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ADAGIO / Sanctus Ignis

ADAGIO / Sanctus Ignis
Release : 2001
Label : Marquee

Stephan Forte 率いるフランスのネオクラシカル・プログレッシヴ・メタルバンド ADAGIO の 1st アルバム。


#1、厳格な雰囲気を醸し出すクワイアが効果的。唄メロの説得力がちょっと弱いかな。 #2、やはり唄メロが弱いか。折角の David Readman が勿体無い気がする。 #3、高貴な貴族の為の METAL という感じの曲。キーボードソロだけが蛇足に感じられる。それ以外は素晴らしいのに・・・。 #4、クラシックとしか思えないイントロが美味しい。キャッチーな唄メロも良い。ただ、中間部はパートを繋ぎ合わせただけなようにも聴こえる。Mark Boals 級のシャウトを繰り出すラストは好きなんだけどなぁ。 #5、もうちょっと緩急を使い分ければいいのに。これで11分はきつい。てか、キーボードソロはどうにかなりませんでしょうか? #6、アラビアンなイントロが堪らない。インスト。 #7、モロに YNGWIE J. MALMSTEEN なギターと非常にキャッチーな唄メロ (これも Yngwie っぽい) が魅力的な曲。 #8、#7 に同じ。 #9LED ZEPPELIN のカバー。ここまでやるとは、上手いよ。 #10、デモにしては完成度の高いインスト。 #11、#04 のデモ・インストバージョン。


YNGWIE J. MALMSTEEN が作り上げたものを、さらに厳格さという点で推し進め、プログレッシヴにしたような音楽性。メンバーは皆上手いが、各人の自己主張が強く楽曲が散漫になっている気がする。

評価:56

ADAGIO / Underworld

ADAGIO / Underworld
Release : 2003
Label : Marquee

Stephan Forte 率いる ADAGIO の 2nd アルバム。Key が Richard Andersson からクラシック畑出身の Kevin Codfert に変わっている。


#1、これぞプログレ!なイントロが素晴らしいね。続くピアノも素晴らしい。ただこの曲 DREAM THEATER を意識しすぎたせいか唄メロが・・・。 #2、イントロの緊張感のあるクワイアが素晴らしいね。まるでファンタジー映画の BGM みたいだ。やっぱ唄メロ少ないんだよな・・・。David Readman、結構好みの Vo なのになぁ。 #3、バッキングが半端なくつまらないのは気のせいだろうか。ピアノのパートは好きだよ。 #4、ブラストがカッコ良過ぎ、一瞬だけどさ。・・・これもプログレ臭が強いな。 #5、前半のインストが素晴らしい。後半は・・・・・・。 #6、哀愁のバラード。ちょっとだけ ELTON JOHN みたいな感じがあるな。いやぁ、素晴らしいバラード、御馳走様です。 #7、この曲も DREAM THEATER 意識しすぎ。インストパートばっかり手が込んでて唄メロがおざなりだよ。 #8、オケインスト。 #9、この曲が一番好きかも。ちょっとクラシック過ぎだけど、唄メロがキャッチーでいいよ。ギターソロも半端なくカッコいいしね。


クラシックとメタルの融合、と言えばまず第一に ANGRA が挙げられるが、それよりもさらにクラシックさを推し進めるとこうなるのだろう。完成度はかなり高い。しかし、インストに頼りきった楽曲は一人の逸材の力を使えていない。これじゃ流石の David Readman も脱退するよ。その代わりといっちゃ悪いが、新キーボーディストの Kevin Codfert は大正解かもね。

評価:46

ADAGIO / Dominate

ADAGIO / Dominate
Release : 2005
Label : Marquee

Stephan Forte 率いる ADAGIO の 3rd アルバム。Vo が David Readman から Gus Monsanto にチェンジ。


#1、前作、前々作にあったような聖堂メロは控えめで、普通のパワー・メタルな感じ。どこかやりきれないデス風の唄い回しに失笑してしまうも、前任者を意識している ( と思われる ) ハイトーンはなかなか。ただ、1曲目の掴みとしては微妙。 #2、イントロのオーケストレーションに ADAGIO 節を感じる。なんか DIVINEFIRE みたいだな。唄メロがもうちょっと良ければなぁ。 #3、#2と同様にイントロのオケが良い。唄メロに面白い仕掛けがあるが、いまいち煮え切らない。劣化した Yngwie みたいな印象。 #4、ボドム湖の事かな・・・。これは、キーボードの装飾が素晴らしいね。流れるピアノメロは勿論、唄メロをなぞるシンセが堪らん。ピアノソロも美味しすぎ。 #5、このイントロやばい。超俺好み。それ以降はちょっとどころじゃないほど物足りないんだけど。 #6、俺の壺知ってるのか?と聴きたくなるほどイントロが好み。それだけ。 #7、バラード。唄メロをなんとかしてくれ。 #8、またしてもイントロオンリーか!と思ったらやっぱりそうか。裏オケはいいのにね。勿体無い。 #9、ボートラにしては良く出来てるが、アルバムの評価を動かすようなものではない。


多少方向性が、パワー・メタル寄りになったが、基本的にやっていることは変わらない。前作の Introitus Solvet Saeclum In Favil みたいな曲が1曲でもあればなぁ、とは思うが、次にこの方向性をどれだけ消化するかだろう。・・・にしても、イントロが全て俺の好みにみマッチしてるのが不思議、というか、嬉しいね。

評価:48

ADAGIO / Archangels in Black

ADAGIO / Archangels in Black
Release : 2009
Label : Listenable

Stephan Forte 率いる ADAGIO の 4th アルバム。Vo が Gus Monsanto から Christian Palin にチェンジ。


#1:ダークでアグレッシヴな曲。早弾きぜずにメロディアスなソロを決める Stephan は流石。 #2:要所で顔を出すピアノが絶品。テクニカルでプログレッシヴなソロも素晴らしいね。 #3:コンパクトな中に封じ込められた難解さが美味しい。 #4:極めてダークな曲調が堪らんね。それでいて超キャッチーに攻めてくるソロが最高。 #5:オーケストレーションとバンドサウンドが完璧に近い同調率なのが素晴らしい。 #6:ピアノ・ブレイクが素晴らしすぎる。唄メロは弱いのが残念だ。 #7:9分の大曲。やり過ぎ感抜群のキーボード・ソロがいいね。 #8:完全にデス・メタルだな (笑) Stephan、でしゃばり過ぎだろ。壮大なオーケストレーションがいいね。 #9:月戦士? 表打ちなのが惜しい。しかし何故フランス人は日本語を使いたがるのか? 月光仮面にでも影響されたのか?


ダークで装飾過多な SYMPHONY X というのが相応しい。あまりに共通点が多いしね。しかし化けたな。3rd パワーメタル路線と 2nd の過度なオケアレンジ路線が見事に調和してる。Stephan のデス声も曲に合ってるし、これからが非常に楽しみだ。まぁ何より前作と比べて音質が見違えるほど良くなったのが嬉しいね。

評価:79


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