- 2010.03.15 : ANCIENT BARDS / The Alliance of the Kings
- 1998.03.21 : ARCH ENEMY / Stigmata
- 2011.05.18 : ARCH ENEMY / Khaos Legions
- 2007.05.23 : BLOODBOUND / Book of the Dead
- 2002.03.04 : CRYONIC TEMPLE / Chapter I
- 2004.12.16 : DGM / Misplaced
- 2001.04.25 : DIMMU BORGIR / Puritanical Euphoric Misanthropia
- 2001.11.21 : DREAMTIDE / Here Comes the Flood
- 2008.11.19 : EDGUY / Tinnitus Sanctus
- 2010.02.09 : H.I.M. / Screamworks: Love in Theory and Practice
- 2012.03.26 : JEFF SCOTT SOTO / Damage Control
- 2012.01.21 : NIGHTWISH / Imaginaerum
- 2008.04.23 : OBSESSION / Obsession
- 1992.03.26 : PRETTY MAIDS / Sin-Decade
- 2005.10.05 : PRIMAL FEAR / Seven Seals
- 2009.05.27 : PRIMAL FEAR / 16.6 ( Before the Devil Knows You’re Dead )
- 2006.03.29 : QUEENSRŸCHE / Operation : Mindcrime II
- 2004.03.25 : SLIPKNOT / Vol. 3: (The Subliminal Verses)
- 2013.02.26 : STRATOVARIUS / Nemesis
Search for ‘74’
ANCIENT BARDS / The Alliance of the Kings
Release : 2010
Label : Limb
イタリア産シンフォニック・メタル・バンド、ANCIENT BARDS の 1st アルバム。
アルバムのサブ・タイトルに “The Black Crystal Sword Saga Pt. I” とあるように、中身を聴くまでもなく判るのは RHAPSODY のフォロワーだと言う事だ。
疾走感もいいが、ありがちで判り易い唄メロが美味しい #2. The Birth of Evil,RPG のようなオーケストレーションが初期の DARK MOOR を彷彿させ、間奏が AQUARIA っぽい #3. Four Magic Elements,もはや壮大なボス戦 (笑) な激クサの #4. Only the Brave,「闇の魔王かなんかが復活したの?」な #5. Frozen Mind,クサすぎるインストパートが堪らない #10. Faithful to Destiny 。と、ここ数年 Xametal が減衰してたのは一体何だったのかと思わせられるほど Xametalic だ。
どっかで聴いた事のあるような完全予定調和な唄メロと RPG からそのまま持ってきたかのようなオーケストレーションがあと数歩くらい向上すればもっと良くなるかもね。ついでに、Vo の Sara ちゃんは減量さえすれば…。
評価:74
ARCH ENEMY / Stigmata
Release : 1998
Label : Toy’s Factory
DEATH METAL 界のスーパーブラザーズが奏でる超絶ギタープレイが魅力の ARCH ENEMY による 2ndアルバム。実は 1st だけのプロジェクトになりそうだったらしい。
#1、イントロでの掴みは OK なのだが、いまいち煮え切らない。リフだけは好印象なメロディなのでそこは救いか・・・。 #2、タイトルチューンでインスト。終始泣きのギターが奏でられる。最後に、何の音だがギュワギュワ言ってる。 #3、メリハリのある”ちょっと落ち着いた感じ”が見え隠れする曲。2ndアルバムながら貫禄すら感じてしまった。 #4、ギターメロは良いものの唄メロがいまいち。それに拍車をかける曲の長さが辛い。 #5、ソロだけいい。掛け合いなんか素晴らしいの一言だ。なのになんでこんなんなんでしょ・・・。 #6、サビのつまらなさは過去最高級だが、それ以外は悪くない。金物をこまめに使うドラムが良い。 #7、インスト。 #8、前半までの正統性の高い曲と比べて全然いい。程よくキャッチーなメロディにアグレッシヴさも丁度いい。 #9、切り込んでくる Vo も攻撃性に満ちてるしギターも最高級のテンション。名曲・名演。本来なら1~2曲目に欲しい曲だな。 #10、キャッチーなギターメロが印象的。エモーショナルなギターソロは必聴ですね。ラストのギターと Vo の掛け合いは鳥肌モノです。 #11、終末を迎えるかの様な悲しげなインスト。ギターが入ってからも衰える事なく・・・。「あぁアルバム聴き終わったんだな~」って感じる。 #12、Vox Stellarum でアルバムを締めくくったらどんなに綺麗に終わるのだろう。全くもって勿体無い。
なんと言ってもアモットブラザーズのギターだが、ほとんどが完璧。エモーショナルなギタープレイが大半を占め、アグレッシヴなサウンドの中にも光るメロディアスさが心を揺さぶる。ただ唄メロ ( デスだがあえて唄メロと言わせてもらう ) がいまいちなのが難点。もう少し緩急のあるVoラインを敷いてほしいと思った。
評価:74
ARCH ENEMY / Khaos Legions
Release : 2011
Label : Trooper
ARCH ENEMY の 8th アルバム。
「相変わらずサイレン音好きなんだな」なイントロ #1 に続く #2. Yesterday is Dead and Gone で既に ARCH ENEMY 節が全開。ラストのソロパートが Randy Rhoads な #3. Bloodstained Cross に、普通のハードロックみたいな #5. No Gods, No Masters,Chis Amott のアコ・エンディングがカッコイイ #7. Through The Eyes of a Raven,ギターインストにボーカル載せたかのような #14. Secrets,そして何故か Uli Roth 脱退以降の SCORPIONS のカバー #15. The Zoo …。
前作以上に複雑な展開な上に隙間さえあればソロを詰め込んだって感じか。18番のメロディアスなソロも大量に聴けるが、単調なメロディが多い事からネタ切れが心配されるな…。
全体的に曲のテンポが落ちて音質も柔らかくなったせいか、前作から既に薄れ始めていた暴虐性がさらに薄くなっているのも気になる。…気になると言えば #5 のクリック音消し忘れもそうだな。
個人的にはどうでもいいんだけど、日本語表記が アーチ・エネミー になったみたいね。
評価:74
BLOODBOUND / Book of the Dead
Release : 2007
Label : Marquee
スウェーデン産メタルバンド BLOODBOUND の 2nd アルバム。Vo に Michael Bormann ( ZENO , RAIN ) が加入。
#1、リフの勢いのままサビまで駆け抜けてくれると嬉しかったんだけどなぁ。 #2、ここまで教科書どおりのメロディック・メタルとは。 #3、アリーナ・ロック風の曲。この人達、間口が広いな。 #4、GAMMA RAY だ・・・(笑) #5、気持ちがいいほどストレートなのメロパワ。 #6、IRON MAIDEN だ・・・(笑) ほんと真っ直ぐ過ぎる唄メロがいいわぁ。 #7、この、誰でも思いつきそうなサビメロがいい。( Land of the Free なんだけどね。 ) #8、パワーバラード。まぁこういうのは Michael の十八番だしね。 #9、これまたメロディック・メタルのお手本のような曲。ヲーヲーコーラスもいいね! #10、サビメロが無修正の Emerald Sword 。ただ、最近こういうのが少ないのよ・・・。 #11、IRON MAIDEN だ・・・(笑) #12、日本盤ボートラ。疾走曲を期待してたのに・・・。インストかよ。
教科書通りのストレートなメロディック・メタル。オマージュやらパクリッシュな部分もあるが、最近やたらとプログレッシヴに走ったり、過去の疾走曲を若かりし頃の過ちみたいに言うバンドがいる中、ここまで馬鹿正直な曲を書いてくれるってのが好感もてるんだよね。
評価:74
CRYONIC TEMPLE / Chapter I
Release : 2002
Label : Underground Symphony
スウェーデン産のパワーメタルバンド CRYONIC TEMPLE の 1st アルバム。1st なのに “FINNVOX” 使ってて、音が宜しい。
#1、”IRON MAIDEN / Aces High” の影響をモロに受けましたと言わんばかりの曲。サビなんてモロに近い。 #2、典型的なミディアムテンポのパワーメタル。 #3、ドラムフィルがカッコイイから、ついついドラムにばかり耳がいっちゃううんだけどね。 #4、音質がいいだけあってイントロのドラムが良く聴こえるよ。サビメロが GAMMARAY っぽいな。 #5、JUDAS PRIEST の影響が色濃い。スローテンポになるギターソロ時のベースが好き。 #6、メジャーコードを撒き散らすジャーマン風の曲。バッキングが左右を交差するのが隠し調味料みたいでいいね。 #7、IRON MAIDEN 風。歌詞が馬鹿っぽいのは、ここまで聴いてくると素直に許せちゃうね。 #8、曲名が Mighty Marrior ・・・。 #9、キャッチーなギターソロがいいね。唄メロは、最後の曲にしてはちょっと慣れてきてつまらないかも。
Finnvox を使っただけあって音が良い。なんて生意気なんでしょう ( 笑 ) 。そのおかげでドラムサウンドが重くタイトな音を出せている。これはいい。しかし、他の楽器がドラムに押されがちなのがちょっと気になる。まぁ、新人ではかなり上位にくるバンドなんじゃないかな。デビュー盤でこれほどのアルバム作ってくるのも評価できるしね。
評価:74
DGM / Misplaced
Release : 2004
Label : Marquee
プログレッシヴ・メタルバンド DGM の 5th アルバム。
#1、”STRATOVARIUS / Eagle Heart” に似てるとも言える馴染みやすいメロのリフが印象的。もともとプログレッシヴな音楽性にあった為かそのインパクトは大きい。 #2、ベースがやけに動き回ってて良し!GOOD!ギター、キーボソロがまたクッサーくて◎ #3、ミドルで聴き込ませてくれる佳曲。ところどころプログレッシヴな面も見せてくれるのもいいね。 #4、ピアノ主体のバラード。フックに富んだ展開美が素晴らしい。 #5、ストレートで聴きやすい典型的スピードメタル。#1と双璧をなす曲ではなかろうか? #6、緊迫感が漂う曲。特にキーボードアレンジからそれは伺える。唄メロも凄くいい。動きに動くベースもよし! #7、Aメロの Vo に Tommy Heart っぽさを感じるなぁ。 #8、聴きやすいサビメロにクサクサキーボソロ、綿密なアレンジが個々に光ってて良い。 #9、ユアッショー!。
ここまでストレートな音楽性で来るとは思っても見なかったので、そのギャップに悶絶。特に #1 のインパクトが大きすぎ。しかもその後ダレないのが素晴らしい。2004年度を代表する名盤。ここまでコンパクトにまとめてきた事に敬意を表したい。しかし、9曲という少なさに加えて、なんで「愛を取り戻せ」なのか・・・。これの代わりにもう一曲欲しかったな。
評価:74
DIMMU BORGIR / Puritanical Euphoric Misanthropia
Release : 2001
Label : Marquee
ノルウェー産ブラックメタル・バンド DIMMU BORGIR の 5th アルバム。
#1、恐怖感の漂う素晴らしいクラシカルなインスト。 #2、怒涛の疾走感にトレモノリフ、単調さを上手くカバーするピアノが美味い。 #3、キャッチーなリフがいいね。CRADLE OF FILTH を彷彿させるクワイアもなかなか。Vortex ( B / ex-BORKNAGAR ) の美声パートは堪らんね。 #4、恐怖感を誘うオーケストレーションがいいね。 #5、中間のシンセ主体パートは好きなんだけどね・・・。 #6、退屈。アウトロみたいなもんなのかな。 #7、シンフォニックなアレンジは素晴らしいんだけど・・・。 #8、Vortex 様の美声 Vo 、これが入るだけで曲が一段と引き締まるんだよね~。 #9、Vortex 様のパートはないが、勢いはこの曲がアルバム中一番かな。 #10、シンフォニック度が強い佳曲。
最近のブラックメタルの中では随一の音質だし、文句の付けようのない素晴らしい出来なんだけど、EMPEROR に見られるような極度の緊張感が少ないんだよね、このバンド。ま、Vortex 様の美声パートが来るたびに満面の笑みになれるんで、それで十分なんだけどね。
評価:74
DREAMTIDE / Here Comes the Flood
Release : 2001
Label : Marquee
ドイツ産、メロディアス・ハードの王者 FAIR WARNING にて、日本人の涙線に触れる曲を生み出してきた Helge Engelke が結成した新たなバンド DREAMTIDE の 1st アルバム。
#1、まさに、FAIR WARNING の意思を真っ直ぐに受け継ぐ名曲。Voも予想以上に歌えているので安心。 #2、ポップセンスが光る佳曲。 FAIR WARNING のアルバムに常に1曲は入っていた Rock’n Roll 感のある曲。 #3、煌びやかな Keybord が印象的。#4、Olaf (Vo) はこういったスローテンポの曲の方が声質に合ってるね。 #5、Bonus Track。 ボートラとは思えない高品質な曲。 #6、メロハーというよりはMETAL色が強い。 #7、民族調のイントロが面白い。後ろの厚いコーラスもいいね。 #8、ヴァイオリンとベルが妙に印象深いバラード。 #9、FAIR WARNING のバラードにも匹敵する哀愁を備えた曲。突然切り込んでくる Helge のソロも良い。 #10、Zeno Roth が得意とするような東洋的メロディ。リフのユニゾンが心地よい。 #11、ストリングスとギターによるインスト。高レンジのギターが風の流れの様。しかもずっと泣きまくり。 #12、冒頭のオーケストレーションが印象的。繋げのギターメロも極上。全体的なメロディがフックに富んでて、尚且つ斬新で好き。 #13、オーケストラサウンドを従えたバラード。まさかこのバンドでオーケストラバックの曲が聴けるとは思っていなかった。
まるで何かを悟り、目覚めたかのようなギターソロを全曲で繰り広げている Helge が素晴らしい。Voの Olaf に関しては、高音に若干の弱みがあるものの、バラードで聴かせてくれる深みのある歌唱は Tommy とはまた違った魅力がある。
評価:74
EDGUY / Tinnitus Sanctus
Release : 2008
Label : Marquee
ドイツを代表する Metal Band になった ( ような気がする )、Tobias Sammet 率いる EDGUY の 8th アルバム。
#1:EDGUY らしかぬ Heavy なリフが印象的な曲。キャッチーなサビがシンガロングを誘う。 #2:L.A.Metal 風の香りが漂う曲。前作の雰囲気を突き詰めた感じ。 #3:典型的なジャーマンメタル。こういうエネルギーが溢れてる曲はこのバンドの色に合ってるよね。 #4:#2 に同じ。 #5:アップテンポな佳曲。 #6:オペラ風の少人数クワイアが印象的。 #7:王道バラード。ラジオ向け。 #8:AVANTASIA の曲だったらしい。 #9:アルバムのハイライト。是非ともライブで聴きたいね。展開、メロディ、どれを取っても素晴らしい曲だと言える。 #10:ハードロックど真ん中。これも是非ライブで・・・。ドライブ中に聴くのがお勧め。 #11:卑猥な歌詞がアレ。まぁ Tobi のボートラに対するユーモアは毎回のことだし・・・。
キーパさが殆ど姿を消し、ハードロック然とした曲が多い。初期 ~ Hellfire までの熱狂的なファンの耳には届きにくいかもしれないが、個人的には凄くいい進化の仕方だと思う。ここまでいいバンドになってくれると、南瓜みたいに過去の黄金期のサウンドを取り戻してくれなんて微塵も思われないんじゃないかな。
評価:74
NIGHTWISH / Imaginaerum
Release : 2012
Label : Roadrunner
フィンランドが誇るシンフォニック・メタルの至宝 NIGHTWISH の 7th アルバム。
Marco がソフトに唄う #1. Taikatalvi,前作の Bye Bye Beautiful に通じるポップな唄メロの #2. Storytime,ロック・オペラ風な曲調の #3. Ghost River,パグパイプの音色でアイリッシュに攻める #5. I Want My Tears Back,シアトリカルで演劇チックな #7. Scaretale,民謡調の唄メロが印象深い #8. Turn Loose The Mermaids,ツイン・ヴォーカルでしっとりと聞かせる #10. The Crow, The Owl And The Dove,民謡調の唄メロをシンフォニックなアレンジで包んだ #11. Last Ride of the Day,壮大なシンフォ・アレンジの前半と物語を締めくくる語りの後半に分かれた #12. Song of Myself,アルバム内のメロディーに紡ぐエンドロール的アウトロ #13. Imaginaerum 。
まるで一編の映画のようなアルバム。分厚いオーケストレーションとクワイアが一層際立ち、これが本当に Heavy Metal Band のアルバムなのかと思ってしまうほどサントラ風味。まぁ、中心人物の Tuomas Holopainen(Key) が大のディズニー・マニアだそうで「そういう方向性でアルバムを作ったらこうなりました」という事なのだろう。
映画化決定らしい。
評価:74
OBSESSION / Obsession
Release : 2008
Label : Marquee
Michael Vescera 率いる OBSESSION の未発表音源集。
#1:ネオクラシカルなインスト。 #2:こういうリフを書けるってのは最高の武器だね。何の飾り気もないシンプルな構成だからこそいいリフが生きてくるってもんだ。 #3:80’s Metal 。この古臭さもこのバンドゆえだな。 #4:ありきたり。だがそれがいい。Vo はエフェクトかけ過ぎね。 #5:これまたモロ 80’s 風。 #6:” Gates of Babylon ” か・・・。ダークな曲調がいいね。 #7:#6 に同じ。 #8:ベースの自己主張が激しいインスト。 #9:#6 に同じ。Vescera ってこういう一風変わったメロディが好きなのかな・・・。 #10:キャッチーな唄メロと素晴らしいギターソロが聴けるが、なぜ音質まで80年代風なのか? #11:初期の曲のリメイク。なかなかの佳曲。 #12:これも音が・・・。LA METAL みたいな曲。
一言で言うなら「何も変わらない良さがある」アルバムだ。古きよき時代をそのまま現代に復活させたような・・・。当時の OBSESSION はよく知らないけどね。高品質なアルバムばかり聴いていると時々こういうのを聴きたくなるんだよな。懐かしさの中に新鮮さが残ってるってのは素晴らしいことだよ。
評価:74
PRETTY MAIDS / Sin-Decade
Release : 1992
Label : Sony
PRETTY MAIDS の 4th アルバム。
突進力のあるリフと判り易い唄メロが美味しい #1. Running Out,バンドの北欧サイドとジャーマン・サイドが融合した名曲 #4. Sin-Decade,シンガロングを誘う #6. Raise Your Flag,これを本編の最後にもってくるのか、な疾走曲 #10 In the Flesh 。
そして、本家よりもハードな音で Vo が上手いのもあってか、アルバムの中でもトップ・クラスの曲になってしまい “バンドの運命を変えてしまった JOHN SYKES のカバー” #11. Please Don’t Leave Me 。
おかげで、ボートラ目当てで買い、聴いてみたらオリジナル曲もかなり良かった。という珍しいタイプのアルバムになってしまった。
評価:74
PRIMAL FEAR / Seven Seals
Release : 2005
Label : Victor
JUDAS PRIEST の魂を継承し、正統派 HM 街道を凄い勢いで突っ走る PRIMAL FEAR の 6th アルバム。
#1、前作の1曲目、 Metal Is Forever と比べると、随分大人しくなったなぁ、という印象。ジャーマンメタルらしい聴き易いメロディが良い。サビ裏のギターメロもいいね。 #2、いつも通りの JUDAS PRIEST 的なアルバム展開だね。”EDGUY / Down To The Devil” にも激似。 #3、哀愁すら感じられるスローテンポの佳曲。エモーショナルな Ralf の歌唱が堪らん。 #4、バス連打に頼らずに疾走感を生み出している点は高評価に値するわ。ギターソロもカッコイイ。 #5、#1と同様に、正統派HMとジャーマン独特のキャッチーさを兼ね備えた良曲。 #6、これも、モロ JUDAS PRIEST だなぁ。それを上手く PRIMAL FEAR 節で表現しているあたりは、素晴らしいの一言だ。 #7、サビメロが超キャッチー。IRON MAIDEN 風のギターメロが美味し過ぎ。 #8、短くて単調な展開なんだけど、このバンドの良い部分を上手に引き出しているいい曲だね。 #9、イントロのキャッチーなギターメロにガッツポーズ。けど、サビが面白みにかけるかな。 #10、アルバムのラストを締める優しいメロを配した曲。少々終わり方のインパクトに欠けるか・・・。 #11、本編に入っていても全然おかしくない。バッキングが単調すぎるが、まぁボートラだし。
Ralf の低音もだいぶ板についてきた。アルバムを重ねるごとに Rob Halford に近づいているなぁ。曲はいつも通りで、ファンなら安心して聴ける内容だ。ただ、いつまでもルーツ丸出しでいるのはどうかと思う部分もあるけどね。
評価:74
PRIMAL FEAR / 16.6 ( Before the Devil Knows You’re Dead )
Release : 2009
Label : King
新ギタリストに Magnus Karlsson が加入した、ドイツの Metal God、PRIMAL FEAR の 8th アルバム。
#1:インスト。 #2:キャッチーな唄メロが美味しい典型的ジャーマン・メタル。 #3:モダンでダークな曲調が印象的な曲。ライブでシンガロングしたい曲だね。 #4:スローテンポのヘヴィな曲。イラク戦争のニュースらしき語りが入る。 #5:#2 に同じ。 #6:極めてダークな曲。要所でのストリングス・アレンジが美味しい。 #7:新機軸か。緩急を使い分けた展開は見事だ。 #8:”HELLOWEEN / Gorgar” の PRIMAL FEAR 版か? #9:パワーバラード。唄メロが煮え切らないのが残念。 #10:#2 に同じ。 #11:JUDAS PRIEST 風のリフがいいね。 #12:アルバム、Painkiller での PRIEST を彷彿させる攻撃的な曲だ。 #13:PRIMAL FEAR とは思えないほど産業ロック的な曲。 #14:ボートラ。リミックス・バージョン。
初期のモロ JUDAS PRIEST な音楽性から抜け出し、ある程度のらしさを持ててきたように感じる。ただ、前作から Metal is Forever クラスの強力な曲が見当たらない (いい疾走曲はあるんだけど、過去の名曲と比べるとどうしても…) 。とりあえず、Magnus Karlsson の活躍に期待かな。ライブは最高なんだけどね…。
評価:74
QUEENSRŸCHE / Operation : Mindcrime II
Release : 2006
Label : Warner
近年、先の見えない迷走を繰り返していた QUEENSRŸCHE が、その迷走癖を断ち切るように 9th アルバムで O : M の続編を作りましたとさ。
#1、イントロ SE 。緊迫感があっていいね。 #2、イントロ SE 其の弐。 #3、早口ラップ気味の Geoff Tate ・・・。音は軽いがキャッチーで悪くないファストな曲。 #4、ドラマ性のある展開の普遍的な HR 。 #5、唄メロがちょっと面白くないですよ。 #6、正統派 HR な曲としてはなかなか。ドラムが単調すぎな点に関してはノーコメントで (笑) #7、こういう音を作ってきたか・・・。う~ん、上手いな。後半の展開は前半のハイライトかな。 #8、”曲としては” こっちが前半のハイライトか。軽快なテンポでドライヴしていくギターソロが美味しい。 #9、唄メロと、その裏で緊迫感を漂わせるストリングスがいい。いいねぇ、オペマイって感じだ (何) ドラムのシンバル捌きが特にドラマっぽくて良し! #10、Ronnie James Dio 演じる Dr.X が素晴らしい。流石鉄人 Dio 。Geoff Tate との掛け合いも素晴らしいの一言。 #11、上手いな。コンセプトの情景を曲に表すのが上手すぎる。ニッキーの精神世界を見事に描いているよ。 #12、SE 。これやばいな、引き込まれそうだ。 #13、クワイアが堪らねぇ。メアリー役の女性Voも素晴らしい。 #14、ねぇ、何このロック・ミュージカル。 #15、Geoff Tate 、いい年なのに熱演だなぁ。 #16、中盤の展開が素晴らしいね。こういうのに弱いんだよ俺は・・・。最後のギターも上手い。 #17、最後にいい曲持ってきたな。ただ、個人的には、OM1 のような終わり方がよかった。
当時のメインソングライターだった Chris DeGarmo 抜きにも関わらず、ここまでの作品を作り上げたのは評価しなければならないな。まぁ、細かいことはここまでにして、ダメポな人は聴き込むことをオススメしときます。
評価:74
SLIPKNOT / Vol. 3: (The Subliminal Verses)
Release : 2004
Label : Roadrunner
変態つなぎマスク集団、SLIPKNOT の 3rd アルバム。
#1、OPETH みたいだな。 #2、リフがカッコ良過ぎ。左右のパーカッションがなければ良かったのになぁ・・・。 #3、ラストのブラスト最高。 #4、キャッチーなサビメロがいいね。Joey のドラムも素晴らしい。 #5、疾走するパートが美味しい。丁度いいプログレッシヴさもいいね。 #6、初 ? バラード。猟奇的どころか哀愁だなこりゃ。 #7、面白くない・・・。 #8、当アルバムのキラーチューン。攻撃性とキャッチーさが絶妙に融合した名曲。 #9、疾走するギターソロ・タイムがいいね。 #10、音がもうちょいソフトだったら普通のハードロックだな。 #11、バラード。Cory の歌唱力が光る佳曲。 #12、サビで極端にメロディアスになるのが美味しい。バックコーラスもいい味出してるね。 #13、インスト、みたいなもんか? #14、電子音の低音が大きすぎやしませんか? #15、キャッチーなサビメロがいいね。このアルバムの中では2曲のバラード抜けば一番聴きやすいんじゃないかな。
過去の作品に比べると幾分ソフトになったか。それと同時にとっつき易さも上がったので、初めての人はコレから聴くといいかもしれない。売れてきて、大衆向けに変わってきちゃったのかな・・・。
評価:74
STRATOVARIUS / Nemesis
Release : 2013
Label : Eagle Rock
Jorg Michael の後任に Rolf Pilve (Dr/STATUS MINOR) が加入し、平均年齢がまた若返った STRATOVARIUS の 14th アルバム。
アップテンポにドライヴし、ギターとキーボードのテクニカル・ソロ・バトルが聴ける #1. Abandon,いかにも北欧っぽい音色のキーボードとパワフルなバッキングでメロディアスな唄メロを飾る #2. Unbreakable,モダンに始まってサビで重厚なクワイアを聴かせる #3. Stand My Ground,トランス風のキーボード・アレンジとキャッチーでポップな唄メロの調和が絶妙な #4. Halcyon Days,透明感のあるイントロが北欧らしいメロディック・メタルな #5. Fantasy,ゆっくりとネオ=クラシカルな調べを聴かせてくれる #7. Castles in the Air,テンポとザクザク刻むバッキングの対比が面白い #8. Dragons,いかにも北欧産っぽいバラード #10. If the Story is Over,シンプルなパワーメタル #11. Nemesis 。
Timo Tolkki 脱退以降はバンド名が同じだというだけで違うバンドだと思ってきたけど、今回それがやっと鮮明になった感じがした。ツーバスをドコドコしながら疾走する曲が(本編に)1曲もないのが少し悲しい気もするが、これで Tolkki の呪縛からはほぼ解放されたと言っていいような気がする。願わくば、この変化が SONATA ARCTICA と同じにはなならいよう祈るのみ。
メロスピ・ファンが喜びそうな裏打ち疾走曲はボートラの Kill it with Fire だけなようなので、そっちが聴きたい方は日本盤を。iTunes でも「アルバムのみ」扱い。
評価:74