- 2012.04.10 : ACCEPT / Stalingrad
- 1988.08.19 : ALIEN / Alien
- 2002.01.29 : DREAM THEATER / Six Degrees of Inner Turbulence
- 2008.10.21 : ECLIPSE / Are You Ready to Rock
- 2013.11.14 : FIND ME / Wings of Love
- 2009.09.15 : MEGADETH / Endgame
- 2008.05.12 : MICHAEL KISKE / Past in Different Ways
- 2000.10.18 : PAIN OF SALVATION / The Perfect Element Pt. I
- 2011.06.21 : SYMPHONY X / Iconoclast
- 1989.04.21 : X / Blue Blood
- 2006.09.06 : ZENO / Runway to the Gods
Search for ‘91’
ACCEPT / Stalingrad
Release : 2012
Label : Nuclear Blast
完全復活を果たした ACCEPT の 13th アルバム。
勇壮なメロディが疾走するオープニングに相応しい佳曲 #1. Hung, Drawn and Quartered,重戦車の如くのバッキングの中、野太いコーラスが響く ACCEPT らしい #2. Stalingrad,怒涛の如くに疾走し金属的ハイトーンで音の壁を切り裂く #3. Hellfire,図太いメタル・サウンドの中に哀愁のメロディが沁みわたる #5. Shadow Soldiers,ライブで盛り上がりそうな #6. Revolution,シンプルな構成ながらギターソロで哀愁の風を吹かせる #7. Against the World,80’s なリフが重厚さを纏って行進する #8. Twist of Fate,ダイナミックかつメロディックに疾走する #9. The Quick and the Dead,ボトムを効かせたリフで押しまり、ラストの1分半で泣きのエンディングを演出する #10. The Gallary 。
前作は再結成の気負いのためか力みすぎていた感があったが、今作はその力みが消え、いい意味でリラックスしたパワフルかつ柔軟なパワー・メタルとなっている。前作もそれなりに良かったけど、それをはるかに超えてきたのは流石。捨て曲もないし、哀愁メロも大幅復活。言うことないわ。2012年を代表する素晴らしい正統派メタル・アルバムだね。
評価:91
ALIEN / Alien
Release : 1988
Label : Virgin Records
スウェーデン産メロディック・ロック・バンド ALIEN の 1st アルバム。( オリジナル盤 )
透明感のある音と力強いメロディの対比が素晴らしい #1. Brave New World,ZENO を思わせる良質なハードポップ #2. Tears Don’t Put Out the Fire,哀愁の北欧メロハー #3. Go Easy,HardRock の世界に入る前の Graham Bonett (Vo/ALCATRAZZ) が組んでいたバンド、THE MARBLES のカバー #7. Only One Woman,北欧メタルの理想の形とも言っていい名曲 #11. Dreamer,そして、アルバムを締めくくるバラード #12. Mirror 。
北欧メロハー(メタル)の伝説的名盤。勿論、捨て曲はなし。こんな素晴らしいアルバムが廃盤だなんて信じられない。是非ともリマスター盤を出してほしいね。リミックス盤(日本盤)も出たがそっちは収録曲が少し違うので、このオリジナル盤で。
評価:91
DREAM THEATER / Six Degrees of Inner Turbulence
Release : 2002
Label : Warner
DREAM THEATER の2枚組み 6th アルバム。
– DISC 1 –
#1、( MP2 から繋がるのが何となく嬉しい。 ) NWOAHM の精鋭の影響を受けているようなリフがいいね。そこに彼ら流のテクニカルなインストパートを入れてくる辺りは流石。 #2、自己満足全開の自慰的ソロの塊みたいだ。 #3、哀愁のバラードから熱いパワーバラードに変わって、そしてまた混沌へ・・・。ってな展開が素晴らしい。 #4、キャッチーな唄メロがいいね。それ以外は Mike と Jordan の独壇場。 #5、アレンジが凄すぎ。 (ギター?) はちょっと音潰しすぎじゃない?
– DISC 2 –
#1、オーケストラアレンジが素晴らしすぎる。こりゃ RHAPSODY OF FIRE も真っ青だな。 #2、LaBrie の唄メロが主軸になっているのがいいね。 #3、何このプログレッシヴな繋げ方。最高。 #4、絶妙な変拍子 ( というか3連譜の入れ方 ) が素晴らしいね。 #5、唄い出しの歌詞には笑った。哀愁のある唄メロはいいね。 #6、アルバム中一番キャッチーで聴きやすいメロディだ。ラジオエディットされるのも判る。 #7、爽快なメロディが印象的。 #8、この “いかにもエンディングです” 的なメロディに弱いんだよなぁ。ドラの後に何が来るのかと期待したが、特に何もなかったな・・・。 #9、ラジオエディット Ver.
大作指向過ぎ。DISC 1 は平均 10分だし、DISC 2 は組曲という徹底ぶり。しかも聴いてて飽きない ( 俺だけかも ) 。前作までとはいかないが、十分匹敵する素晴らしく濃~いアルバムだな。
評価:91
ECLIPSE / Are You Ready to Rock
Release : 2008
Label : Frontiers
スウェーデン産、ハードロック・バンド ECLIPSE の 3rd アルバム。
#1:キャッチーなサビメロが印象的な佳曲。 #2:北欧らしい透明感のあるメロディがチンチカ・ライドと共に疾走する曲。 #3:超強力なギターメロがサビ裏に聴こえた瞬間にガッツポーズ。最後の余韻に浸らせてくれるアコースティックなエンディングも見事。 #4:これまた素晴らしいメロディが乗るアップテンポの佳曲。 #5:ギターの人、マジでいい仕事してまっせ。 #6:やっと地味な曲かと思ったら・・・。少しは休ませてよ。昨今の EUROPE が本来あるべき姿がここにある。 #7:絶妙な疾走感と素晴らしいメロディの洪水。言うことないわ。 #8:北欧の FAIR WARNING だな。 #9:リフだけで聴くと特に何も感じなかったが、ソロが乗っただけでここまで印象が変わるとは・・・。 #10:キャッチーな唄メロが耳に残る。 #11:最後の曲まで一切の隙なしとはね。最後に入るストリングスが好き。
とんだダークホースだ。捨て曲なしの名盤だな。どの曲もリフ、メロディ、ソロの3拍子が揃っている。それが北欧の澄み切った空気のような透明感のあるサウンドで奏でられたらねぇ・・・。北欧メロディアス・ハードの理想の形だね。
評価:91
FIND ME / Wings of Love
Release : 2013
Label : Frontiers
Daniel Flores (Dr/MIND’S EYE, THE MURDER OF MY SWEET) と Robbie La Blanc (Vo/BLANC FACES) によるメロディック・ロック・プロジェクト、FIND ME の 1st アルバム。
メロハーのお手本のような爽やかさとドラマチックさのある #1. The Road to Nowhere,JOURNEY / Separate Ways を意識しまくりなイントロの #2. Another World,W.E.T. っぽい北欧メロハーな #3. Dancing to a Broken Heartbeat,哀愁メロと透明感のあるアレンジが素晴らしいバラード #4. Eternally,ポップでコマーシャルな歌メロが美味しい #6. On the Outside,いかにも 80’s なアレンジの #7. One Soul,爽やかなメロディが駆け抜ける #9. Bottom of My Heart,哀愁の唄メロを優しく奏でる #11. Wings of Love 。
Frontiers Records お抱えのソングライター達が楽曲提供しているので、曲のクオリティは折り紙つきの “まぁいつものメロハー・プロジェクト” ではあるんだけど、捨て曲はないし Bobbie La Blanc の Vo も素晴らしいし、2013年トップクラスのメロディック・ロック・アルバムだと思う。
ところで、Vo の Bobbie La Blanc、このアルバムで初めて聴いたけど、Tony Kakko (Vo/SONATA ARCTICA) に近い声質でかなりいいね。BLANC FACES、チェックしないと。
評価:91
MEGADETH / Endgame
Release : 2009
Label : Roadrunner
Dave Mustain 率いる MEGADETH の 12th アルバム。
#1:Dave Mustain と 新加入の Chris Broderick (Gt) が怒涛のバトルを繰り広げるインスト。 #2:初期の勢いを彷彿させる。これは凄い…。 #3:キャッチー&メロウサイドの曲。唄の至らないところを完全に払拭するギターが素晴らしい。 #4:これこそインテレクチュアル・スラッシュなリフが最高。ギターバトルも素晴らしい。 #5:2つの強力なリフが構築する曲展開は見事の一言。 #6:ミッドテンポの本篇から一気に疾走するソロへと流れ込むことがもう…これだよ大佐。 #7:捻くれた展開が Mustain らしい曲。 #8:アコースティックな前半からシンフォニックな後半へ2部展開する名曲。 #9:#8 の静寂感を粉砕する強烈なリーダートラック。この曲順は最高だとしか言いようがないね。 #10:アルバム中で最も唄メロがしっかりしてる曲。ライブで聴きたいね。 #11:地を這うようなリフから Hangar 18 風のリフへ…。そしてソロはスピードアップ。いいねぇ。
初期4作の頃の MEGADETH が帰ってきた。あえて言えば、Rust in Peace の再来だ。MEGADETH 完全復活。バンド史上最高クラスのテクニカル・ギタリスト Chris Broderick の加入は大成功だったと言えるね。強力な名曲がある Rust in Peace と比べたら曲単体での魅力では劣るもののアルバムとしては ( 個人的には ) 最高傑作だと思う。願わくばこのメンバーで続いてほしいね。
評価:91
MICHAEL KISKE / Past in Different Ways
Release : 2008
Label : Frontiers
Michael Kiske が HELLOWEEN 時代の自分の曲をアコースティックにアレンジし直したセルフカバー・アルバム。
#11:唯一の新曲。正直微妙だとしか言いようがない。唄メロがつまらないんだよな。まぁ、比較対照が HELLOWEEN 黄金時代 ( Keeper から Chameleon までね ) の名曲じゃ仕方ないか。
最高の曲たちが、本来あるべきアレンジをされて世に出された、と言えばいいだろうか。HELLOWEEN の音源よりも曲が輝いているのは言うまでもないだろう。昔は全くといっていいほど良いと思わなかった #1,7,8 は素晴らしく良いと思えるし、元々大好きな #4,5,6,9,10 はさらに曲の良さがにじみ出ている。
しかも、Kiske の声が当時と全く変わらない声量と音域、さらに温かみを増した声で歌い上げている。言うことない、完璧だ。もし問題があるとすれば #11 の新曲・・・。3rd に収録されたいたら「まぁまぁの出来」と書いたかもしれないけどね。
無事 King Record から日本盤が出るようで何よりだ。
評価:91
PAIN OF SALVATION / The Perfect Element Pt. I
Release : 2000
Label : Marquee
スウェーデンの陰鬱プログレッシヴ・メタルバンド PAIN OF SALVATION の 3rd アルバム。
#1、イントロから陰鬱暗黒ワールドが広がっている。ほぼラップ状態の唄メロから哀愁漂うサビメロへの転調は素晴らしい。テンポチェンジもスリリングで最高。 #2、レトロな雰囲気もさることながら、背景を飾っている陰鬱コードに万歳。 #3、イントロのオルゴールで、すでに悶え気味(笑) ただ、イントロだけでそれ以降はそれほど面白くもなかった。 #4、Voの人、役者だなぁ、と。QUEENSRYCHE 以来にそう思った。 #5、中盤で表打ちになるとこからギターソロに雪崩れ込んでいくとこなんかガッツポーズもの。 #6、キーボードとギターとのユニゾンがやばい。その後にピアノが出てきてクワイア入るなんて反則だろ。 #7、ちょっとオシャレなレストランでパスタでも食べながら聴きたい曲。クラシカルなギターがいいね。 #8、先の読めないサスペンスみたいな曲。この独特の世界観が素晴らしいね。 #9、キャッチーなリフがちょっと彼ららしくないな。 #10、#9のフェードアウトを引き継いでるのが美味いアンディアだ。古典的なギターメロもいいよ。 #11、演歌気味なギターが印象的なインスト。 #12、アルバムタイトルを冠する曲。アグレッシヴな中にも時折美しいメロディを配している。 #13、ボートラ。低音が右に集りすぎてて違和感があるインスト。
陰鬱プログレメタルの最高峰。少々敷居が高いかもしれないが、プログレが聴けて、尚且つダークな曲調が好きならば聴いておいて損は微塵もない。 DREAM THEATER / Images And Words と双璧をなす素晴らしいアルバムだと思う。
評価:91
SYMPHONY X / Iconoclast
Release : 2011
Label : Nuclear Blast
SYMPHONY X の 8th アルバム。
イントロの変拍子リフから一切無駄のない完璧な展開とオーケストレーションが素晴らしく、その長さを微塵も感じさせない 1-#1. Iconoclast,ダークなリフにキャッチーなメロディが前作にも通ずる 1-#2. The End of Innocence,Russell Allen のドスの効いたマフィア歌唱が存分に発揮された 1-#3. Dehumanized,アルバム中最もシンプルなパワー・メタル曲 1-#4. Bastards of the Machine,メカニカルなリフと緩急のある展開が印象的な 1-#6. Children of A Faceless God,Russell Allen の (他の曲とは違う) ソフトな歌唱と哀愁のメロデイーが紡ぐ美しきプログレッシヴ・キラー・チューン 1-#6. When All is Lost 。
ダークなリフがメカニカルなリズムで展開される 2-#1. Electric Messiah,キャッチーな唄メロが印象的でシンプルな構成の 2-#3. Light Up the Night,ミドルテンポでじっくり聴かせる 2-#4. The Lords of Chaos,プログレッシヴな展開美が見事な 2-#5. Reign in Madness で幕を閉じる。
アルバム全体の聴きやすさやメロディーの質で言えば確実に前作の方が上だという評価が多いだろう。しかも長く、濃い内容だけに聴く者を選ぶのかもしれない。しかし、聴けば聴くほど “これが SYMPHONY X の最高傑作だ!” と言いたくなってしまう。それだけ説得力のあるアルバムだと言えるだろう。
評価:91
X / Blue Blood
Release : 1989
Label : Sony
インディーズシーンで脅威のセールスをあげた X のデビューアルバムにして日本メタル界屈指の名盤。
#1、F.Marino の超有名曲のカバー。選曲が素晴らしい。 #2、#1 から繋がる、少々スラッシュ・メタル風の名曲。ちょっと可愛く聴こえるリフが面白い。 #3、このCDを買った当時一番好きだった曲。Aメロ裏でファウファウ言ってるのが激しくツボ。Bメロの入りも素晴らしい。 #4、X 全員で作られたっぽいキャッチーな HR ナンバー。こういう曲でも結構ハマってるから良いんだよなぁ。 #5、これはライブで生で聴いてこその曲。最後のギターソロも素晴らしい。 #6、単調なコード進行にも関わらず素晴らしく憂いを感じるバラード。ライブ版のこの曲は泣ける。 #7、インディーズ版同曲の日本語版でイントロにサビメロがストリングスで入っている。実は悲しいラヴソング。 #8、民俗音楽的なリズムを配した#1からベースが激しくカッコイイ#2へ。 #9、凄まじく速い。Yoshiki のドラムからは魂の叫びの様なものが聴こえる。ギターソロ前のベースはかっこいいね。 #10、Hide の遊び心が感じられる佳曲。Aメロの囁き声がいい意味で気持ち悪い。 #11、J.S.Bach の小フーガをモチーフにした隠れた神曲。中間からの疾走には悶絶を禁じえない。 #12、今度はちゃんと終わる。この伴奏はいつ聴いても俺の理想の伴奏に近いなぁ。
奇跡の名盤。お願いだからリマスター出してください。
評価:91
ZENO / Runway to the Gods
Release : 2006
Label : EMI
Uli Jon Roth の実弟、Zeno Roth 率いる ZENO の 3rd アルバム。Vo は Michael Bormann 。
#1、これぞ、ZENO ! というギターとメロディアスな唄メロが魅力的。イントロのギターからして逝かされましたよ。 #2、この曲は本来 1曲目に来る予定だったらしいが、これはこの曲順で正解だ。落ち着いたミドル・ナンバーで聴き応えがある。 #3、ZENO の十八番の東洋風メロが美味しい、哲学的背景を持った曲。官能的な唄メロもいいが、ギターソロがやば過ぎる。 #4、キャッチーなサビメロがいいね。それにしても、ギターソロが良すぎる。 #5、哀愁のメロディが心を打つ。完璧に練りこまれたバッキングも素晴らしい。 #6、Pietro Mascagni の歌劇 Cavalleria Rusticana からのカバー。 #7、#3 以上にいつもの東洋メロが炸裂してる曲。要所で顔を出すキーボーメロが好き。 #8、”DEEP PURPLE / Burn” です (嘘) 。というか、Burn という原型を ZENO 風に消化したような曲。どう考えても Jon Lord なキーボアレンジが美味しすぎる。 #9、サビ裏のギターメロディが良すぎる。このアレンジ力には脱帽だわ、恐れ入りました。 #10、Zeno Roth 自信が Vo をとる、彼の母に捧げられた曲。( Uli と比較した場合・・・ ) 何気に唄えてるね。メロディもいいし・・・。哀愁のギターメロも素晴らしい。 #11、Zeno の義母への追悼曲。あぁ、そんな感じが出てる・・・。ラストは凄まじ過ぎ。
まず最初に、この話を断った Tommy Heart に・・・ ( 言わずともねぇ ) 。新 Vo、Michael Bormann は前任者ほどクセがないし、特に筆頭する点が見つからない ( 可もなく不可もなくって感じ ) 。でも、それら以上に曲が充実してて、FAIR WARNING が復活作でコケた分を十二分に取り戻してくれた。Ule W.Ritgen の超神々しいカバーアート含め、長ーく付き合っていける芸術作品かと。
評価:91