いフィルターが数倍にも厚くなったように感じられ、いつものように “数曲抜き出して聴ける” アルバムではなくなった。

毎回言っている気がするけど、The Fourth Legacy みたいな曲をお願いしますよ・・・。

評価:26

KAMELOT / One Cold Winter’s Night

KAMELOT / One Cold Winter's Night
Release : 2006
Label : King

多国籍メタル・バンド KAMELOT の、ノルウェーがオスロで行われたライブを収録した 2nd ライブ・アルバム。


– DISC 1 –
選曲及び曲順に納得がいかな・・・。何故 #2 でいきなり “The Black Halo” なのか。確かに “March of Mephisto” からじゃ勢いがないけど、このバンドにはそういうライブの最初に持って来るべき名曲 “The Fourth Legacy” があるじゃないか・・・。
まぁ、Khan の汁濁歌唱は相変わらず素晴らしいし、堅実に土台を作るリズム隊もなかなか。ちょっと音量が小さめで地味だけどソロを含めてキーボードの人も頑張ってる。所々危なっかしいが Thomas Youngblood も・・・。


– DISC 2 –
疲れが感じられます。寒いからでしょうか。
さて DISC 2 ですが、ドラム・ソロが入っております。”EDGUY / Burning Down the Opera / Solitary Burnny” が大好きな俺としては、この退屈すぎるドラム・ソロには落胆。他の曲は可もなく不可もなくって感じ。


昨年の来日公演に足を運んだ時は全く気にならなかったけど、いざ録音されたものを聴くと、ギターが一人っていうのはなんだか物足りない。でもまぁ、そこそこのパフォーマンスなのでギリギリ楽しめる内容かと。( そういえばあの時も前座の SILENT FORCE に喰われてたっけ・・・。 )

評価:50

KAMELOT / Poetry for the Poisoned

KAMELOT / Poetry for the Poisoned
Release : 2010
Label : Kamelot Media Group

KAMELOT の 9th アルバム。


アートワークを見れば一瞬で想像できるであろう前作のダーク・ゴシック・メタルな音楽性はそのままに、さらに地味さを加速させたとしか思えない。毎回「Forth Legacy みたいな曲を…。」とか書いてるような気がするが、当然ながら今回もそれ系のキラー・チューンはなし。#14. Once Upon A Time はツーバス・ドコドコしてるしキャッチーで気に入ったが、このアルバムだからこそ目立ってるというだけで、逆を言えば浮いてる。

個人的には Khan のダンディな歌唱と、どう聴いても Michael Amott (gt/ARCH ENEMY) にしか聴こえないソロのある #5. Hunter’s Season がお気に入り。

評価:46

KATSU OHTA (太田カツ) / Eternal and External

KATSU OHTA (太田カツ) / Eternal and External
Release : 2009
Label : King

ARK STORM の Gt、太田カツ の 2nd ソロ・アルバム。


#1:どこをどうとっても Yngwie Malmsteen 一色。 #2:退屈。Yngwie も時々こういうブルージーな曲を書くよね。 #3:いんぐヴぇー 。 #4:バッハの小フーガみたいなフレーズに「もういいから、小フーガをやってくれ!」と思わせられるインスト。 #5:退屈。 #6:やっちゃったよ (笑) 相当な Yngwie 好きなんだな。 #7:退屈。 #8:退屈。 #9:Yngwie の模倣だと言う以外の言葉が見つからん。 #10:Vo は専門の人に任せた方が…。 #11:インスト。


Yngwie フォロワー。ただ、外国産のよくある劣化版とは違って音が綺麗。事故前の Yngwie までとはいかないもののそれに限りなく近いんじゃないかと。…と、ネオ=クラシカルタイプのギタリストとしては超一級だが、没個性=個性なのか。オリジナリティが皆無。まぁある意味でそれを期待してたわけだが、フレーズもほぼ聴いたことがあるようなものだと流石にね…。ARK STORM は聴いたことないから判らないけど、もっと耳に残る唄メロを書かないとアレなんじゃない?

評価:32

KEEL / Streets of Rock & Roll

KEEL / Streets of Rock & Roll
Release : 2010
Label : Frontiers

STEELERRon Keel 率いる KEEL の22年ぶり 7th アルバム。


KISS っぽい Rock ‘n’ Roll な曲からブルージーな曲まで、LA Metal 全盛期と全く変わらない 80’s サウンドが好印象。ここまで変化がないってのもある意味素晴らしい。
Marc Ferrari (Gt) の 80’s そのものなギターソロも重要な点だ。

リーダートラックは文句なしの 80’s Metal 風味全開で素晴らしいソロが聴ける #3. Come Hell or High Water かな。

評価:64

KEEP OF KALESSIN / Kolossus

KEEP OF KALESSIN / Kolossus
Release : 2008
Label : Nuclear Blast

ノルウェー産 Black Metal Band、KEEP OF KALESSIN の 4th アルバム。


#1:インスト。 #2:キレ味のあるリフと爆走するドラムが爽快な佳曲。 #3:センスのあるリフが印象的な曲。 #4:サビ裏のキャッチーな展開が素晴らしい。アコースティックで美しい展開も最高。 #5:メロデス風の曲。マジでこのギター、センス抜群だな。Black Metal にここまでキャッチーなリフがくるなんて微塵も思わないって。 #6:ちゃんとメロディを追いかけてる唄メロがいいね。ソロも文句なしに素晴らしい。 #7:叙情的なメロディが神々しい・・・。素晴らしい曲だ。何も言うことないよ。悶絶。 #8:まさに怒涛。そんな中でも叙情パート忘れてないってのがいいね。 #9:神曲・悶死。1秒の捨てパートすらない Black Metal 界最高クラスの名曲だ。


EMPEROR の 1st, 2nd に次ぐ素晴らしい名盤が生まれた。疾風怒濤のドラムにデス声なのに唄える Vo、そして上で何度も書いたが素晴らしいセンスを持つギター・・・。全く隙が無いよ。あぁ、お願いだから来日してくれ・・・。

評価:95

KEEP OF KALESSIN / Reptilian

KEEP OF KALESSIN / Reptilian
Release : 2010
Label : Nuclear Blast

ノルウェー産 Black Metal Band、KEEP OF KALESSIN の 5th アルバム。


強力なリフが牽引する怒涛の疾走感と練り込まれた展開が素晴らしい #1. Dragon IconographyEMPEROR に勝るとも劣らない暗黒美に封じられた独特のエピック感が美味しすぎる #2. The Awakening,メロディックな唄メロを超効果的に配した #3. Judgement,Black Metal とは思えないほど甘美なメロディが満載の名曲 #4. The Dragontower,プリミティヴ・ブラックな中に導入された正統派なリフが美味しい #5. Leaving the Mortal Flesh,スローテンポでダークな曲調だが、そこに一閃の光が差し込むかのようなサビメロが素晴らしい #6. Dark As Moonless Night,強力無比なリフと抒情的なメロディが絶妙なバランスで融合し、音は完全にブラック・メタルなのにも関わらず、その曲名通り “神聖なる大地” の光景が脳内に広がって行く #7. The Divine Land,ダークでドラマチックな展開、暴虐なリフに抒情的なメロディ、キャッチーなソロ… 今の彼らの持つファクターが濃縮されている怒涛の大曲 #8. Reptilian Majesty

全曲名曲レベルの素晴らしいアルバムだ。前作もかなり良かったが、それを遥かに上回る出来だね。

評価:97

KIKO LOUREIRO / Full Blast

KIKO LOUREIRO / Full Blast
Release : 2009
Label : Victor

新世代ギターヒーロー Kiko Loureiro のソロ 3rd アルバム。


#1:ワウを効果的に使ったメロディが印象的な曲。 #2:キャッチーなメロディにバカテク・パートも充実した曲。 #3:プログレッシヴな上にどうやって弾いてるのかすら分らないほどテクニカルな曲。 #4:ジャズ・フュージョン風ながらもメロディがしっかりしてるのがいいね。 #5:ブラジリアン・ジャズな中でメタリックな奏法が光る。 #6:シングルコイルの良さが全面的に表れた音が心地よい。これを BGM に水割りなんて最高かも。 #7:#3 に同じ。 #8:いちいち音がクリアで上手い。溜息が出るね。 #9:哀愁のアコ・パートから爆走しさらに哀愁を増す…。最高峰のギターインストだとしか言いようがない。。 #10:ジャズ。速い曲の後にこういうのを入れてくるセンスは流石。 #11:#4 に同じ。リードメロは相変わらず素晴らしい。 #12:アルバムを最後を締める哀愁・ジャズ。


Metal の要度は勿論必要だとは思うが、2nd の密度の高い音に惚れてしまった者からすれば若干物足りない。1st と 2nd の中間に位置するアルバムって事だし仕方ないが、個人的には 2nd の方向性に Metal で養ったキャッチーなメロディセンスをふりかけた、メロディ至上主義者も納得できるようなアダルティな音が欲しいんだよな…。まぁ何はともあれ凄まじいギター・アルバムであることには変わりない。俺のようなヘタレ・ギタリストはこれを聴いてその実力の天文学的な差に目の前が真っ暗になることは間違いない。

評価:55

KIKO LOUREIRO / Sounds of Innocence

KIKO LOUREIRO / Sounds of Innocence
Release : 2012
Label : Victor

Kiko Loureiro (Gt/ANGRA) の 4th ソロ・アルバム。


Kiko 印のブリッジミュートを駆使したスタッカート・リフが印象深い #2. Gray Stone Gateway,プログレッシヴなメロディと頻繁にハイ・センスの外したリズムが素晴らしい #3. Conflicted,彼らしいメロディ運びと若干ミニマルな展開が美味しい #4. ReflectiveKiko のギターよりも Virgil Donati (Dr/PLANET X) の常軌を逸した(誉めてる)フィルインが凄まじい #5. El Guajiro,変態曲(←誉めてます)のあとの耳休めに丁度いいメロディアスな #6. Ray of Life,変態リズムとジャズ・フュージョン系のメロディが絶妙な調和を生み出す #7. The Hymn,#5 と同様、もはや Kiko が脇役のようにすら感じる #9. Twisted Horizon,アルバムのラストを飾る優しい音運びの #10. A Perfect Rhyme,そして、なぜこれ(リードギターレス・バージョン)を収録したのか不思議な #11. Conflictd (Playback Version)

Kiko Loureiro のオリジナリティ溢れる “ブラジリアン・ジャズ・フュージョン meets メタル” なメロディは、それだけを抽出するなら複雑さやプログレッシヴさの割には比較的聴きやすく、時に心地よさすら覚えるくらいなのだが、そこに Virgil Donati の超絶変態リズムが加わることでより前衛的に聴こえ、且つ洗練された音の波となって流れてくる。そして聴くたびに新たな発見ができる。

Kiko の超絶プレイが凄いのはわかってたけど Virgil Donati の凄まじさは改めて再確認したわ。ただ、その分このアルバムの敷居も高~くなってるのは間違いないな。

評価:64

KILLING TOUCH / One of a Kind

KILLING TOUCH / One of a Kind
Release : 2009
Label : Marquee

VISION DIVINE をクビになった Michele Luppi 率いる KILLING TOUCH の 1st アルバム。


#1:爽やかさと力強さが競合する曲。VISION DIVINE っぽい。 #2:アコースティックな小曲。 #3:程よい Heavy さがあるものの唄メロが面白くない。 #4:#3 に同じ。 #5:前半の疾走感を後半まで残してほしかったね。ギターソロはなかなか。 #6:パワーバラード。唄メロがつまらん。 #7:無駄にバス連打する退屈な曲。 #8:ピアノ・インスト。 #9:唄メロが退屈。 #10:メロハーちっくな爽やかな曲。 #11:バラード。エンディングのソロが素晴らしいね。 #12:退屈。 #13:ボートラ。アコースティック・バージョン。


当然ながら Luppi の歌は超一級、他の演奏陣も非常に上手いが、耳に残るメロディが皆無。ここまで的を外していると意図的だとしか思えないね。従来のパワーメタルやメロディアス・ハードにモダニズムを導入したとでも書けばいいのか…。唯一足りないのはこの手のメタルに必要不可欠な “高揚感のある叙情的なメロディ” だな。

評価:48

KIMBALL ・ JAMISON / Kimball ・ Jamison

KIMBALL ・ JAMISON / Kimball・Jamison
Release : 2011
Label : Frontiers

Bobby Kimball (Vo/ex-TOTO)Jimi Jamison (Vo/ex-SUVIVOR) にメロハーを歌わせる Frontiers の十八番プロジェクト KIMBALL ・ JAMISON の 1st アルバム。


KISKE・SOMERVILLE と同様、Mat Sinner がプロデュース。曲は Frontiers お抱えソングライター。Fergie Frederiksen のソロ・アルバムと同様に、この布陣で悪い出来になるはずがない…。

でもねぇ、曲は最高に素晴らしいのに、どこかその魅力を出しきれてないような気がするんだよね。どちらも素晴らしいシンガーである事は疑いの余地もないんだけど、この2人の声が重なる事によって得られるハーモニーが果たして個別に聴いた時の印象を超える何かを特別なマジックを得られているかというと、疑問符を投げかけざるを得ない。

特に Jim Peterik の曲 #4. Chasing Euphoria は、Jim & Jimi の完璧なコンビネーションを Bobby の声が邪魔してるようにしか聞こえないし、Robert Sall の曲 (#1,2) は Bobby に軍配が上がる。まぁ、上手い事パートを分け合っている曲もあるけど、この2人ならあえて組ませなくてもいいアルバムが出来たと思うんだけどなぁ…。

評価:64

KISKE ・ SOMERVILLE / Kiske ・ Somerville

KISKE ・ SOMERVILLE / Kiske ・ Somerville
Release : 2010
Label : Frontiers

Michalel KiskeAmanda Somerville のプロジェクト。


The Voice of Keeper of the Seven Keys である伝説の人 Michael Kiske がデュエットであるとはいえ、再び HR/HM を唄っている。AOR 風味の曲もあるが、PLACE VENDOME よりも HR/HM に近いのは確実だ。

しかし、ここまで HR/HM なアルバムを届けてくれたなんてな…。勿論、捨て曲なしの名盤だ。正直なところ曲にそれほどパワーがあるとは思えないが、全ては Kiske の声の神通力によるものだろうね。

評価:87

KISS / Sonic Boom

KISS / Sonic Boom
Release : 2009
Label : KISS Records

地獄からの使者 KISS の 19th アルバム。


どの曲も KISS らしい Rock ‘n’ Roll ないい曲なのは間違いないのだが、唯一らしくないメロディック・ロックな曲があり、それが Eric Singer が Vo をとる #7. All for the Groly だ。過去の名曲ほどではないけどこの曲は凄くいいね。当サイトで多くみられる、所謂メロディック・メタル系のバンドの曲と比較しても何ら遜色のない曲だ。他の曲は今までの KISS を知っている人ならかなり予定調和なので、正直そんなに印象に残らなかった…。


KISS 名義で新譜を出した事自体が奇跡みたいなものなので、非常に嬉しいが、重要なのはこのアルバムを引っ提げて来日公演を行うかどうか、だな。てか、日本盤が出ないのは何故?

3枚組の限定盤を買ったんだけど、日本限定でリリースされたリ・レコーディング・アルバム “地獄列伝” が入ってるってどーゆーことよ (知ってたら買わなかった…) 。DVDはボーナス・ディスクとは思えないほど良かったけど…。

評価:52

KISS / Monster

KISS / Monster
Release : 2012
Label : Universal

地獄の獣神、KISS の 20th アルバム。


KISS に求めていた音そのもの、な #1. Hell or Hallelujah,初期の雰囲気を醸し出すポップな #4. Back to the Stone Age,彼ららしいコーラスとハンドクラップが絶妙に合う #5. Shout Mercy,80’s を感じさせる #7. Eat Your Heart Out#9. Outta This World,ロックへの愛が滲み出た #10. All for the Love of Rock & Roll

前作が「どこをどう取っても KISS なんだけど、どこか煮え切らない」という微妙なアルバムで、国内盤がリリースされないという状況だったが、今回は国内盤も出た模様。しかも今作は “らしさ” を保ちつつ、ちゃーんとシングル・ヒットを狙える曲が数曲あるってのが素晴らしい。

もうね、CDをセットして Play ボタンを押したら #1 のリフが聴けるってだけで十分満足。

評価:77

KISSIN’ DYNAMITE / Money, Sex & Power

KISSIN' DYNAMITE / Money, Sex & Power
Release : 2012
Label : Afm

ドイツが生んだ若きメタル野郎ども KISSIN’ DYNAMITE の 3rd アルバム。


最初に言っておくと、捨て曲なしの名盤だ。”若き” メタル野郎とは思えない極上の LA METAL… まさかこんなのがドイツから出てくるなんてな。

全曲が名曲レベルなのだが、その中でも #4. Sex Is War#5. Club 27#7. She’s A Killer の3曲はどれも年間ベストチューン・クラス。異色な #10. Six Feet Under でアルバムを締める構成も面白い。

曲作りは 100% バンド(+ Hertmut Krech & Mark Nissen/ELEPHANT MUSIC)で行っているようで、これだけのクオリティで外注が0というのも素晴らしい。ホント、凄いの出てきたなぁ。取りあえず、年間ベスト入りは確実って事で。

…前作も急いで入手しないとな。

評価:93

KOTIPELTO & LIIMATAINEN / Blackoustic

KOTIPELTO & LIIMATAINEN / Blackoustic
Release : 2012
Label : earMusic

Timo Kotipelto (Vo/STRATOVARIUS)Jani Liimatainen (Gt/CAIN’S OFFERING, ex-SONATA ARCTICA) によるアコースティック・カバー・アルバム。


MICHAEL KISKE / Past in Different Ways みたいに、結構アレンジされてくるのかと思いきや、Timo の声と Jani のギター、コーラスだけの超シンプルな構成。期待してたのとは違うけど、こういうのもたまにはいい。

純粋に Timo Kotipelto の歌唱が好きな人には堪らないアルバムだろうね。STRATOVARIUS の曲や SONATA ARCTICA で Jani が書いた #4. My Selene が全ての肉付けを削ぎ落とした形で聴けるという意味でも興味深い。いいメロディは装飾がなくてもいいということだね。

唯一の新曲 #7. Where My Rainbow Ends はすぐにでもメロスピに変換できそうな Jani らしい綺麗なメロディの曲。CAIN’S OFFERING が完全沈黙してるだけに Jani の動向が気になるが、こういう曲を書いてるならある意味で安心。

評価:50

KOTIPELTO / Coldness

KOTIPELTO / Coldness
Release : 2004
Label : Marquee

STRATOVARIUS を 脱退しちゃった KOTIPELTO さんのソロ 2nd アルバム。後ろを固めるのは結構強力なメンバーだったり。


#1、メロディが全然面白くない。宝の持ち腐れだろ、これは。しかも1曲目からフェードアウトかよ。 #2、”STRATOVARIUS / Elements Pt.II” の曲よりは全然マシかもしれないな。まぁ、マシって程度だが。 #3、鼻歌をそのまま曲にしちゃったんでしょうかねぇ。何だこの退屈な曲は・・・。 #4、つまらな過ぎて最後まで聴くのがつらいです。何か勘違いしてるんだろうな、彼は。 #5、他の何よりも唄メロがつまらない。Timo Kotipelt さんの本職って何でしたっけ? #6Janne Wirman のキーボソロ以外のどこに耳を傾けたらいいのか判りません。 #7、リズムギターとベースが Maniac Dance な点については何も触れないでおくよ。 #8、今、巷で流行ってる型のリフだね。まぁだから何?って感じだけどさ。面白みのない曲だなぁ。 #9、他の曲に比べて、唄メロが聴けるレベルだ。 #10、東欧チックなギターソロが面白いな、終わり方も面白いアイディアだが、今ひとつ。 #11、ボーナストラック。


Janne WirmanMichael Romeo がいながら・・・。残念だ。まぁ、Andi Deris の 2nd よりは 100倍マシだけどな。

評価:10

KOTIPELTO / Serenity

KOTIPELTO / Serenity
Release : 2007
Label : Afm

STRATOVARIUS の看板シンガー Timo Kotipelto の 3rd ソロ・アルバム。


#1、タイトル連呼型の疾走曲。Tuomas Wainola (gt) が結構いい仕事してるね。 #2、昨今のユーロヴィジョンを意識したかのような HR 。 #3、単調すぎるサビメロはなんとかならんのか。 #4、#3 に同じ。リフはなかなかいいんだけどね。 #5、退屈。 #6、イントロの歪んだキーボードメロがいいね ( Janne, GJ! ) 。唄メロもいいし、キラーチューンだね。 #7、高音で裏返りまくりな Vo に失笑。感動的なギターソロが素晴らしいね。 #8、唄メロのつまらなさは流石・・・。 #9、退屈。 #10、陰鬱なサビメロが堪りません。ただ、展開がしつこいし、8分ってのは無駄に長いって。


相変わらず STRATOVARIUS のアルバム採用基準に達せるような曲は少ない。が、#6 Angels Will Cry みたいな曲を作ってくるあたりは流石。でも、ソロ・アルバムだからこそ本家ではできない様な曲を作ってほしい気もする。

評価:35

KREATOR / Hordes of Chaos

KREATOR / Hordes of Chaos
Release : 2009
Label : SPV

三大ジャーマン・スラッシュの一角、KREATOR の 12th アルバム。


屈強な突進力とアグレッションがアルバムを支配する一方 #4. Amok Run での抒情的ソロや #10. Demon Prince の強力なメロディも曲に花を添えている。

評価:46


Links of Uranus
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