- 1986.08.21 : HELLOWEEN / Walls of Jericho – Judas – Helloween
- 1987.04.21 : HELLOWEEN / Keeper of the Seven Keys Part 1
- 1988.09.21 : HELLOWEEN / Keeper of the Seven Keys Part 2
- 1992.03.27 : HELLOWEEN / Pink Bubbles Go Ape
- 1993.06.02 : HELLOWEEN / Chameleon
- 1994.08.24 : HELLOWEEN / Master of the Rings
- 1996.03.01 : HELLOWEEN / The Time of the Oath
- 1998.03.03 : HELLOWEEN / Better Than Raw
- 2000.10.21 : HELLOWEEN / The Dark Ride
- 2003.05.17 : HELLOWEEN / Rabbit Don’t Come Easy
- 2005.07.21 : HELLOWEEN / Mrs.God [Single]
- 2005.10.31 : HELLOWEEN / Keeper of the Seven Keys -The Legacy-
- 2006.11.01 : HELLOWEEN / Light the Universe [Single]
- 2007.02.21 : HELLOWEEN / The Legacy World Tour
- 2007.09.27 : HELLOWEEN / As Long As I Fall [Single]
- 2007.10.24 : HELLOWEEN / Gambling with the Devil
- 2009.11.17 : HELLOWEEN / Unarmed: Best of 25th Anniversary
- 2010.10.27 : HELLOWEEN / 7 Sinners
- 2013.01.22 : HELLOWEEN / Straight Out of Hell
Search for ‘HELLOWEEN’
HELLOWEEN / Walls of Jericho – Judas – Helloween
Release : 1986
Label : Victor
バンド初期の EP とその後のフルレンスアルバムをくっ付けた、記念すべき HELLOWEEN の 1st アルバム。
#1、「 Happy Happy Halloween・・・ 」、そして Kai の咆哮が。メロディを唄うのが精一杯な風邪っぴきの鼻声が失笑を誘うけど、名曲なのは確実。 #2、実は鼻声がいい感じな名曲。 #3、面白いリフが楽しい。これは流石に Vo が酷いな。展開がいいだけに口惜しや。 #4、音程が合ってない? いい曲なんだけどね。笑うしかないな。こりゃ。 #5、バラードだと思ったらいきなり疾走し始める。Vo が酷い。許容範囲を超えている(汗) #6、#1のメロディを管楽器で表現しました、なインスト。 #7、メロディック・メタルはここから始まった!? 風邪が治ってもまだ厳しい Kai Hansen の歌唱。 #8、Weikath の、まだまだ発展途上を感じさせる曲。 #9、#7と同様に童謡みたいなサビメロがステキ。(ギャグじゃないデスよ) #10、何とも言えない連呼系のサビが虚しい・・・。 #11、メタル・インヴェイダーが襲ってくるなんてアイディアが既にオシャレ過ぎ(笑) #12、やっぱこれもサビメロがいい。ギターソロの一部に Grieg の曲からのパートがある。 #13、ヘヴィ・メタルの演奏の仕方について歌った曲。サビメロとギターソロがステキです。 #14、Weikath 初期の名曲。ギターソロで終わったの?と思わせて、その後強烈な疾走を見せるのが素晴らしい。 #15、初期の名曲の1つ。 I Want Out 形式はここから来たと言ってもいいと思う。 #16、これは Michael Kiske が加入してからの曲。で、そのKiskeのペンによるもの。 Kai のVoの後だとなんか安心するね~。
Vo はアレだけど、名曲がたくさんつまってるんで。
評価:85
HELLOWEEN / Keeper of the Seven Keys Part 1
Release : 1987
Label : Victor
HELLOWEEN 黄金期、そう呼ばれるようになったのはこのアルバムをリリースした頃から。Michael Kiske を向かえ、キャッチーで判りやすいメロを網羅した当作品は後にキーパーメタルと言われる。
#1、何かを予感させるような印象を与えてくれるインスト。 #2、生の力が十二分に発揮されたスピードナンバー。コーラスが幼い感じがするのは、彼らの若さゆえのもの。時代を感じる。キャッチーなギターソロ、勿論唄メロを取って見ても、一般受けする素晴らしい佳曲だといえる。 #3、Kiske のペンによる曲。元は彼自身のバンドの曲だったが、アレンジを施し現在のものに至る。掴みやすいメロディが特徴的。こちらも一般受けしそうだ。 #4、聴いていると笑顔が溢れてきそうなイントロが強力。各所で凄まじい低音が聴けるが、これもKiskeの実力だろう。 #5、作曲者の Michael Weikath が彼女に振られ、その恨みと怨念を込めまくった曲。皮肉めいた歌詞は置いておいても、なかなかの佳曲である。 #6、#2と同じ方向性にある曲。それはイントロだけをとっても感じられる。当時、溢れんばかりの若さをもっていた彼ららしい曲だといえる。 #7、13分の大曲。コレだけの曲が作れる Kai Hansen には賞賛の意を示さざるを得ない。 #8、次のアルバム、Pt2へと繋げる為の曲。個人的にはどの辺が繋がっているのか判らない。
Michael Kiske の多大な功績がこのアルバムを寄り高みに導いているのは確実。#2 – #7 まで捨て曲らしい捨て曲は一切ないが、いかんせん37分というのは短すぎる。佳曲が多い中残念だがもう2曲くらいあれば、もっと高得点を付けたかもしれない。
評価:79
HELLOWEEN / Keeper of the Seven Keys Part 2
Release : 1988
Label : Victor
なぜキーパーメタルと言われ、奉られるのか?このアルバムにはその由縁がびっしりと詰まっている。HELLOWEEN 黄金期を飾る最高峰のアルバム。
#1、前作の Initiation よりも期待感が踊らされる素晴らしいインスト。 #2、アルプス一万弱。 #3、他の名曲に隠れてしまっているが、十分佳曲となりうる。 #4、パンクに近い。とはいっても彼ららしいお遊び心に溢れた名曲。馬鹿っぽい。こういう曲が作れるのも彼らの強みだろう。 #5、#4同様遊び心が感じられる。 #6、Kiske のペンによる曲だが、凄く演歌っぽい。特に間奏において顕著だ。 #7、Kaiによる珠玉の名疾走曲。プログレッシヴな展開しかり、アレンジにおいて最高級の力を発揮した名曲だといえよう。 #8、パーティーチューン。ウィー。 #9、私をHR/HMの世界に引きずり込んだ曲。メタルとは思えないほど全編キャッチーなメロ、パーティ性のあるサビ、その全てに心を奪われた。Kiske の超ロングビヴラートハイトーンは必須。後に Halford にギターソロをパクられるという名誉な事も(笑) #10、本作において、最も秀でているといっても過言ではない。Weikath の最高傑作だと私は思う。彼は今後、これ以上の曲を書いていないと思っている。全てのパートに及ぶドラマチックな展開は無理やりさを感じさせないし、まさに完璧な出来だといえる。サビ裏のコーラスが一段も二段も曲を引き立てている。
前作から何が繋がっているのか?そんな疑問は隅っこに置いておくとして、全ての曲で別な方向性であるという点。これは最も評価すべきである。ちなみに、右のセットリストは完全版のものになっています。購入を考える人は、Pt1と2が同梱されている完全版か再発リマスタ版を購入しましょう。
評価:87
HELLOWEEN / Pink Bubbles Go Ape
Release : 1992
Label : Victor
前作 Keeper Of The Seven Keys のプレッシャーに耐えながらも作られた 4th アルバム。脱退した Kai Hansen の後釜に元 RAMPAGE の Roland Grapow が加入。
#1、アコギを奏でながら Kiske が歌うちょっとしたイントロみたいなもの。 #2、キャッチーなメロディが素晴らしいKiskeの名曲。透明感のある音作りが良い方向に効果を発揮している。 #3、いかにもKiskeらしいポップセンスのある曲。Bメロの裏でピロピロ引きまくるギターが素晴らしいね。 #4、Weikathのペンによるミディアムテンポの佳曲。最後の左のKiskeが良い。このアイディアは素晴らしいね。 #5、シンプルな構成。歌詞もなかなか楽しめる。 #6、これまたポップセンスの光る名曲。Kiskeも良い曲が書けるようになってきたね。 #7、Grapow センスお披露目の疾走曲。いやぁ、これなら十分にKaiの後を任せられるな。 #8、GrapowとKiskeによる合作。これは確実にアルバム中屈指のキラーチューンだ。Kiskeのハイトーンも冴えまくってる。 #9、Markus の曲。当然と言わんばかりにベースが良い。Markusもいい曲書けるじゃないの。 #10、#2と双璧を成す名曲。とにかくメロディが素晴らしい。 #11、感動的なサビメロが心を打つ、今ではメロディアス・ハードに位置される方向性の曲。 #12、キャッチーなハードロックというのが一番当てはまるか。Markus、彼がここまで作曲能力があるとは思っていなかった。
1曲も捨て曲がありません。前作、前々作にも全く引けを取らない素晴らしいアルバムです。いや、むしろ曲数の少ないPart.1よりもこちらの方がいいかもしれません。当アルバムは問題作と言われがちですが、全くそんな事はありません。下手に後期の作品に手を出す前にこの名盤を聴いてみるのはいかがでしょうか?
評価:85
HELLOWEEN / Chameleon
Release : 1993
Label : Victor
前作 Pink Bubbles Go Ape にて開花した Michael Kiske の作曲能力が際立つ意欲作。5th アルバム。
#1、メロディアスな唄メロが光る名曲。Keeper1,2に隠れがちだが、十分Keeper以上。 #2、サビメロの浮遊感が良い!これぞ HELLOWEEN って感じ。ちょっと長いのが厳しいか・・・。 #3、つまんない。サビでのテンポチェンジとか、無駄に複雑にしてる気がする。 #4、ふざけた感じがドイツ人らしくていい。管楽器のアレンジがパーティー的で凄く気に入った。 #5、もう少し簡単なメロディを使えばよかったのかもしれない。メロディを引きずっている感じがする。 #6、Weikath 渾身のバラード。彼はこの先これ以上のバラードは書いていないと思う。 #7、オールドスクール的な、篭った感じのVoが蛇足。 #8、要所に散りばめられた変な効果音が面白い。 #9、無駄に長く、つまらない。同じ手法を何度も使うのもX。 #10、明るいパーティーメタルチューン。サビのタイトルコールを少し溜めるとこが好き。 #11、大曲。早送り必須? #12、Keeper Of The Seven Keys を思わせるアコギが印象的。てか、モロ演歌。これは演歌でしょ。
全体的なプロダクションとして、音が軽い。しかしそれは全作から少々の実権を握った Michael Kiske の陰謀だろう。曲も Rock 路線や Pops 路線が感じられる。バンドとしての統制も取れておらず、全員が個々に作曲した曲を録音しただけだというアルバムでもあるが、それが良かったのか、なかなか良い感じに仕上がっている。
評価:81
HELLOWEEN / Master of the Rings
Release : 1994
Label : Victor
Michael Kiske と Ingo Schwichtenberg の解雇に伴い、元 PINK CREAM69 の Andi Deris、元 GAMMARAY の Uli Kusch を迎えて制作された 6th アルバム。
#1、曲名が、 Keeper Of The Seven Keys を彷彿とさせる。 #2、地を這うハイエナのような Andi Deris の声質に笑える。これが新しい HELLOWEEN なんだね。 #3、サビのアレンジが面白い佳曲。ギターソロの切り込み方もいいね。 Uli のドラムが涎垂れ流しクラスで素晴らしいんですけど、この良さ判る人いるかなぁ・・・。 #4、PINK CREAM69 のデモを正式録音した曲。てか、そーゆーのはシングルのB面とかでやろうよ、ねぇ。 #5、Roland Grapow が Michael Kiske の事を書いた曲。らしい。まぁ、そんな裏話はいいとして、結構いい曲だよ。 #6、#4と同じ経緯で録られた曲。確かにこれは PC69 っぽくないね。#4 とは違ってアルバム溶け込んでるね。 #7、メインメロにテトリスの曲を使っているという面白いアイディアの曲。 #8、エロティックな歌詞とキャッチーなメロディが楽しい佳曲。少々古典的なイメージもある曲だね。 #9、ノリノリなリズムが面白い。ライブ向けの曲だね。ただ、飽きっぽい俺は1回聴けばもういいかも。 #10、唄メロはなかなか。こういうバラードこそ、クリーンな声で唄って欲しいんだけど、無理なお願いかな。 #11、サビメロが連呼系なだけに、他が魅力的であって欲しいところだが、そう上手くいかないのね。 #12、ボートラなのに結構いい曲。 #13、Roland Grapow の自慰曲。おまえは Yngwie J. Malmsteen になりたいのか? それともギターヒーローになりたいのか?
Keeper Of The Seven Keys の続編らしいが、どこが続編なのか?もともとキーパーのコンセプト性なんてあってない様なものだし、どうでもいいんだけどね。そんなコンセプトを提示してPC69のデモ曲を使ったり、と意味の判らない選曲がある種の混乱を招く。まぁいいんだけど。方向性をMETALに戻したはいいが、 Kiske の解雇は痛かったな。
評価:62
HELLOWEEN / The Time of the Oath
Release : 1996
Label : Victor
前作にて新しい HELLOWEEN スタイルを確立した。そしてこれは、ノストラダムスの大予言をコンセプトに作られた 7th アルバム。
#1、変な口笛のお遊び的なイントロが印象的なこの曲は純粋なセックスをテーマにした曲。 #2、JUDAS PRIEST 風の馬鹿っぽい歌詞が楽しい。唄メロが面白くないけど、これが限界なのかな。 #3、ある意味コンセプト通りの曲。Bメロで裏メロベースが強調されるのは好きだが、これもサビメロが煮え切らない。 #4、典型的HELLOWEENな方向性のメロディアスな曲。 #5、Andi渾身のバラード。恐らく#3と共にアルバムの中核を支えると思われる曲。 #6、少々デス声風味のAndiが聴けるAメロがいい感じ。大人しくなるBメロも展開的に面白い。 #7、Uli 作曲のメロディアスなミディアムチューン。こういう曲が書けるならどうしても GAMMARAY に残って欲しかった、と思ってしまう。 #8、歌詞が面白いAndiの曲。Andiらしさが伝わってくるね。まぁ、それだけでしかないんだが。 #9、唄メロがつまらない。最後らへんのドラムはタイトでかっこいいね。 #10、長い割りに早送りポイントが多すぎる。生ぬるいサビメロもWeikathとは思えない。さらに、ふざけてるかのようなギターソロも厳しい。 #11、Weikathはどうしちまったんだ!と思わざるを得ない。 #12、Grapow 入魂のタイトルチューン。ダークな雰囲気を出す、いかにもノストラダムスな曲。 #13、Bonus Trackだが、Weikathの駄曲よりは全然いい仕上がりだ。 #14、Bonus Track。印象的なドラムソロから始まるメタルというよりハードロックした曲。
本来 Weikath が書くべきメロディアスな疾走曲をAndiが書き、Grapow、Uli の両者も素晴らしい作曲能力を見せてくれている。問題は Weikath。Power 以外の曲が全くと言っていいほどに魅力を感じない。他人の首を切っといて自分はこれじゃぁね。まぁ、全体的なバランスは取れてるし悪いアルバムだとは思わないけど、何かふに落ちない点が沢山あるアルバムでもあるね。
評価:67
HELLOWEEN / Better Than Raw
Release : 1998
Label : Victor
メロディック・パワー・デス?・メタルバンド、 HELLOWEEN の 8th アルバム。
#1、Uli 作曲の素晴らしいインスト。もう、凄すぎて、汁が垂れてきそうだ (汁) 緊張感のあるイントロ。それを増幅させるが如くに切り込んでくるギター。そして大悶絶必死の超級ウルトラ飛翔メロ。この曲だけで3度の飯は食える。 #2、そして雪崩れ込むは新しい HELLOWEEN のアンセム(笑) Uli の作曲センスには恐れ入る。ここまで Andi の声質に合ったメロデスチューンが書けるとは・・・。 #3、キャッチーなイントロが良い Weikath 作の佳曲。#2の後だからか、凄くそれらしく聴こえる。 #4、Andi のPC69譲りのハードロック。ライブ向けの合唱チューンだね。 #5、これまで影を潜めてきた Markus のペンによる曲。ベースが大活躍してるのはいいが、いかんせんメロディが面白くない。 #6、Uli 凄いな。タイトでテクニカルなドラミングは勿論だが、ここまで優れた楽曲が書けることは勝算に値するね。 #7、アルバムの中だるみを誘う。変な声なのに、さらに変なエフェクトかけちゃって・・・。どうしたもんかね。 #8、Future World と同じようなノリの曲 #9、Uli ほんっといい曲書くなぁ。他のメンバーの曲とは明らかに格が違う。 #10、稚拙なメロディがキッズの心をくすぐるんじゃないか、と思われる曲。 Weikath ってたま~にこういう子供っぽい曲を書くんだよな。 #11、Uli Kusch 大活躍。手数が多くて、尚且つタイト。Voがアレだからドラムばかりに耳がいっちゃうわ。 #12、どこかで聴いた事のあるようなリフが展開される Weikath 渾身の1曲。メロディアスな唄メロが素晴らしい。
Uli の作曲能力が Weikath を超えた。てか、 Uli のおかげだ。こんなにいいアルバムになったのは。 Grapow の曲がないのはちょっと残念だが、それ以上に Uli が頑張ってくれた。
評価:68
HELLOWEEN / The Dark Ride
Release : 2000
Label : Victor
メロデス風メロディック・メタルの祖 (笑)、 HELLOWEEN がメタル復活屋 Roy Z をプロデューサーに向かえて制作した 9th アルバム。
#1、ダークな雰囲気を醸し出すインスト。 #2、HELLOWEEN らしいキャッチーなメロディを持つ佳曲。だが、サビメロが GAMMARAY / The Guardians of Mankind である事は否定できない。 #3、Uli 作曲の曲。Aメロ~サビという簡単な展開だが、判り易さという点では悪くないと思う。 #4、メロディが煮え切らないというが正直な感想。Andi Deris のAメロの歌唱が、半ばデスヴォイスなのは笑ってしまう。 #5、怪しメロがいい感じの曲。やはり Andi はデスヴォイス風が似合ってるな。 #6、イントロのピアノはもう少し凝ったメロディに出来なかったのか?とひたすら疑問。 #7、単調な唄メロを使った実に HELLOWEEN らしい曲。ただ、サビは何故そんなに弱々しいのか。 #8、Uli 作曲の、#3を遅くした感じの曲。ストリングスの使い方が上手いね。 #9、アレンジが稚拙。ボートラレベル。 Uli のドラムは相変わらず上手いんだけど、それ以外聴き所が見出せない。 #10、Andi の作曲センスをちょっとばかり疑う結果になってしまった。アレンジ不足なのは勿論だが、展開に一貫性がなく全くまとまりを感じない。 #11、なんて言っていいのか迷うけど、こんなんでいいのか、と。 #12、Roland Drapow の作曲能力が一挙に開花。もしくは The Chance 以来の名曲。アルバム中、この曲が最も HELLOWEEN らしく、アルバムのコンセプトに沿っている。アレンジも完成された感がある。 #13、キーボードの使い方が面白いが、あくまでボートラ。なくてもよかったんじゃない。
いかにも 「ダークな感じを出しました」 って感じのアルバム。いろいろな場所で言われている事だが、メンバーの仲間割れを放置した結果として、アレンジの稚拙さが明るみに出てしまった感がある。個々に曲を持ち寄って、吟味もせずに録音したって感じ。いいアルバムだとは思うけど、バンドのケミストリーってモノを一切感じない。ある意味 Chameleon みたいなアルバムだね。
評価:65
HELLOWEEN / Rabbit Don’t Come Easy
Release : 2003
Label : Victor
メロディック・パワー・デスメタル?バンドの記念すべきかどうか判らない10thアルバム。Guitarが Sascha Gerstner (ex- FREEDOM CALL ) に変わり、Drumerはヘルプで MOTORHEAD の Mikkey Dee が叩いている。
#1、強烈かつタイトな Mikkey Dee のドラミングが凄い。前任の Uli Kusch を凌ぐかもしれない程。曲は、典型的 HELLOWEEN な感じの明るい曲。つか、曲なんかよりもドラムの音圧が最高。 #2、新ギタリスト、Sascha 作曲。凄くいいってわけでもないけど、悪くない出来。 #3、Weikath よ、こんなのでいいのか・・・。緊張感が皆無、サビメロは聴けるレベルだが、つまらな過ぎる。 #4、Andi の歌唱も、衰えてきましたね。同時に作曲能力も? Mikkey Dee の超絶なドラミングがなければ駄曲になっていただろうな。 #5、久々にバンドのケミストリーってヤツを感じられる曲。 #6、アラビアンなイントロが魅力的な Sascha の曲。 #7、前作に続き、またもや中だるみを作ってしまっている。てか、個人的に Andi のミドルの曲はほとんど退屈。 #8、これまた Mikkey Dee のパワフルなドラミングに助けられている。 #9、前作辺りから急に頭角を現し始めた Markus の作った疾走曲。#1 からの退屈さを一気に吹き飛ばす威力を持った素晴らしい曲だ。 #10、Weikath よ、こんなのでいいのか・・・。 #11、Sascha はなかなかいい働きしてるね。 Roland Grapow,Uli Kusch の穴を埋めているとは到底思えないけど。 #12、Weikath よ、こんなのでいいのか・・・。The Dark Ride で使って貰えなかったのには、それなりの理由があるだろうに。 #13、スケジュールが合わせられなくなった Mikkey Dee 師匠の変わりに元 ACCEPT の Stefan Schwalzmann を加入させた。その社交辞令に録音したボートラ。
なんとも平凡で面白みのないアルバムになってしまった。・・・タイトルの意味とか説明してもいいが、多分他にあると思うんで割愛。はっきり言って、スーパーの閉店間近安売りセールレベルな内容だけど、Uli Kusch を超える Mikkey Dee のタイトなドラミングが底上げしてくれているので、際どいけど聴けるレベルにはあるんじゃないかと。
評価:67
HELLOWEEN / Mrs.God [Single]
Release : 2005
Label : Victor
ドイツが、HELLOWEEN の 11th アルバム “Keeper Of The Seven Keys – The Legacy -” からの先行 MCD。
#1、まず、やる気のない気の抜けたリフ、やりきれないA、Bメロがどうにもこうにも悪い意味で印象に残っちゃって。サビメロは I Want Out などを彷彿とさせるタイトル連呼型メロディだが、3分ないってふざけてませんか?新しいドラマーはUli Kuschの猿真似をするかのようにピンポイントでライドを使いますが、成りきれてないな。 #2、煮え切らないさ爆発のイントロがね。ついでに Kai “アーラィ” Hansen の猿真似をする Andi Deris が悲しい。結局 Markus もネタ切れなんでしょうか、メロディに新鮮味がなく面白くない。しかもタイトル連呼しすぎでしつこい感じがする。 #3、FREEDOM CALL で Sascha が感じてた事を唄ったのかな?所詮B面。悪いけど、これが本編に入らなくてヨカッタ。
新譜がどうなっているのか判らないが、是非、前キーパー2作のように長く聴けて尚且つ飽きる事ない名曲がたくさん入ったアルバムを作ってくれる事を心から願っているよ。そんで、HELLOWEENを崇拝するバンド達への新たな “Keeper Of The Seven Keysの壁” を作って貰いたいものだ。評価は、妥当な線。歌詞の印刷にミスがあるのもマイナス。よってコレはファンの為のコレクターズアイテム。
評価:0
HELLOWEEN / Keeper of the Seven Keys -The Legacy-
Release : 2005
Label : Victor
真の起死回生をはかるドイツの大御所 HELLOWEEN の11thアルバムにして、過去の傑作 Keeper of the Seven Keys の名を冠した作品。
[ DISC 1 ]
#1、1曲目にして13分の大曲。キャッチーなサビメロは悪くないものの “煮詰まりかけのおでん” のような印象。 アイディアのツギハギにしか聴こえないのが残念だ。 #2、聴き易い曲だが、1回聴けばいい感じ。曲としては前作のそれを遥かに上回っているのだが、この程度かという印象。 #3、いかにも Weikath が書きそうな曲。いかにも HELLOWEEN という感じ。Eagle Fly Free の手法を取りましたってのがみえみえなのはね。 #4、Dr. Stein を匂わせるイントロに失笑。これなら Mrs.God / Run のが”まだ”よかった。 #5、気の抜けたリフがいろいろな意味で好印象? 通して聴くと、この曲の位置合いが明確に理解できる。 #6、モロに Eagle Fly Free を意識した曲、これまた狙いすぎ。
[ DISC 2 ]
#1、11分超えの大曲。冒頭の Michael Kiske の歌唱が聴ける演出に悶絶 (笑) #2、Candice Night をフューチャーしたバラード。宝の持ち腐れとは正にこのこと。 #3、古典的なアプローチを見せる曲。今までの HELLOWEEN にはない斬新な感じでいいじゃない。 #4、遊び心満載のリフがいい感じ。けど、いいのはリフだけ。 #5、淡々と面白みのないメロディが繰り返される。駆け下がるギターフィルだけが取り柄か。 #6、サビメロは聴き易いキャッチーなメロ。 #7、EP、Mrs. God にも収録された曲。所詮はこの程度か。てか、本編のシメがこれかよ。 #8、Bonus Track 。
DISC1 はいい意味でのパワーメタル。DISC2 はメロディック・ハードロック。典型的なめろすぴキッズはDISC1で、俺みたいに王道めろすぴに飽き飽きしてる人にはDISC2だね。曲についてもちょい触れておくと、第一にキラーチューンがない。第二にドラムが単調で面白くない。(タイトではあるけど、もうちょっと凝ってもいいと思った。) 面白い演出はあったものの、あまり装飾がみられず、曲に差別感がない。耳休めになるような綺麗なバラードがない。1曲くらいすぐに覚えてしまいそうなメロディを持った曲が欲しかった。( I Want Out ,Power みたいな。)
評価:54
HELLOWEEN / Light the Universe [Single]
Release : 2006
Label : Victor
HELLOWEEN の 11th アルバム。Keeper of the Seven Keys – The Legacy からのシングルカット。
#1、折角の Candice Night の歌声が・・・な曲。サビが Andi の 1st ソロアルバムの Good-Bye Jenny と全く一緒。 #2、Live from Sao Paulo 。どのくらい修正してるんだろうね (笑) #3、同曲の Andi Deris Version 。Andi が全部唄ってるってだけ。
Light the Universe なら Good-Bye Jenny の方が 100万倍いい点について・・・。恐らくライブ DVD のリリースに先がけてのプロモーション的意味合い (を含めて) で出されたんだろうけど、それほど効果があるとは思えないし。熱狂的な Andi ファン専用ってことで。
評価:27
HELLOWEEN / The Legacy World Tour
Release : 2007
Label : Victor
過去の遺産にすがる事でしか存在出来ない・・・・・・のかどうかは知りませんが、そんな HELLOWEEN の Keeper of the Seven Keys – The Legacy を引っさげた World Tour のライブ音源集。
– DISC 1 –
#3:安定した Sascha に対して Weikath ときたら・・・。 #4:選曲はいい。 #7:高音パートを早口で誤魔化す Andi が虚しい。
– DISC 2 –
#1:裏声が悲しい、というか必死すぎて笑える。 #4:Andi のヘタレ具合が凄まじい。最後のハイトーンにはもはや失笑。 #6:この曲だけ日本公演の音源らしいです。 #7:頑張れ Andi ・・・。
確かに Michael Kiske 時代の曲には名曲が多いし、それがこのバンドの強みの一つでもあるんだろうけど、もう Kiske 時代の曲はやらない方がいいんじゃないでしょうか? 演奏はいいとしても Vo の人が唄えてません。まぁ今更この人にスタジオ並の歌唱は求めてませんけどね。音は結構分離してて High Live とかより全然聴きやすいけど、”2-#7 Halloween” だけはちょっとベースが目立ちすぎてドラムが聴こえづらいかな。The Legacy が好きな人とこのバンドの大曲が大好きな人は気に入るかもね。( あと、Andi のヘタレ歌唱に耐えられる人ね。 )
評価:30
HELLOWEEN / As Long As I Fall [Single]
Release : 2007
Label : Victor
ついこの前まで遺産にしがみついていた HELLOWEEN の 12th アルバムからの先行シングル。
#1、If Could Fly 風のキャッチーな曲。ポップで Andi らしい唄メロ。 #2、#1 の別バージョン。ギターソロが追加されてます。 #3、Markus 作曲の “Hell was Made in Heaven” に匹敵するであろう名曲。なぜこんないい曲がアルバムに収録されないのか不思議で仕方ない。
Markus Grosskopf の時代が来たか? #3 の路線ならアルバムも大いに期待できるな。別に “Keeper of the Seven Keys” に頼らなくてもいい曲作れるじゃないか。と、言うことで「アルバムだけ買えばいいや」なんて考えずにシングルも買いましょう。
評価:67
HELLOWEEN / Gambling with the Devil
Release : 2007
Label : Victor
HELLOWEEN の 12th アルバム。
#1、Biff Byford (Vo/SAXON) がナレーションを務めるインスト。 #2、”Push” を彷彿させるアグレッシヴな曲。 #3、Weikath 節炸裂のキーパーソング。Sascha との実力の差は歴然だけど、久々にソロを頑張ってるね。 #4、”If Could Fly” 風のキャッチーな曲。ポップで Andi らしい。 #5、ダウンチューニングのおかげか、リフのザクザク感が堪らんね。 #6、Markus の信じられないほどキャッチーな唄メロが印象的な佳曲。 #7、キメのメロディが見事に決まらない Andi の曲。 #8、Vai 風のソロ1と突然めろすぴチックに疾走するソロ2が素敵。 #9、文字入力補助ソフトではありません。 #10、ここまでの緊張感を一気に失わせてくれるはっちゃけ曲。こういう馬鹿っぽいのは好き。Weikath 流石だ。 #11、Sascha の超テクニカルな ( Weikath の出る幕なし ) ギタープレイが最高。Classical なソロも美味し過ぎる。 #12、Markus の信じられないほどキャッチーな唄メロが・・・。その2。 #13、Markus の信じられないほどキャッチーな・・・。その3。
“Keeper” の名を冠した前作よりも “Keeper” っぽい。Andi 期 HELLOWEEN の最高傑作と言ってもいいほどだ。ただ、一撃殺傷力のあるキラーチューンがない。シングルの “Find My Freedom” が収録されてたら少しは違ったかもしれないな。
評価:83
HELLOWEEN / Unarmed: Best of 25th Anniversary
Release : 2009
Label : Steamhammer
メロディック・パワーメタルの権化 HELLOWEEN の25周年記念アコースティック・ベストアルバム。
いきなりホーンセクションで驚かせてくれる #1. Dr.Stein から始まり、シンプルなアレンジの #2. Future World,あのイントロのピアノメロすら排除した #3. If I Could Fly,唄メロのアレンジが大人過ぎな #4. Where the Rain Grows,そして何故か疾走するドラムの上に (ティンパニにすれば良かったのに…) 重厚なオーケストラアレンジがのる #5. The Keeper’s Trilogy ( Halloween~The Keeper of the Seven Keys~The King for a 1000 Years ),遊び心が出過ぎちゃった感の強い “永遠の名曲/アルプス一万弱” #6. Eagle Fly Free,原曲のイメージをあまり変えずに “コレは成功かな” と思える #7. Perfect Gentleman,シンプルなピアノの伴奏のみにする事で曲の魅力を最高に引き出せたであろう #8. Forever and One,アコースティックと言うよりハードポップ・アレンジされ ( Michael Shenker へのオマージュ・ソロも残った ) #9. I Want Out,唯一最新作からの選曲となった #10. Fallen to Piaces,そして最後は Waikath が元恋人への恨み節を見事に表現した曲だってのに、素晴らしく壮大なオーケストラ・アレンジで感動的にすら聴こえるバンド史上最高のバラード #11. A Tale That Wasn’t Right。と、想像してた以上になかなか楽しめる。
Michael Kiske が Past in Different Ways で表現した生真面目なアレンジとは違ってドイツ人らしい非常に遊び心に溢れた内容になっている。ある意味で迷作と言われた(個人的には好きだけど)アルバム、Chameleon にも近い雰囲気があると思う。
唯一の誤算は Keeper 時代の名曲を、アレンジしたとはいえ唄いこなせていない Andi Deris がアレ。特に A Tale That Wasn’t Right なんて Kiske が唄ってたら、それはそれは悶絶どころじゃ済まない素晴らしい名曲に生まれ変わっていただろう。まぁ、Andi も良くやったと思うけどね。
評価:65
HELLOWEEN / 7 Sinners
Release : 2010
Label : Victor
HELLOWEEN のバンド史上最もファストでヘヴィな 13th アルバム。
笛ソロのインパクトが絶大な #4. Raise the Noise,もはやバンド1のコンポーザーになってしまった Markus 作曲の #5. World of Fantasy,アルバム中最も HELLOWEEN らしい #10. The Sage, The Fool, The Sinner,…通して聴いてもこの3曲以外は殆ど耳に残らないな。
確かに速くてヘヴィだ。それなりに唄メロもキャッチーだけど、これじゃ流石に HELLOWEEN らしさが薄すぎやしないか? アコースティック・アルバムの反動だってのは判らなくもないけど、1つに固執し過ぎるのもね。前作が良かっただけに非常に残念だ。
そんな事より、Andi はライブで Are You Metal? 唄えんのかな? あぁ、肝心なところはオーディエンスにマイク向けるんだな(笑)The Sage, The Fool, The Sinner はライブ受け良さそうだね。
評価:37
HELLOWEEN / Straight Out of Hell
Release : 2013
Label : The End
初期の曲を演奏する必要性に疑問が生じ始めてきた HELLOWEEN の 14th アルバム。
緊張感のあるリフと Andi の特徴的なスクリームが印象的な #1. Nabataea,クサクサなイントロとモダンなヴァース、魔女の宅急便 (疾走.ver) なサビメロが見事に融合した #2. World of War,どこかで聞いたことあるようなリフとシンプルイズベスト?なサビを持つ #3. Live Now!,どことなく初期の彼らを彷彿させ、サビのキメが Keeper of the Seven Keys – The Legacy / Silent Rain と一緒な #4. Far From the Stars,Rob Halford を思わせる Andi の歌唱と、いかにも Weikath らしいメロディックなサビが堪らない #5. Burning Sun,If I Could Fly タイプの #6. Waiting for the Thunder,能天気なサビメロがいかにも、な #9. Straight Out Of Hell,センセーショナルなタイトルの、ライブ受けしそうな #10. Asshole,キャッチーなメロディの階段を駆け上がっていくかのような展開が素晴らしい (最後に大サビに行かずに終わるのも見事) #11. Years,サビが STRATOVARIUS / Black Diamond にしか聞こえない #12. Make Fire Catch the Fly,多彩な展開のドラマチックな #13. Church Breaks Down 。
海外盤のボートラ Another Shot Of Life はミッドテンポで “いかにもヨーロピアンが好みそう” な曲。日本盤ボートラ No Eternity は明るくてキャッチーなメロディが爽快にドライブする “いかにも日本人が好きそうな” パワメタ。Burning Sun [Hammond Version] は後ろで気持ちハモンドが聴こえるな~って程度。
前作が張り切り過ぎて空回りしてた感の強いアルバムだったのに対し、自分たちらしさを素直に表現した HELLOWEEN らしいアルバムに。作曲面でも個性がはっきり分かれてきた印象で、それぞれが足りないところを補っていように感じられた。らしさをヘヴィさを調合した Andi、キャッチー + モダンの Sascha、高度な(無意識?)パクリッシュと焼き直し専門の Markus、そして、一切ブレない安定感の王道パワメタ・ライター Weikath 。本人たちが今が最高のラインナップと言うのも頷ける。
初期 Andi 期っぽいとか何とか言われてるけど、Gambling with the Devil の次のアルバムだと仮定すると順当な気がする。
ちなみに、輸入盤はブックレットの印刷ミスが酷過ぎる。
評価:86