Archive for the ‘O’ Category

OBSESSION / Carnival of Lies

OBSESSION / Carnival of Lies
Release : 2006
Label : Marquee

唄うマーシャルアンプ Michael Vescera 率いる OBSESSION の復活第1弾 3rd アルバム。


#1、伝統的な HM の手本とも言える曲。サビメロが弱い気がするな。 #2IRON MAIDEN 直系のリフがいい感じだね。程よい渋さが美味しいわ。 #3、やはり唄メロの魅力が乏しいか・・・。教科書通りで面白くないとも言えるか。 #4、リフがいいね。今、こういうリフを書けるバンドが少ない気がするからね。 #5、厳しいな。ポイントは抑えてるけどもう少し唄メロに高揚感が欲しいところだ。 #6、安心して聴ける正統派 HM だな。いかにも Vescera らしいサビメロは好印象だね。 #7、地味 (笑) 。#3 に同じ。 #8、Aメロが Rising Force みたい。もう少しメロディに華やかさがあればなぁ。 #9、Bメロはなかなかなのにサビがこれじゃ肩透かしを食らったようなものだ。 #10、ギターソロがカッコイイね。サビでもうちょっと声が出てれば良かったのに。 #11、1st Mini の同曲 2006 Ver 。どの新曲よりも良いと思えてしまうのが悲しい。 #12、2nd の同曲 2006 Ver でボートラ。いいねぇ。本編にもコレ級の曲があれば・・・。


やはり Yngwie J. Malmsteen’s Band 時代の Michael Vescera は良かった、素晴らしかった。いや、このアルバムも (俺の) 事前の予想通りで悪いとは思ってないけどね。ちょっと普通すぎるんだよな。

評価:57

OBSESSION / Obsession

OBSESSION / Obsession
Release : 2008
Label : Marquee

Michael Vescera 率いる OBSESSION の未発表音源集。


#1:ネオクラシカルなインスト。 #2:こういうリフを書けるってのは最高の武器だね。何の飾り気もないシンプルな構成だからこそいいリフが生きてくるってもんだ。 #3:80’s Metal 。この古臭さもこのバンドゆえだな。 #4:ありきたり。だがそれがいい。Vo はエフェクトかけ過ぎね。 #5:これまたモロ 80’s 風。 #6:” Gates of Babylon ” か・・・。ダークな曲調がいいね。 #7:#6 に同じ。 #8:ベースの自己主張が激しいインスト。 #9:#6 に同じ。Vescera ってこういう一風変わったメロディが好きなのかな・・・。 #10:キャッチーな唄メロと素晴らしいギターソロが聴けるが、なぜ音質まで80年代風なのか? #11:初期の曲のリメイク。なかなかの佳曲。 #12:これも音が・・・。LA METAL みたいな曲。


一言で言うなら「何も変わらない良さがある」アルバムだ。古きよき時代をそのまま現代に復活させたような・・・。当時の OBSESSION はよく知らないけどね。高品質なアルバムばかり聴いていると時々こういうのを聴きたくなるんだよな。懐かしさの中に新鮮さが残ってるってのは素晴らしいことだよ。

評価:74

OBSESSION / Order of Chaos

OBSESSION / Order of Chaos
Release : 2012
Label : Sound Pollution

Michael Vescera (Vo/ANIMETAL USA,ex-LOUDNESS,ex-YNGWIE MALMSTEEN) 率いる OBSESSION の 4th アルバム。


初期 LOUDNESS みたいなバッキングが印象的な #1. Order of Chaos,いかにも 80’s な音に Vescera らしい唄メロがのる #2. Twist of the Knife,しっとりとした唄メロをパワフルに聴かせる #4. When the Smoke Clears,クラシカルなギターソロが耳を引く #7. Cold Day in Hell,地に足のついたリフが聴ける #9. Mercy Killing

古臭くて地味。それがこのバンドの音楽性なのは分かってるつもりだけど、唄メロは完全に守りに入った無難なメロディだし…。ANIMETAL USA で小銭稼ぎするのもいいけど、もう一回いい唄メロを書ける人と組むとかしてほしいんだけどなぁ。

評価:52

陰陽座 / 鳳翼麟瞳

陰陽座 / 鳳翼麟瞳
Release : 2003
Label : King

わが国日本の誇る妖怪ヘヴィメタルバンド 陰陽座 の 4th アルバム。


#1、ありがちな1曲目インスト。 #2、よくあるタイプのリフだな。相変わらずビヴラートをかけまくる 黒猫 の Vo がねぇ。メロウなギターソロはいいね。 #3、バス連打疾走を垣間見せる数少ない曲。しかもテンポが速いなぁ。個人的には中盤の遅くなる当たり(ギターソロ前)が一番好きだわ。 #4、おなじみ忍法帖シリーズ。無理にヘヴィにしすぎないでいる当たりにセンスを感じるね。 #5、10分超えの大曲なわけですが、実は少し退屈です。瞬火 の歌唱が大丈夫な人にとっては良い曲かもしれません。唄メロは全然悪くないしね。 #6、殺傷力さえありそうなサビメロなのにAメロが・・・。Aメロが・・・。なんでだよ。瞬火って確かに上手いんだけど、ただ上手いだけにしか聴こえないんだよね。 #7、歌詞が面白いだけで、相当地味な曲だな。 #8、ありきたりなリフに好感が持てるかどうか、そういうのは聴く人個人の問題ですが、俺はダメなのよね。 #9、黒猫タン作曲の隠れた名曲。サビ直前の流しピアノが良い。さらにマイナー調のピアノソロで悶絶。 #10、俺がこの曲を聴いている時のニヤニヤした顔は誰にも見せられません。最後の「すーわ今舞い上がれ」の「上が」の所はヤヴァイね。


#11、”舞い上がる” は我が人生のベストチューンでも上位に来る神曲。萌え死ぬとはまさにこの事。超黒猫 FAN な俺ですので、高得点つけたいのはやまやまなんですがね。微妙な曲もあったんで点はこのくらいかなぁ。

評価:73

陰陽座 / 夢幻泡影

陰陽座 / 夢幻泡影
Release : 2004
Label : King

陰陽座 の 5th アルバム。


#1、イントロ。 #2、瞬火と黒猫のツイン Vo が映えるサビメロが素敵な疾走曲。 #3、相変わらずキャッチーなサビメロが美味しい。 #4、そこら辺の J-POP と一緒にオリコンチャートに混ざってても違和感がないくらいだな。 #5、急ぎ足な表打ちが微笑ましい。 #6、これはもはや “演歌” 。 #7、#4 に同じ。 #8、忍法帖シリーズ。他の同シリーズと違って地味だね。台詞パートが B 級っぽい (笑) #9、黒猫作曲の 超・久石譲タイプの名曲。いやはや、もう素晴らしいとしか言いようがないね。 #10、恒例のはっちゃけ曲。前作の “舞い上がる” と比べると何かが足りないよなぁ。


陰陽座節は健在ながらも若干地味な印象を受ける。確かに良い曲も多いのだが・・・。

評価:41

陰陽座 / 臥龍點睛

陰陽座 / 臥龍點睛
Release : 2005
Label : King

古語和風コスプレバンド 陰陽座 の 6th アルバム。


#1、判りやすいメロディではあるが、黒猫 の出番が少ない・・・。 #2、POP直系のBメロ・サビも悪くはないが、どんどん商業的になっていくなぁ。 #3、Aメロが “DEEP PURPLE / Highway Star” モロパクリな点について。もう言う事はないわ。 #4、アニソン。冒頭の笛が大河ドラマで使われそうな感じで好き。Bメロが某曲に似てるらしい。 #5、なんでこんなにもPOPなのか。サビが最悪。いつもの古風さを感じるメロディはどうしたんだ。 #6、そんなに唄いたいんですか、瞬火 さん。リフもモロじゃないですか。コレ系飽きた。 #7、黒猫 の唄い方がやばい。でも曲がつまらん。サビメロとか、こんなもんか? #8、黒猫 作曲のメロスピ。典型的メロスピ進行なのが笑える。飛翔するサビメロが堪んねぇ。 #9、憂いを感じるメロディで義経の気持ちを描いている。メロディアスな唄メロがいいんだけどね。 #10、13分の大曲。瞬火のセリフパートで萎える。唄メロも判り易いが平淡。 #11、まさか陰陽座でこういう曲を聴く事になるとは。こういう情景描写は上手いんだけどね。 #12、定番と化したラストのはっちゃけ曲だが前作、前々作のと比べるとどうしても劣るか・・・。


前作も結構厳しかったが、今作はそれに増してポップ度が増している。しかも 瞬火 のパートが多い。まぁ一般人受けはいいんじゃない。メタル体質な俺には無理です。ベース兼ヴォーカルの人をdrf脱tgyふじこ退lp。全部黒猫が歌ってれば・・・と嘆くばかりの毎日。

評価:43

陰陽座 / 魔王戴天

陰陽座 / 魔王戴天
Release : 2007
Label : King

“もはや、最高傑作という言葉すら生ぬるい” らしい 陰陽座 の 7th アルバム。


#1、インスト。 #2、典型的なメロディック・メタル。飛翔感のある Bメロからよくあるメロディラインのサビなんてまさにソレ。 #3、いつもの 陰陽座 の3曲目。 #4、サビメロの入り、音運びが #2 と大して変わらないのがアレ。そろそろネタ切れ感が? #5、忍法帖シリーズ。瞬火がサビメロのすべてを唄ってるのがアレだが、ここはそれで正解かもね。 #6、モロ演歌なサビメロが最高。これこそ Metal meets 演歌だ。 #7SLAYER みたいなリフがいいね。 #8、スラッシュ・メタル。X を彷彿させるギターソロの上昇フレーズもいいね。 #9、( よくこんなの書けたな、と思うほどに。 ) 切な過ぎるメロディ・歌詞が心を打つ素晴らしいバラード。 #10、青春パンクみたいなノリの曲。てか、全部唄ってしまったね、ついに・・・・・・。


過酷なツアーのおかげか、両 Vo 成長が著しい。特に瞬火は聴くのが苦じゃなくなってきた程。ギターも過去のアルバムと比べて太く録れてるし、今までで一番 Metal してるアルバムなんじゃないかな。 “最高傑作という言葉すら生ぬるい” かどうかは別として、過去最高の出来なことは間違いないと思う。捨て曲ないしね。
てか、シングルの “顎門“, “揺籠の木” はアルバムに収録されないのが不思議なくらい素晴らしい曲なので熱心なファンは必ず Get しませう。

評価:87

陰陽座 / 魑魅魍魎

陰陽座 / 魑魅魍魎
Release : 2008
Label : King

妖怪ヘヴィ・メタル・バンド、陰陽座 の 8th アルバム。


#1:1曲目としてのインパクトは皆無。曲は、まぁいつもの彼ら。ギターソロで終わるのがアレ。 #2:中庸な唄メロが煮え切らない。 #3:曲名通りの “がしゃがしゃ感” が味わえる。 #4:古典的HR。短かい。 #5:シングルの曲だけあってキャッチー。 #6:ミドル・テンポの煮え切らない曲。サビはシンガロング出来そうなんだけどね・・・。 #7:勢いのあるサビはなかなかいいが・・・。 #8:退屈。 #9:スラッシュ・メタルっぽい曲。構築美のあるソロが美味しい。 #10:11分の大曲。退屈。最初と最後のパートは素晴らしいのに・・・。 #11:胸を打つ歌詞が素晴らしいバラード。黒猫はホントいい曲書くな。アレンジの殆どは瞬火だろうけど・・・。 #12:メタルっぽいポップス。歌詞が普通ならオリコン上位狙えそうな曲。


前作が “最高傑作という言葉すら生ぬるい” と自我自賛し、実際素晴らしいアルバムだった。それを考えると、このアルバムは “生ぬるい” と言うほかない。アルバムを重ねるごとに音は良くなっているけど、曲はそうはいかなかったんだろうな、きっと。決して悪くはないけど、何なのだろう、このぬるさは・・・。

評価:34

陰陽座 / 金剛九尾

陰陽座 / 金剛九尾
Release : 2009
Label : King

妖怪ヘヴィ・メタル・バンド、陰陽座 の九尾の狐をコンセプトに 2009/9/9 にリリースされた 9th アルバム。


#1:映画のエンディングのような爽快感のある曲。飛翔メロが美味しい。 #2:典型的な陰陽座ソング。 #3:ブリッジのハイハットのリズムが印象的。 #4:哀愁のギターメロが曲を引っ張る曲。 #5LOUDNESS を彷彿させるリフが印象深い疾走曲。サビを中盤まで溜めておくのはズルイよ (笑) #6Gary Moore かよ…。このギターソロは明らかに Blues サイドの Gary Moore だ。 #7:何かのゲームのテーマソング。キャッチーで一般受けが良さそうだ。 #8:何かのゲームのテーマソング その弐。いつもならシングルのB面に入ってそうな曲。 #9:九尾組曲その壱。和エロ・ソング (笑)。静かに激しいな (笑) 黒猫姉さんのしっとり濡れ濡れ歌唱が堪らん…。 #10:九尾組曲その弐。正体がバレたって感じがちゃんと出てる。 #11:九尾組曲その参。ラストバトル。スラッシュ・メタル気味。 #12:タイトル連呼型。Cry Out に聴こえるのは意図的なものか?


前作が “最高傑作の後の生ぬるいアルバム” だっただけに凄くよく聴こえる。曲もいつも通りの金太郎飴状態なのだが、九尾組曲の情景描写力は実に見事。前回の義経組曲のソレをはるかに上回るいい曲だ。てか、#7,8 は収録しなくてもよかったような気がするんだけど。それと、大して評価には影響しないことだが、黒猫姉さんの語尾の母音を無視したビブラートが気になる…。
しかし、アレだ。ジャケの黒猫姐さんが堪らん (笑)

評価:75

陰陽座 / 鬼子母神

陰陽座 / 鬼子母神
Release : 2011
Label : King

陰陽座 の 10th アルバムにして初のトータル・コンセプト・アルバム。原作は 瞬火 の書き下ろしたオリジナル戯曲的脚本「絶界の鬼子母神」。


コンセプトのテーマとも言える抒情的メロディのインスト #1. 啾啾,いかにもジャパメタ的なリフにポップセンスの光るサビメロが印象的な #2. 徨,スラッシュ・メタル風のフレーバーが色濃い #4.膾,演歌+民謡。これも陰陽座だからこそ出来るであろう #5. 鬼拵ノ唄,緊張感のあるリフと不穏なストリングスが印象深い #8. 鬼子母神,シャッフルである事が妙に強調された #9. 怨讐の果て,前後半で静と動の変化がある #10. 径,そして、テーマ・メロディから劇的に疾走する #12. 鬼哭

あえて原作は読んでないが、場面描写が上手いおかげで十分コンセプト・アルバムとして楽しめる。というか、コンセプト云々がなければ音的にはいつもの陰陽座だからね。そういう意味でも、コンセプト立案から作曲に至るまでを手掛け、ベース弾いて唄うならまだしも、ギターまで弾いてる 瞬火(b,Vo) は本当に素晴らしいよ。

ただ、そのコンセプトに縛られたゆえか、曲毎のメロディの質が普段に比べて低く、キメも弱い気がするんだよね。まぁ、そんな事は原作を読めば相殺されるかもしれないけど…。

魔王戴天 / #2. 魔王 以来のスネア裏打ち疾走曲 #12. 鬼哭 がなかったら -5 してたかも。

評価:82

OPERA MAGNA / Poe

あOPERA MAGNA / Poe
Release : Red Rivet
Label : 2010
Red Rivet Records で買う
スペイン産メロディック・パワー・メタル・バンド、OPERA MAGNA のエドガー・アラン・ポーの生涯をコンセプトにした 2nd アルバム。


この手のバンドにありがちな #1 のインストから怒涛のクサメロを撒き散らしながら疾走する #2. El Pozo Y El Péndulo へ雪崩れ込む様は所謂、(今は亡き)典型的なメロディック・スピード・メタルなのだが、ヒロイックで劇的な唄メロとネオ=クラシカルなギターが素晴らしく、久々にガッツポーズが飛び出す事となった (笑) 。裏打ち疾走ではないものの、初期 RHAPSODY を彷彿させるアレンジについ顔が二ヤついてしまう #3. Un Sueño En Un SueñoANGRA + RHAPSODY 風のオーケストレーションが印象的な #4. La Máscara De La Muerte Roja,ダークな雰囲気から一気に Xametalic なサビを聴かせ、Michael Romeo を彷彿させる(というかコピーだろ)ソロまで登場する #6. El Demonio De La Perversidad,素晴らしいメロディのギターソロが聴ける #9. El Corazón Delator,そして10分半の大曲 #11. Edgar Allan Poe

ここまでいい(クサい)曲が作れてて、リリース元が弱小レーベルだってのが信じられないね。てか、エドガー・アラン・ポーの生涯ってこんなにもファンタジックで劇的だったん?

あと、日本盤についてる英訳だけど、黒背景にダークグレーの字って…読ませる気ないでしょ?

評価:89

OPETH / Ghost Reveries

OPETH / Ghost Reveries
Release : 2005
Label : Roadrunner

スウェーデンのプログレッシヴ・ゴシック・メタルバンド、OPETH の、Per Wiberg ( SPIRITUAL BEGGARS ) を迎えて制作された 8th アルバム。


#1、恐怖感すら思わせるイントロから一気に切り込んでくる。アコースティックなスリリングさも感じさせる佳曲。 #2、絶妙のタイミングで入ってくるハモンドオルガンに悶絶。メロトロン的な音遣いも素晴らしい。しかも、そういった古典的なアプローチが妙に心地よく感じられる。 #3、どこか異世界に迷い込んだかのように錯覚させられる不思議なイントロが良い。後半の激烈なギターメロは思わずガッツポーズ。 #4、どこかアラビア風のイメージなイントロに、民族音楽風のリズムで楽しませてくれる。 #5、後半、裏メロを見事に奏でるベースに涎が・・・。この暗黒世界は他のどのバンドにも作れないだろうな。 #6、左の伴奏と右からのギターメロが、聴き手の脳内を制圧するかのごとくに構築する哀愁のメロディが、どんどんと “OPETH World” に引き込んでくれる。 #7、これまた絶妙なタイミングで登場するキーボードがやばい。バンドサウンドが消えて、キーボードソロになるところなんて、サブリミナル効果でも入ってんじゃないか?と思うほどに陰鬱になってくる。 #8、アルバムを締めくくるエンディングみたいなイメージ。ホラー映画のエンディングに合いそうだな。


ロードランナーに移籍して、サウンドがそれ系っぽくなっちゃのか・・・と思った人は全く心配はいらない。従来通りのサウンドだよ。

評価:77

OPETH / Watershed

OPETH / Watershed
Release : 2008
Label : Roadrunner

OPETH の 9th アルバム。


#1:アコースティックな小曲。女性 Vo とのデュエットも面白い。 #2:相変わらず、静と動の変化が激しい。ちょっとやり過ぎなんじゃないの?とも (笑) #3:ブラストビート + クリーントーンには度肝を抜かれる。要所に PINK FLOYD っぽさがあるのが最高。 #4DEEP PURPLE かよ!とツッコミたくなるハモンド・オルガンが最高。哀愁のギターソロも言うことないね。 #5:他と比べるとちょっと予定調和すぎるか・・・。 #6:前半の Per Wiberg の キーボード・プレイが怖いくらいに素晴らしいな。 #7:この雰囲気はヤバイ。70年代のプログレだよ、これは。 #8:ボートラ。これがボートラかよ・・・。


前作の延長上にある素晴らしい出来だが、ある種のネタ切れ感を感じてしまうのは気のせいか・・・。もはや ( Ghost Reveries で ) 完成された音楽性なだけに、次のアルバムでどう変化するのかが非常に楽しみだ。

評価:76

OPETH / Heritage

OPETH / Heritage
Release : 2011
Label : Roadrunner

OPETH の 10th アルバム。


グロウルを排除したという事前情報と、どこからともなく聴こえてきた “Damnation っぽい” という声に、 “OPETH で一番好きなアルバムは誰が何と言おうと Damnation” な俺は、並々ならぬ期待を膨らませていたわけだけど、そんな俺の浅はかな期待を Mikael Åkerfeldt は見事に打ち砕き、実はというと、さらにその斜め上辺りにいたようだ。

Mikael のヴィンテージ・レコード収集癖はファンなら皆知っているだろうが、そこからも想像できる彼のルーツを、ついに OPETH でやってしまった、という印象。サウンドも全く現代的ではなく、まるでレコードのようなウォームで暖かい音だ。まぁ、そこらへんのテクニカルな事は、共同プロデューサーで同じくプログレ・ヲタク仲間でもある Steven Wilson の手腕によるところか・・・。ただ、やはり気になってしまうのは、Ronnie James Dio に捧げた “Kill the King の OPETH 的解釈” な #3. Slither だ。ソロとか、まんま Ritchie Blackmore じゃん・・・。何もここまでやらんでも。

この変化は賛否両論あるだろうけど、個人的には素晴らしい変化だと思うね。メタルな要素も残ってるし・・・。まぁ、プログレッシヴ・メタルを聴いてプログレの何ぞやを知ってるようなフリしてた人たちは、もしかしたらこのアルバムで離れていくのかもしれないけど、このアルバムからプログレのルーツに遡っていくってのもアリだと思うよ。

評価:78

ORIANTHI / Believe

ORIANTHI / Believe
Release : 2010
Label : Universal

Michael Jackson のツアー・ギタリストに選ばれた事で脚光を浴びることとなった Orianthi の 2nd アルバム。


ギタリストのソロ・アルバムってことで、もっと思いっきり弾きまくりの内容かと期待したけど、意外とノーマルな Girls Rock でちょっと拍子抜け。 ただ、シングルにもなった #1. According to You#7. What’s It Gonna BeAVRIL LAVIGNE なんかを彷彿させるキャッチーさもあって、いかにも売れ線って感じで耳触りも良い。

でもやはり、特筆すべきは 奇才 Steve Vai と共演したインスト #10. Highly Strung だろう。Vai がいつもの変態モードを抑えているおかげか、ギターインストを聴かない人でも取っつきやすい程よいテクニカルさとキャッチーさが融合した曲になっている。

個人的には全然 “唄モノ” でもいいんだけど #5. Feels Like Home みたいな官能的なトーンの曲が今後増えてくれたら嬉しいね。それと、相変わらずメディアは過剰に反応し過ぎだね。

評価:52

ORPHANED LAND / All Is One

ORPHANED LAND / All Is One
Release : 2013
Label : Century Media

イスラエル産オリエンタル・メタル・バンド ORPHANED LAND の 5th アルバム。


シンフォニックなアレンジとキャッチーな中東洋的唄メロが見事に調和したオープニング・ナンバー #1. All is One,哀愁メロが程良い民族調アレンジに包まれた #3. BrotherKobi Farhi の色気のある歌唱と中東洋メロをキャッチーに聴かせるギターソロが素晴らしい #4. Let the Truce Be Known,女性シンガーとの対比が美しい #4. Through Fire and Water,語り調とグロウル、DIMMU BORGIR 風のコード進行が聴ける #6. Fall,昭和歌謡みたいな #8. Shama’im,エスニックな中東愛にあふれたプログレッシヴ・チューン #11. Children

前作はイスラエルの OPETH (初期) って感じのアルバムだったけど、このアルバムはそこからさらにメタル度を減衰させ、彼らの生まれ持つ中東の魅力を壮大なアレンジと共に一気に開放したような印象だ。グロウルがあるのは1曲。メタルというよりはハードロックの方が近い。個人的にはこのアルバムと前作との中間あたりの音楽性を探ってほしいところだが…。

評価:79

OUTLOUD / Outloud

OUTLOUD / Outloud
Release : 2009
Label : Frontiers

FIREWINDBob Katsionis (Key, Gt), Mark Cross (Ds) 率いる 80’s テイスト・メタル・バンド OUTLOUD の 1st アルバム。


#1:嫌でも DEEP PURPLE を彷彿させてしまうリフがまさに 80’s 。 #2:4WD 車の CM にも使えそうなハードロック・ナンバー。サビ裏でさり気なくギター切り込んでくるラストがいいね。 #3:まさにこれこそ 80’s な “BON JOVI / Runaway” を彷彿させるリフがアレ。これは卑怯だぞ (笑) #4:80’s LA METAL 風。 #5:パワー・バラード。優しいメロディが心地いい。 #6:絶品なギターメロが光る佳曲。起承転結の効いたソロも素晴らしい。 #7:NWOBHM 風。 #8:NWOBHM を匂わせるヴァースからキャッチーなメロハーへの移行が美味しい曲。 #9:ギャロップ・ビートが美味しい曲。 #10:アコースティック・バラード。 #11:王道パワー・メタル・ソング。”スネア裏打ち → バス連打疾走” はやはり強力だな。キャッチーなギターソロもいいね。


見事に 80’s HR/HM を再現し、且つそれを現代的なサウンドで聴かせてくれる。80’s を匂わせるバンドは多いけどここまでやってくれてるのは他にはいないだろうな。程よいオーマージュも好印象。化粧の濃いオネーチャンを呼ぶ STEEL PANTHER , 猪突猛進型 HR/HM オヤジを呼ぶ OUTLOUD って構図で来日公演なんてどうですか?

評価:85

OUTLOUD / Love Catastrophe

OUTLOUD / Love Catastrophe
Release : 2011
Label : AOR Heaven

Bob Katsionis (FIREWIND/Key, Gt), Mark Cross (ex-FIREWIND/Ds) 率いる 80′s テイスト・メタル・バンド OUTLOUD の 2nd アルバム。


華やかな LA METAL のノリの #1. We Came to Rock,歌えるメロディー・リフが印象的な #2. Falling Rain,イントロがヴォーカル・ハーモニーから始まる、メロハーチックな #4. Waiting for Your Love,アコースティックなバラードの #6. Someday,明快でキャッチーなメロディーが 80’s 風に進行する #10. Love Catastrophe

前作に続き、見事な 80’s 風 Metal 。#2 とか #4 とか、ホント分かってるね。

評価:83

OZZY OSBOURNE / Black Rain

OZZY OSBOURNE / Black Rain
Release : 2007
Label : Sony

鳩やコウモリを喰いちぎるだけでなく、鼻からアリを吸い込む団塊の世代 OZZY OSBOURNE の 9th アルバム。


#1Zakk Wylde らしい重みのあるリフが素晴らしい。 #2、超 LORDI タイプといえば今の人には判りやすいか・・・。まぁ流石は本家。 #3、やる気の感じられない Vo が面白いよ。 #4、高揚感のないバラード。 #5、脱力感の漂うサビメロはもう、最高だとしか言いようがないな。 #6、半止めワウのリフが堪らなくカッコイイ曲。ソロも文句ななしに素晴らしい。 #7、陰鬱だがキャッチーなサビメロが素敵です。 #8、Vo が Ozzy でなければ希代の名バラードになっていたのに・・・。哀愁のギターソロはこれまた文句の付けようがないわけだが・・・。 #9、相変わらずやる気の感じられない佳曲。 #10、終始キャッチーな佳曲。ラストに素晴らしい曲を持ってきたね。 #11、日本盤ボートラ。 #12、日本盤ボートラ その弐。なぜこれがボートラなのか・・・。アルバム中最高の曲じゃないか?


名盤。過去のアルバムと比べてキャッチーなメロディが増えたのもあり、凄く聴きやすい。特に日本盤ボーナス・トラックの Nightmare は素晴らしい。安いからといって安易に輸入盤を買わないように。

評価:89

OZZY OSBOURNE / Scream

OZZY OSBOURNE / Scream
Release : 2010
Label : Epic

新ギタリストに Gus G を加入させた帝王 OZZY OSBOURNE の 10th アルバム。


どの曲も Ozzy らしくて悪くないんだけど、前作とそう変わらないような気が…。Zakk を外して Gus G を入れた理由は “原点回帰” だと勝手に思ってたが、違ったのかな…。ギターソロに関しては Gus G らしさが “ほんの少し” あるような気はするけど、その大半が地味で華がない。まぁ、今回は Gus G が加入する前に殆どの曲が出来上がってたらしいので、Gus G が曲作りに関わるであろう次のアルバムが勝負だろうね。

前作の日本盤ボートラ Nightmare に匹敵する曲がなかったのが残念。#2. Let Me Hear You Scream#5. Diggin’ Me Down 辺りはいい線行ってるんだけどね。

評価:44


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