Search for ‘89’

AMARANTHE / Amaranthe

AMARANTHE - Amaranthe
Release : 2011
Label : Spinefarm

Olof Mörck (Gt/DRAGONLAND, NIGHTRAGE) 率いるトリプル・Vo バンド、AMARANTHE の 1st アルバム。


巷ではスーパーグループだとかなんとか言われているようだが、この程度のメンバーで何が “スーパー” なのか分からない。というのはひとまず置いといて、強力なアルバムであることは確かだ。

音楽性は中心人物である Olof Mörck の経歴から容易に想像できるもので、雑誌やそこいらのメタル系サイトで言われているほどの新鮮味はない。”デスメタル系リフ + キャッチーなメロディ” という組み合わせに LUCA TURILLI の 2nd アルバムのようなスペーシーなシンセが入る。特筆すべきはシンガーが3人いる事だが “女性シンガー + グロウル” “クリーンとグロウルを使い分ける” という組み合わせも既に前例がありすぎて…。

じゃぁ何がいいのかと言えば、単純に楽曲が良いのだ。メロハーでも通用しそうなキャッチーな唄メロと絶妙なシンガーの対比、そして1曲が3~4分というコンパクトさ。こんな “美味しいトコ総取りタイプ” がウケないわけがない。

個人的に気に入ったのは、このまま何も変えずとも DRAGONLAND の曲になりそうな #3. 1.000.000 Lightyears と メロディアスなブリッジから爽快なサイバートランス風味に変化する2段構えの #8. Call Out My Name かな。

下半期にトンデモナイのが出てこない限り 2011年のブライテスト・ホープは彼らに決まりかな。

評価:89

ANGRA / Temple of Shadows

ANGRA / Temple of Shadows
Release : 2004
Label : Victor

新生 ANGRA の 5th アルバム。前作に見せた Angels Cry 的なアプローチは影を潜めプログレッシヴに。ただのスピードメタルではない新たな境地を生み出した名盤。なお、ゲストに Kai Hansen ( GAMMARAY )Hansi Kursch ( BLIND GUARDIAN ), Sabine Edelsbacher ( EDENBRIDGE ) など。


#1、少々ラテン風味のピアノインスト。 #2、キャッチーなメロもさることながら、キコ・ルーレイロの超絶ギターソロはいつもに増して素晴らしいの一言。 #3、ミドルテンポの曲を持ってきたがこれもGOOD。前作で言えば ” Running Alone “っぽい位置づけの曲だ。感情のこもった Eduの Vo が素晴らしい。 #4、Andre 時代は作れなかったであろう聴かせて魅入させる曲。 #5、新たな試みがなされ、「随分パワーアップしたなぁ」と思わされる。 #6、生ける伝説でありメロスピの守護神的存在の Kai Hansen がゲスト Vo として唄っている。Aメロはツイン Vo で交互に歌っている。Kai は GAMMARAY の時よりもアクの強い唄い方をしているようで、これも結構ツボ。 #7、プログレ的な曲。ブラジリアン的な風味もふんだんに使われたいい曲だと。 #8、ゲスト Vo の Sabine Edelsbacher が美しい歌唱を見せる。ここも聴き所の1つだろう。 #9、ゲスト Vo の Hansi Kursch が唄っている。BLIND GUARDIAN の時よりもまろやかな歌唱を聴かせてくれる。今回の Edu の唄い方に多少なり似ているような気もする。 #10、Aメロから Edu の Vo が映える。こういったA級の歌唱を聴かせてくれる事から Edu 本来の歌声とはこのような曲で輝くのかと思った。 #11、前曲の流れを組んだ落ち着いた感じだ。サビでは #4 の様な聴かせるメロディを持ってきている。 #12、ブラジルでは激しく有名らしいジャズの Vo が歌っている。 #13、これはこのアルバムのダイジェストとも言えるインスト。


前作から比べるとその成長の度合いが激しすぎる。ある種の頂点を極めたといってもいいだろう。

評価:89

DARK ILLUSION / Where the Eagles Fly

DARK ILLUSION / Where the Eagles Fly
Release : 2009
Label : Battlefield

スウェーデン産メタルバンド DARK ILLUSION の 2nd アルバム。


正統派 Heavy Metal 一直線な #1. My Heart Cries Out for You#7. Running Out of Time, #8. spellbound、ジャーマン・メタル風の疾走曲 #2. Dark Journey、疾走感はないものの Thomas Vikstrom (Vo/THERION) の天を貫くようなハイトーンが冴え渡る名曲 #3. Land of Street Survivor、キャッチーなメロディが心地よい疾走感と共にドライヴする #4. Pay the Price, #9. Only the Strong Will Survive、3連でシンプルに聴かせる #5. Destinys CallBLACK SABBATH 風のドゥーミーさで魅せる #6. Evil Masquerade、そして、まさに抒情的な展開とメロディが散りばめられた #10. Epic、と気がつけば全曲素晴らしいという…。


北欧らしい透明感はないが、正統派メタルの理想の形だとも言える素晴らしいアルバムだ。80’s 回帰路線 or 低速化が進む中、スピードチューンが多いのもポイント高し。こりゃ 1st もチェックしないと。しかしアレだ。Thomas Vikstrom マジで上手いな。

評価:89

GAMMA RAY / Land of the Free

GAMMA RAY / Land of the Free
Release : 1995
Label : Victor

前作まで、脅威の実力で唄ってくれた Ralf Scheepers が脱退。Kai Hansen が再びマイクを持った 4th アルバム。ゲストには Michael KiskeHansi Kursch


#1、これぞ Kai 節。Kai の Vo も以前よりは格段に聴きやすい。 #2、極上のメロディック・スピード・メタル。もう、Kai は天才かと。 #3、#2 から繋がる。まぁ#2の続きみたいなもんだね。50秒くらいで短いけど中身は良い。 #4、ミドルテンポのメロディック・メタル。#2 にも引けを取らない佳曲だね。 #5、#4のメロディを使ったオーケストラのインスト。 #6、ここでも Kai 節。他に比べてもメロディの弱さは感じない。終わり方が好きじゃないが、なかなかの佳曲だ。 #7、Dirkのペンによるバラード。間奏の後にちょい役で出てくる Hansi がピンポイントで好きだわ。 #8、漢コーラスと明るいリフが楽しい佳曲。Rubach、良い曲書くじゃない。 #9Michel Kiske がバッキクングヴォーカルをとるタイトルトラック。 #10、#9 から繋がるインスト。 #11、#10 から繋がる。裏のストリングスアレンジがなかなか効果的で良い。唄メロもメロディアスで良い。 #12、Kiske がメイン Vo を勤めるハードロック色が強い曲。バッキングヴォーカルも Kiske。 #13、良い曲だけど、最後を飾るにはちょい力不足、もしくは中途半端なのではないか、とも思う。


Kai の Vo は人を選ぶ気もするが、それを克服できれば、HELLOWEEN / Keeper Of The Seven Keys 並みの名盤となるだろう。Keeper 1,2 よりもコンセプト性に富んでいる点も非常に評価できる。1st から続いた音楽性の爛漫も本作ではまとまりを見せ始めている。しかし、心配なのはこれだけの名盤を作り上げてしまったその後だ。まぁ心配ないんだけど・・・。

評価:89

HEAVENLY / Carpe Diem

HEAVENLY / Carpe Diem
Release : 2009
Label : Marquee

フランス産パッチワーク・メタルバンド HEAVENLY の 5th アルバム。


モダンなリフで幕を開けるも EDGUY 風のミドルチューンを展開する #1. Carpe Diem,終始キャッチーなメロディで耳を引く #2. Lost in Your Eyes,QUEEN へのオマージュ全開のバラード #3. Farewell,彼ららしい劇的な展開を演出する #5. A Better Me,2nd に収録されてても違和感のない劇メロを持つ #6. Ashen Paradise,そして、Beethoven の Symphony No.9 のメロディを引用したメロディック・スピードメタルの王道 #8. Ode to JoyOliver Hartmann (Vo/HARTMANN, ex-AT VANCE) がゲストで唄う #9. Save Our Soul 。と、今作も前作に引き続き捨て曲が見当たらない素晴らしい出来だ。いやぁ、ここまで強力なアルバムだとは思ってなかったよ。

日本盤ボーナストラックは Kiko Loureiro っぽいテクニカルなギタープレイが大活躍するインスト。

評価:89

JUDAS PRIEST / British Steel

JUDAS PRIEST / British Steel
Release : 1980
Label : Sony

JUDAS PRIEST の 6th アルバム。


#1、強烈なリフで攻める佳曲。やっぱ泣きのソロは合った方がいいような。 #2、Metal Gods !!! 最高。 #3、Heavy Metal とは何か。その疑問をたったの 2:35 で表現しきっている神曲。Breaking What ?! Law !!! #4、いつもの HR。#3 のおかげで印象は極端に薄いが、なかなかの佳曲。 #5、キャッチーなメロディが美味しい。 #6、ソロはいいね。それ以外はあんまり・・・。 #7、キャッチーなメロディが美味しすぎる名曲。 #8、唄メロはいいが、インストパートが耳に残らないな。 #9、リフはいいんだけどね。


– 鼓動が脈打つ前に、血液の名をかりた鋭いリフが体中をかけめぐる。さぁ動脈に剃刀をつきさしてみろ、吹き上げるのは鮮血じゃない。鋼鉄のリフがビューと飛び出すぜ。これがヘヴィ・メタルなんだ。( by Masa Ito ) —

Breaking What ?! Law !!!

評価:89

LUCA TURILLI’S RHAPSODY / Ascending to Infinity

LUCA TURILLI'S RHAPSODY / Ascending to Infinity
Release : 2012
Label : Nuclear Blast

RHAPSODY OF FIRE を脱退した Luca Turilli 率いる LUCA TURILLI’S RHAPSODY の 1st アルバム。


いつものインスト #1. Quantum X,ネオ=クラシカルなイントロからクサメロや飛翔メロを立て続けに聴かせる #2. Ascending to Infinity,オペラチックなメロディで攻める #3. Dante’s Inferno,サントラ風の展開とあまりにもクサいメロディが絶妙のコンビネーションをみせる #4. ExcaliburAlessandro Conti (Vo/TRICK OR TREAT) のオペラチックな歌唱が印象的な #5. Tormento E Passione,初期 RHAPSODY を彷彿させるヒロイックなクサメロの洪水 #6. Dark Fate of Atlantis,しつこいくらいサビのクサメロを押し付けてくる(笑)#8. Crash of the Titans,ドラマチックな大曲 #9. Of Michael The Archangel And Lucifer’s Fall,アルバムの流れを崩さず始まる #10. March of Time (HELLOWEEN Cover) も見事 。

どの曲も、まるでコッテリな味噌ラーメンのように濃い内容なので、聴き終わる頃には完全にそのクサメロに慣れて毒されてしまう(笑)RHAPSODY OF FIRE からの順当進化というよりは OF FIRE がつく前の RHAPSODY に近い気がする。シンガーの Alessandro Conti さんは Fabio Lione 並みに色々な発声が出来るようで大正解の人選。

さて、Luca’s RHAPSODY がここまでクサいアルバムを作ってしまったとなると、本家 RHAPSODY OF FIRE の新作がどうなるかが気になるね…。

評価:89

MANOWAR / Kings of Metal

MANOWAR / Kings of Metal
Release : 1988
Label : Atlantic Record

自ら METAL KING と名乗る MANOWAR 、数々の伝説を残す彼らの 6th アルバム。


#1、エンジン音から超早い刻み・・・。Vo の定位分けが非常に上手い。ギターソロとか早送りですか?ってくらい速い。サビでの飛翔メロが凄くいいね。 #2、古典的なリフが印象的なミドルチューン。 #3、ピアノバックにドラマチックなストリングスが絡む珠玉のパワーバラード。コーラスが壺ヒット。 #4、超速のベースプレイ。Joey Demaio の指はどうなってんだ、と。 #5、吐き捨てる様な Eric Adams の Vo が良い。壮大なクワイアが、戦士への鼓舞を行っているようも聴こえる。 #6、キャッチーなミドルチューン。同じようなパートが多いので飽きてくる。 #7、喘ぎ声満載。大きな音でかけるのは勇気が必要かもしれません。曲中でも裏で喘ぎ声が聴こえるのには笑う。 #8JUDAS PRIEST / The Hellion に近いメロディからアコースティックなイントロ、1:30 からの変化は素晴らしい。名曲、名演。 #9、子供の声やらおっさんの語り。 #10、#9でおっさんの「 They were THE METAL KING!!!!! 」から究極的なタイミングで繋がる名曲。個人的に MANOWAR の曲の中で一番好き。


なんと言っても Eric Adams の笑い声。ってのは嘘だが、全曲良く、捨て曲はない。Heavy Metal とは何か。真の Heavy Metal とは? その答えがこの CD に収録されている。

評価:89

OPERA MAGNA / Poe

あOPERA MAGNA / Poe
Release : Red Rivet
Label : 2010
Red Rivet Records で買う
スペイン産メロディック・パワー・メタル・バンド、OPERA MAGNA のエドガー・アラン・ポーの生涯をコンセプトにした 2nd アルバム。


この手のバンドにありがちな #1 のインストから怒涛のクサメロを撒き散らしながら疾走する #2. El Pozo Y El Péndulo へ雪崩れ込む様は所謂、(今は亡き)典型的なメロディック・スピード・メタルなのだが、ヒロイックで劇的な唄メロとネオ=クラシカルなギターが素晴らしく、久々にガッツポーズが飛び出す事となった (笑) 。裏打ち疾走ではないものの、初期 RHAPSODY を彷彿させるアレンジについ顔が二ヤついてしまう #3. Un Sueño En Un SueñoANGRA + RHAPSODY 風のオーケストレーションが印象的な #4. La Máscara De La Muerte Roja,ダークな雰囲気から一気に Xametalic なサビを聴かせ、Michael Romeo を彷彿させる(というかコピーだろ)ソロまで登場する #6. El Demonio De La Perversidad,素晴らしいメロディのギターソロが聴ける #9. El Corazón Delator,そして10分半の大曲 #11. Edgar Allan Poe

ここまでいい(クサい)曲が作れてて、リリース元が弱小レーベルだってのが信じられないね。てか、エドガー・アラン・ポーの生涯ってこんなにもファンタジックで劇的だったん?

あと、日本盤についてる英訳だけど、黒背景にダークグレーの字って…読ませる気ないでしょ?

評価:89

OZZY OSBOURNE / Black Rain

OZZY OSBOURNE / Black Rain
Release : 2007
Label : Sony

鳩やコウモリを喰いちぎるだけでなく、鼻からアリを吸い込む団塊の世代 OZZY OSBOURNE の 9th アルバム。


#1Zakk Wylde らしい重みのあるリフが素晴らしい。 #2、超 LORDI タイプといえば今の人には判りやすいか・・・。まぁ流石は本家。 #3、やる気の感じられない Vo が面白いよ。 #4、高揚感のないバラード。 #5、脱力感の漂うサビメロはもう、最高だとしか言いようがないな。 #6、半止めワウのリフが堪らなくカッコイイ曲。ソロも文句ななしに素晴らしい。 #7、陰鬱だがキャッチーなサビメロが素敵です。 #8、Vo が Ozzy でなければ希代の名バラードになっていたのに・・・。哀愁のギターソロはこれまた文句の付けようがないわけだが・・・。 #9、相変わらずやる気の感じられない佳曲。 #10、終始キャッチーな佳曲。ラストに素晴らしい曲を持ってきたね。 #11、日本盤ボートラ。 #12、日本盤ボートラ その弐。なぜこれがボートラなのか・・・。アルバム中最高の曲じゃないか?


名盤。過去のアルバムと比べてキャッチーなメロディが増えたのもあり、凄く聴きやすい。特に日本盤ボーナス・トラックの Nightmare は素晴らしい。安いからといって安易に輸入盤を買わないように。

評価:89

PLACE VENDOME / Place Vendome

PLACE VENDÔME / Place Vendôme
Release : 2005
Label : Marquee

伝説の Singer Michael Kiske の為に Dennis Ward ら面々が作り上げた AOR プロジェクト。1st アルバム。


#1、AORというよりはメタル(笑) #2、メロハータイプだね。爽やかなサビメロが素晴らしい。ストリングスも唄メロを上手く引き上げている。ピアノのちょっとしたアクセントも上手いね。#3、優しい唄メロが光る佳曲。キャッチーなギターソロも聴き所だね。  #4FAIR WARNING のようなキーボードが聴ける哀愁 ROCK 。#5、綺麗なキーボメロが定位を駆け巡るイントロがいいね。 #6、軽快なアップテンポの曲。文句のつけようがない。サビメロも最高。名曲!名演!これを、どれだけ待ったことか。 #7、優しさに溢れたバラード。細かなアレンジも素晴らしいよ。 #8、曲順が素晴らしいね。思わず顔がにやけてしまう。いいねぇ。Kiske いいよ。 #9、魔法のじゅうたんの歌。どこかで聴いた事のあるような唄メロ。まぁいいか。Voが最高だし。 #10、美しいピアノメロに彩られた冒頭が良い。Kiske本人も後のインタビューで言っていた事だが、ギターがヘヴィすぎるな。 #11、昔はダークな内容でも楽しそうに唄っちゃう感があったけど、これは良い感じに唄えてるね。


ギターが Heavy じゃないだとか、音が軽いとか、そういう稚拙なレベルで語る以前の話で、俺は貴方の歌声が聴きたかったんだ。ジャンルなんて何でもいい、”Michael Kiske”の歌声が聴けるだけで幸せだ。そういう力があるんだよ、彼の声にはね。だからあれこれ言う前に Kiske に “ありがとう” と言いたい。
 確かに、HELLOWEEN を代表するような Heavy Metal を唄ってくれれば嬉しいに決まってる。METAL 好きなら誰もがそれを求めているだろうしね。でも、それを彼自身が望んでいなければ、きっと良いものにはならないだろう。どういった形式であれ、ファンなら唄ってくれただけで嬉しいんだよ。

評価:89

PLACE VENDOME / Thunder in the Distance

PLACE VENDOME / Thunder in the Distance
Release : Frontiers
Label : 2013

Michael Kiske のための AOR プロジェクト、PLACE VENDOME の 3rd アルバム。


クラシカルなイントロから、前作の Streets of Fire を彷彿させるハードな #1. Talk To Me,憂いを帯びた優しいメロディが心にしみる #2. Power of MusicTimo Tolki (Gt/AVALON,ex-STRATOVARIUS) が提供した #4. Lost in Paradise,いかにも A.O.R なロック・バラード #5. It Can’t Rain Forever,爽やかな香りと哀愁を運ぶ絶品のメロディが堪らない #7. Hold Your LoveUNISONIC の曲とは同名異曲のアップテンポの王道メロハー #8. Never Too LateTommy Denander 作曲の、いかにも彼らしい #10. My Heart is DyingMagnus Karlsson (Gt/PRIMAL FEAR …etc) 作曲の前作 My Gurdian Angel を彷彿させる #11. Break Out,チーム LABYRINTH 作のしっとりと聴かせるパワー・バラード #12. Maybe Tomorrow,王道メロディック・ロック・ソング #13. Thunder in the Distance

Michael Kiske のいかにも彼らしい特徴的な歌唱が堪能できる、捨て曲なしの素晴らしいメロディック・ロック・アルバム。作曲陣も豪華で、特にここ最近数多くのメロハー・プロジェクトで引っ張りだこの Alessandro Del Vecchio は6曲も書いていながら全曲素晴らしいという圧巻の職人っぷり。

こういう風にメイン・バンドとは違うタイプの曲を歌ってくれるのはファンとしては嬉しい限り。

評価:89

PRIMAL FEAR / Nuclear Fire

PRIMAL FEAR / Nuclear Fire
Release : 2001
Label : Victor

PRIMAL FEAR の 3rd アルバム。


#1、いつも通りモロ JUDAS PRIEST 万歳。このバンドの徹底振りには感心するわ。 #2、彼らの JUDAS PRIEST への信仰心には、もう笑うしかないな。 #3、最高。Rob Halford が降臨した (笑) Rob の後釜はもう Ralf しかいないな。 #4、ミドルテンポのキャッチーな曲。 #5、唄メロがつまらん。この辺のセンスはまだまだ成長過程か? #6、平坦。 #7、”RAINBOW / Rainbow Eyes” を彷彿させるバラード。 #8、イントロのリフがサビ裏でも来るのかと想像しただけで悶絶モノ。素晴らしい曲だ。バラードの次に持ってくる曲順センスもいいね。 #9、表打ちになるのがアレだがメロディが充実してるいい曲だね。 #10、ゴシック・ロック?こういうアプローチも出来るんだな。感心した。 #11、もう JUDAS PRIEST って書くの飽きたな (笑) #12、またもや Rob 降臨。ってかもはや Rob 超えたろ。バンド史上最高の楽曲。言う事なし。究極の Metal Anthem 。 #13、日本盤のボートラ。キャッチーで日本人好みな曲。


最高傑作。#12. Living for Metal で悶絶せよ、って感じだね。まさに “鋼鉄の為に生きている者達” の聖典。そろそろ Rob Halford をゲスト参加させちゃったり・・・しないのかなぁ。

評価:89

QUEEN / Sheer Heart Attack

QUEEN / Sheer Heart Attack
Release : 1974
Label : EMI

当時大ヒットした QUEEN の 3rd アルバム。


#1、どっかの祭りみたいな感じで始まる曲。七色の声を使い分けて唄う Freddie が素晴らしいね。 #2、ポップな曲調が一般受けしそうだ。それでいて Freddie らしい歌劇調のアレンジも凄くいい。 #3Roger Taylor のネチっこい歌唱が印象的な曲。 #4、古典的なHRな曲。それでいて QUEEN らしさも併せ持つ隠れた名曲。 #5、#4から綺麗に繋がる曲で、歌詞の中に Seven Seas of Rhye が登場する名バラード。 #6、ギタリスト特有のコード進行を持つ曲。凄く古典的で懐かしくて・・・こういうのに弱いな、俺は。 #7、神曲。まさに神業。 #8、これは METAL でしょ。ヘヴィなリフ、疾走感。そこに QUEEN 独自の息吹が吹き込まれた。 #9、これまた美しい名バラード。ただ、1分ちょっと、と短いだけに#5に隠れがちだな。 #10、Bass の John Deacon の曲。ベーシストの曲らしい動き回る裏メロを奏でるベースが美味しい。 #11、モロにミュージカル風の曲。アップテンポの楽しさが溢れる曲でなおかつドラマ性がある。見事だ。 #12、Brian の独壇場だが、これがまた、アルバムに良い雰囲気・流れを与えてるね。 #13、これもまた、神業だ。


アルバムを出す度に素晴らしく進化しているが、これまた凄いアルバムだ。前作の “白と黒の対峙” にも負けず劣らずの名盤だ。

評価:89

SABATON / Heroes

SABATON / Heroes
Release : 2014
Label : Nuclear Blast

スウェディッシュ・ミリタリー・メタルバンド SABATON の 7th アルバム。


強烈な渾身の一撃を連打するかのようなパワフルさが素晴らしい #1. Night Witches,泥臭い戦場が見えるかのような #2. No Bulllets Fly,リズミカルな3連と男臭いクワイアが堪らない #3. Smoking Snakes,イントロのキャッチーなメロディが曲全体を引っ張る #5. To Hell and BackMANOWAR のバラードを彷彿させるドラマチックさと美しい展開が素晴らしい #6. The Ballad of Bull,クラスター爆弾級の撒き散らし度を誇るクサメロの #8. Soldier of 3 Armies,ギターソロのG線上のアリアまでの展開が美味しすぎる #11. Hearts of IronMANOWAR の曲名を散りばめた MANOWAR 愛溢れる、素晴らし過ぎるボートラ #14. Man of War

疾走曲こそないものの、相変わらずの漢臭さ & 暑苦しさ全開の SABATON 節が聴ける。どの曲も文句なしの出来で、ボートラも含めて一切の隙のなし。活動再開の兆しが見えない? NOCTURNAL RITES にも在籍する Chris Rörland(g) のツボを心得たフレーズ・センスもなかなか。

評価:89

STURM UND DRANG / Rock ‘n’ Roll Children

STURM UND DRANG / Rock 'n' Roll Children
Release : 2008
Label : Warner

フィンランド産、高校生 Metal Band,STURM UND DRANG の 2nd アルバム。


#1CHILDREN OF BODOM を正統派に変えたら、こうなる、と。Bメロがカッコ良すぎだ。 #2:キャッチーだ。リフは SONATA ARCTICA のアレっぽいけど・・・と思ったら Jani Liimatainen の曲かよ・・・。 #3:#1 に同じ。サビのキャッチーさは異常。ライブを意識してんのかな? #4:80’s の息吹を感じる唄メロが印象的。 #5:哀愁のサビが感動を呼ぶバラード。 #6:#2 に同じ。こいつら、驚異だな (笑) サビ裏のギターなんて完璧だ・・・。 #7:完璧。もはや言うことない。素晴らしい曲だ。 #8:#2 に同じ。 #9:これまた素晴らしい曲だ。ハードポップな印象すら伺える唄メロは見事。 #10:良質なパワーバラード。


どの曲も素晴らしい。リスナーのツボを判ってる。が、それは彼らの周りに優秀な人材がいるという事に他ならない。某B誌を読めば判るが、肝心な唄メロは殆ど他人 (というか父親) 任せとか・・・。いいアルバムだけにそこが悲しいとこだね。とりあえず、この子達が乳離れ出来たときが本当の勝負だって事で。

評価:89

THOMAS VIKSTRÖM / If I Could Fly

THOMAS VIKSTRÖM / If I Could Fly
Release : 1993
Label : Virgin Records

北欧のヴォーカル・マスター、Thomas Vikström (Vo/THERION, ex-CANDLEMASS, STORMWIND) の 1st ソロ・アルバム。


シンガロング必至の唄メロと優しい曲調が心地よい #1. If I Could Fly,爽やかなハードポップ #2. Images Dancing,哀愁のバラード #3. Two Worlds Apart,牧歌的で温かいアコースティックなサウンドの #4. King for a Day,80’s LA METAL バンドのバラードのような #5. Love to Watch You More,いかにも 80’s なアレンジと北欧らしい透明感のあるシンセが特徴的な #6. Into the Fire,癒し系バラード #7. Still Care for You,哀愁のメロディが胸に刺さる #8. Foever and Ever,80’s 全開のロックナンバー #9. Love Touch,爽やかかつ哀愁をも振りまく #10. Better than Better,爽快感のあるメロディのハードポップ #11. Love and Emotion,シンプルで軽快なリズムと初期 QUEEN を彷彿させるハーモニーが印象的な #12. I Wanna Be With You,#7 のインスト・バージョン #13. Still Care for You 。

曲調が80年代そのものなので、2013年の今となってはかなり古臭く感じるものの、LA METAL ムーブメントの影響を受けたスウェーデン産AORとしては一級品。捨て曲らしい曲はないが、わかりやすく盛り上がる曲は全くないので人によってはつまらないと感じるかもしれない。ただ、彼が北欧のボーカル・マスターと呼ばれる前 (覚醒したのは STORMWIND 時代だと思う) の若かりし頃の貴重音源としても十分に価値はあると思う…。バックを固めるのが Jeff Scott SotoMarcel JacobPontus Norgren などの TALISMAN 人脈なのもポイントだね。

今後の再発やリマスターが期待できないので、もし良心的な価格で見つけたら即座に保護するのがお勧め。

評価:89

WIG WAM / Wig Wamania

WIG WAM / Wig Wamania
Release : 2006
Label : King

ノルウェーの “幼稚園児からお年寄りまでをも巻き込む” らしいハード・ロックバンド WIG WAM の 2nd アルバム。


#1、インスト。演説みたい。 #2、モロ無修正レベルの初期 BON JOVI 。でもまぁ、こーゆーの好きだ (笑) #3、感動的なパワー・バラード。ヤルなぁ。 #4、モロ無修正レベルの BON JOVI 再び (笑) #5、青春ドラマの主題歌でもイケるな、これは・・・。音作りとメロディセンスは凄くいいし、大衆受けが良さそうだ。 #6、非メタリック・ハイトーンがロック魂を感じさせる、熱いな(笑) 。メロディアスなサビがいいね。・・・にしても、Vo 上手すぎやしないか? #7KISS を彷彿させるパーティ・ロック・ナンバー。縦ノリ感が堪りません。 #8、哀愁のギターメイン・インスト。美味しすぎる。巧いし、センスもいい。 #9、恋愛モノの映画のエンディング・テーマです (嘘) 。AEROSMITH を彷彿させる力強いながらも憂いのあるメロディが強力。 #10、キャッチーなノリのいいロックン・ロール。 #11、#7 に同じ。 #12、METAL. これぞ METAL 。まさに HEAVY METAL 。他になんて言えばいいんだい ? #13、ボートラ。出来が良すぎ。他の曲と比べても遜色なし。 #14、ボートラ。ベースの人が唄っているらしい。「アイヤイヤー」って曲 (笑) 。 #15、ボートラ。ライブ版。


BON JOVI の影響大、というかパクリッシュな部分もかなりあるけどね。ただ、ここまで 80’s 風味の良質なハード・ロックが聴けるとは思わなかった。Glam (Vo) は相当巧いし、他の演奏陣もいい仕事してるよ。特に #12 は 強烈。

評価:89

WORK OF ART / Art Work

WORK OF ART / Art Work
Release : 2008
Label : Frontiers

スウェーデン産ハードポップ・バンド WORK OF ART の 1st アルバム。


音は TOTO に北欧らしい清涼感とハードロックなタッチを加えた感じで、AOR の極みと称させるのもわかる素晴らしい出来。捨て曲らしい曲もなく、半分以上の曲がシングルカット出来るんじゃないかと思えるほど。Vo の Lars SäfsundMichele Luppi (ex-VISION DIVINE) と Fergie Frederiksen (ex-TOTO) を足して2で割ったような、まさにこのテの AOR にはうってつけの声。

他の AOR バンドと違うのは曲が明るい所とアレンジがポップなところだ (その辺も TOTO 譲りという事か・・・) 。これが哀愁をまき散らすタイプとは違ってすがすがしい清涼感を感じさせてくれる。目新しさは全くないけど、HR/HM を普段聴かない人にも自信を持って進められる素晴らしいメロディック・ロック・アルバムだね。

評価:89

ZENO / Zeno

ZENO / Zeno
Release : 1993
Label : EMI

天空の使者 Uli Jon Roth の実弟 Zeno Roth 率いる ZENO のデビューアルバム。のちに FAIR WARNING を生む事となる。


#1、東欧系のメロディが爽やかに奏でられる。泣きの Guitar solo も完璧に楽曲と融合している。 #2、哀愁抜群!悲しげな Vo メロも相まり、この Love Song は至高の物になっている。 #3、#2 以上の最高級バラード。泣ける。 #4、キャッチーなメロディが新たにメロディアス・ハードというジャンルを作り上げた名曲。 #5、まさに聖歌、賛美歌の様な曲。泣きのソロは完璧だし、もう、楽曲が素晴らしいのは言うまでもないよな。 #6、サビメロの高揚感が素晴らしく、2コーラス目のサビはゆっくりと天に連れて行かれる感覚すら感じる。 #7、アルバム中最長の曲。流れ星の如くのKeybordメロが堪らん。 #8、#1と同じような方向性の東欧メロが炸裂する佳曲。コーラスの使い方が巧過ぎ。 #9、爽やか系。年月の経った今聴いても斬新なメロディは彼らの才能を疑う事すら許されないだろう。 #10、曲名の通り、天へ送られるであろう悶絶曲。哀愁が最高潮まで高められ、そのメロディは確実に聴く者を天国へと運んでくれる。 #11、アジアン風味のきついアウトロ。アルバムの最後を後味良く締めくくってくれる。


多少聴く者を選ぶであろう Michael Flexig の声質は聴き込めばよい方向へと向かうだろう。このアルバムが発売された当時は流行の方向に追い風だったが、聴きやすく馴染みやすいメロディとあたかも天空へと招かれているような錯覚すら覚えさせる。本作は ROCK というジャンル分けをされているが、HR/HM 好きに限らず、JPOP を聴く者にも是非聴いて貰いたい名盤だといえる。

評価:89


Links of Uranus
Sort
Bands

979 Reviews in Total
Top