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ANGRA / Angels Cry

ANGRA / Angels Cry
Release : 1993
Label : Victor

VIPER の Vo、Andle Matos が新たに組んだバンド。バンド名の ANGRA という名は彼らの祖国ブラジルの火の神の事を表している。デビュー作であると同時に HR/HM 界へ相当の衝撃をもたらした名盤。


#1、シューベルトの未発表交響曲から。 #2、Heavy Metal 世界に最も衝撃を与えてくれたと言える名曲。世の中には、この曲でメロスピに目覚めたと公言する者も少なくない。 #3、#2 とは違って穏やかな曲。速くはないものの名曲となる資質は十分以上に秘めている。 #4、ミドルテンポから疾走するというメロスパー受けしそうな曲。サビでのコーラスが何ともいい感じに入ってくるのが壺。クラシックのフレーズをフュチャーし、クラシックとメタルの融合を確かに果たしているが、そのパートだけが浮いているといった感覚も否めない。 #5、バックのオーケスレーションが美味し過ぎ。Andre の裏返る Vo も許せてしまうほどだ。 #6、笛いいねぇ。テンポ UP するんだけど、しなくてもいいような気がしてならない。 #7、Kate Bush のカバー。なかなか上手い。 #8、アップテンポでアルバムのイメージからちょっと外れているような気がするが、それと同時に良いアクセントになっている。 #9、叙情的なリフがとても印象的な曲で、”Carry On” につづく名曲とも言えよう。そして非常にプログレッシヴな曲だ。間奏部の Vivaldi/FourSesaons/Winter は素晴らしい。 #10、後半のルネッサンスだ。文化の発展、進展においての背景が上手に映し出されている。


時が経っても色あせる事のない輝かしい名盤、名演。

評価:83

ANGRA / Holy Land

ANGRA / Holy Land
Release : 1996
Label : Victor

前作にて衝撃のデビューを果たした ANGRA の 2nd アルバムで、大航海時代を描いたコンセプトアルバム。


#1、聖堂でコーラスの練習をするシスター達を思わせる風景が脳に描き出されるであろうインスト。 #2、疾走感こそ少ないが、それを補う十分なメロディがある。2曲目としても十分な力量を持った曲だ! #3、中盤の盛り上がり部分がなんとも印象的だ。歌詞には最後「女性」とあるが、これは恐らく船のことを比喩しているんだと俺は思っている。 #4、ブラジル民族音楽風のインスト。前半が終わると一気に疾走する。別の曲が始まったかの様だ。中盤のヴァイオリンパートは何か哀愁を放っている。10分以上ある大曲だが、その長さを全くといって良いほどに感じさせない。 #5、優しいメロディの中に見え隠れする神秘的なイメージを深く意識して聴いてみるといい。 #6、実は、楽曲云々の前に言うべき事がある。曲中で聴こえる話し声は何十年前の実際に存在したシャーマンの肉声だという。まじかYO!楽曲はスリリングで鬼気迫った感じが漂っている。 #7、70年代HR風。ハモンド・オルガンは本物を使ってるらしい。アルバム全体のイメージと離れている気がする。 #8、フェードインしてくるドラムから感じとれる勢いがイイ。また、随所で見られるチェンバロが凄くいい感じだ! #9Angels Cry の嵐が丘などと共通したイメージが見える。 #10、アコギ&ヴォーカルのみの曲。自然界の音も入っている。心に何か訴えかけてくる曲だ。 #11ANGRA として最初に作られた曲。


全体的に見ても曲個々に見てもコンセプトアルバムとして成功しているな。というのが判る。前作よりも若干クラシカルになり、ブラジル民謡風のアプローチも彼ららしい。あえて指摘するならば音質の薄さが気になるが、許せる程度だろう。

評価:82

ANGRA / Fireworks

ANGRA / Fireworks
Release : 1998
Label : Victor

Andre Matos ( Vo ) の脱退騒動などありながらも METAL の原点に戻ろうと作られた意欲作。3rd アルバム。


#1、1曲目にもってくるにしてはインパクトに欠けるか・・・。後にサビメロを GAMMARAY にパクられてる。中間のオーケストレーションは流石。#2、ジャズっぽい雰囲気を持つ曲。1分半くらいから普通のメタルチューンに。こういう展開は前作の Carolina 4 を彷彿させるな。 #3、ストリングスとハープシコードが絶妙に絡み合うキラーチューン。Carry On とかとは違ってじっくりコトコト煮込んだカレーを味わう様に聴くべき曲。 #4、#3 から繋がっている。疾走してるけど、どうも不完全燃焼ぎみな気がしてならない。 #5、曲名ほど、楽しさみたいなものは感じられない。もしろエデンを追い出されたアダムとイヴを描いている様な雰囲気。 #6、つまらない。2人のギタリストがやりたい放題やってる感じ。 #7、前作の Holy Land のような雰囲気を持つ曲。HR/HM というジャンルから一歩踏み出た曲だな。 #8、リフ主体の JUDAS PRIEST 意識してみました!感がありすぎる曲。たしかに正統派臭はあるが、ANGRA らしさは全く感じられない。 #9、これを聴けば貴方は南国バカンスな気分!?ヤシの実ジュースを飲みながら聴きたい曲 No.1 かも(笑) こういうのも悪くない。てかアルバム中一番気に入った。 #10、#8 同様典型的メタルチューン。やる気マンマンの両ギタリストとは違って、嫌々歌ってる感がある Andre ・・・。だってギターが前に出すぎなんだモノ。 #11、#9 に近い作風。でもこーゆーのはアルバムに2曲もいらない。ボートラだけど・・・。


不完全燃焼。この一言に尽きる。Andre が脱退したがっていたのは有名な話だ。恐らく Kiko , Rafael の向かおうとしていた方向性とは違っていたのだろう。当アルバムはそれが顕著に現れている作品だ。よってメンバーのケミストリーは現れていない。前に出すぎとも取れるギターなどからもそう感じられる。

評価:43

ANGRA / Rebirth

ANGRA / Rebirth
Release : 2001
Label : Victor

Fireworks をリリース後、ギタリスト2人を残し Andre Matos が脱退。もう ANGRA は解散かと思われた。しかし、元 SYMBOLS のVo、Edu Falaschi を向かえ堂々復活。アルバム名も復活の意味の Rebirth 。


#1、何かを予感させるような、そんな期待感を与えてくれえるインスト。 #2、#1から芸術的に繋がる、Carry On クラスの悶絶曲。 ANGRA らしいアレンジが巧みに輝く至高の名曲。新生 ANGRA の代表曲だ。Kiko Loureiro のテクニカルなソロも健在で彼得意のタッピングを使った超絶ギタープレイもこの曲の聴き所だ。 #3、優しいピアノメロをバックに新Voの Edu が歌い上げる。ヴァイオリンの使い方も非常にメロウ且つドラマティックで良い。 #4Rhapsody というまではいかないものの、初?のクワイアを用したオペラティックな曲。生まれ変わったANGRAを象徴するかの様だ。 #5、#2,3と同様聴きこませに入るミドルテンポな曲。 #6、1,2章に分かれた大曲。Holy Land/Carolina4 風でブラジル独特の空気を感じる。これもまさに彼らだからこそ成し得る曲だろう。中盤から疾走も構成美としか言いようがない。ストリングスの入れ方が非常に巧みでついつい聴き入ってしまう。 #7、復活。今作のキーワードとも言える佳曲。メンバーチェンジを経た彼らの新しい可能性を鼓舞するかの様。 #8、何かターミーネーターを彷彿とさせる曲名だが・・・。それっぽさは皆無(笑) キャッチーなイントロが絶妙だがチョーキングさせすぎで妙な違和感があったりなかったり。 曲は#2,3,5と同じようにミドルで聴かせる曲。 #9、#2 と同様新生 ANGRA の代表曲であり、人気も高い。全てにおいてスキのない構成美が光る。そして曲の長さを感じさせない3拍子そろった名曲。 #10、ショパンのプレリュードをアレンジしたドラマティックなバラード。#11、日本版ボートラ。ボートラにしては勿体無く名曲となる資質は十二分にある。


1st 路線を意識したであろう名盤。

評価:86

ANGRA / Temple of Shadows

ANGRA / Temple of Shadows
Release : 2004
Label : Victor

新生 ANGRA の 5th アルバム。前作に見せた Angels Cry 的なアプローチは影を潜めプログレッシヴに。ただのスピードメタルではない新たな境地を生み出した名盤。なお、ゲストに Kai Hansen ( GAMMARAY )Hansi Kursch ( BLIND GUARDIAN ), Sabine Edelsbacher ( EDENBRIDGE ) など。


#1、少々ラテン風味のピアノインスト。 #2、キャッチーなメロもさることながら、キコ・ルーレイロの超絶ギターソロはいつもに増して素晴らしいの一言。 #3、ミドルテンポの曲を持ってきたがこれもGOOD。前作で言えば ” Running Alone “っぽい位置づけの曲だ。感情のこもった Eduの Vo が素晴らしい。 #4、Andre 時代は作れなかったであろう聴かせて魅入させる曲。 #5、新たな試みがなされ、「随分パワーアップしたなぁ」と思わされる。 #6、生ける伝説でありメロスピの守護神的存在の Kai Hansen がゲスト Vo として唄っている。Aメロはツイン Vo で交互に歌っている。Kai は GAMMARAY の時よりもアクの強い唄い方をしているようで、これも結構ツボ。 #7、プログレ的な曲。ブラジリアン的な風味もふんだんに使われたいい曲だと。 #8、ゲスト Vo の Sabine Edelsbacher が美しい歌唱を見せる。ここも聴き所の1つだろう。 #9、ゲスト Vo の Hansi Kursch が唄っている。BLIND GUARDIAN の時よりもまろやかな歌唱を聴かせてくれる。今回の Edu の唄い方に多少なり似ているような気もする。 #10、Aメロから Edu の Vo が映える。こういったA級の歌唱を聴かせてくれる事から Edu 本来の歌声とはこのような曲で輝くのかと思った。 #11、前曲の流れを組んだ落ち着いた感じだ。サビでは #4 の様な聴かせるメロディを持ってきている。 #12、ブラジルでは激しく有名らしいジャズの Vo が歌っている。 #13、これはこのアルバムのダイジェストとも言えるインスト。


前作から比べるとその成長の度合いが激しすぎる。ある種の頂点を極めたといってもいいだろう。

評価:89

ANGRA / Aurora Consurgens

ANGRA / Aurora Consurgens
Release : 2006
Label : Victor

前作が大好評だった ANGRA の 6th アルバム。


#1、印象的なイントロがいいね。驚愕のプログレッシヴなソロも素晴らしい。 #2、メロスピ。飛翔感のあるサビメロには HAIL! なんだけど、それ以外の説得力が皆無。 #3、プログレッシヴに傾倒した分メロディの質が悪くなっているのかなぁ。 #4、最初のチロチロ音は好きなんだけどね。 #5、サビメロの高揚感 “だけ” はいいね。力技の展開がちょっと気になる・・・。 #6、完成度の高い綿密な作曲センスには脱帽します。けど退屈です。 #7、唄メロ、ソロ、曲調ともにいいね。こういう曲なをもっと演ってくれたらなぁ・・・。 #8DREAM THEATER 風。 #9、つ・つまらない・・・・・・。モダンな曲ではあるけど。 #10、退屈なバラード。 #11、何故 Edu に唄わせない?


プログレッシヴ + テクニカルな要素満載の楽曲郡は完成度も高く、他の HR/HM バンドの追撃を許さない高い次元ではあるが、その点だけが一人歩き ( もしくは道づれに ) してしまってる気がする。一言で言えば、”技巧的になり過ぎてメロディの質が落ちた。” かな。まぁ、こういう変化はある程度予想してたけどね。・・・あんまり細かい事を分析するのもアレなんで、これ以上は他で見てくださいな。
スルメ要素に期待してかなり聴き込んだけど、結果的には Edu の ALMAH のが俺の好みみたい。

評価:53

ANGRA / Aqua

ANGRA / Aqua
Release : 2010
Label : Victor

ブラジルの至宝 ANGRA の 7th アルバム。


相変わらずの馬鹿テクソロから幕を開ける疾走曲 #2. Arising Thunder,ブラジル産らしいリフからキャッチーなサビへの移行が美味しい #3. Awake from Darkness,”HELLOWEEN / Dark Ride” なサビメロがアレな #5. The Rage of the Waters,メロウな唄メロが心地よい #6. Spirit of the Air,美しいメロディが素晴らしい #11. Lease of Life [Remixed Version]

低音過多。とにかくベースが良く聴こえる。唄メロが低い #4. Lease of Life ではベースが Vo をかき消してるほど。ギターも恐らく Bass 多めで、音の密度は感じられるものの殆ど抜けてこない。前作は凄くいい音だったし、元々こういう音作りをするバンドじゃないと思ってたんだが、予算の問題もあるかもな…。
そして、最大の問題は Edu だ。高音域どころか中音域すら必死に声を出してるような感じがある。これで Carry On とか Nova Era 唄えんの? これ以上唄えなくなったら ANGRA というブランド・ネームの価値を下げかねない気もするが…。

評価:61


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