- 1994.02.21 : EMPEROR / In The Nightside Eclipse
- 1997.07.08 : EMPEROR / Anthems to the Welkin at Dusk
- 1999.04.27 : EMPEROR / IX:Equilibrium
- 2001.10.23 : EMPEROR / Prometheus – The Discipline of Fire & Demise
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EMPEROR / In The Nightside Eclipse
Release : 1994
Label : Candlelight
Black Metal の皇帝、そして闇の皇帝 EMPEROR 衝撃と奇跡の 1st アルバム。
#1、暗黒のオーラに包まれたイントロが凄まじい。そして、どんなに暖かい日差しが降り注ごうと、この曲の暗黒美を聴いた途端に鳥肌が立って寒気を感じる、そんな曲。てか、Ihsahne は頭の血管がぶち切れてるだろ、ってくらい叫んでる。 #2、こ、怖い。クワイアの使い方が最高。 #3、ベースの奏でる裏メロがいい。リズムギターの代わりにメロディやってるような感じ。 #4、リフが半端なくカッコイイ。重低音が支配する中で唯一の光とも言えるシンセメロが素晴らしい効果を出している。そんでブラストに乗った強烈なリフが繰り返される。もうこれだけでお腹いっぱい。 #5、ん?この曲は#1~4と違って音がいいなぁ。てか、今気付いたけど、歌詞がまったく聴き取れないな (笑) #6、珍しくメランコリックなギターメロが登場する。この曲は中間部でスローテンポになるとこがいいね。骨休めになるわ。で、ラストに怒涛の疾走。いいわぁ。堪んねぇ。 #7、おお、ブラストでもまったくスネアの音が落ちてない。素晴らしい。しかもタイトルに恥じないメロディだ。まさに魔術をかけられている様な錯覚にすらなる。 #8、怖ぇぇ・・・(2回目) これはもはや闇の芸術。ホラー映画のBGMとか話にならないな。鳥肌がたってきた。 #9、Bathory のカバー。あら、クリーントーンはどことなく Kai Hansen に似てるな。 #10、Merciful Fate のカバー。唄い方まで真似しなくてもいいのに・・・。
素晴らしい出来。文句なし。Black Metal 史上の名盤とされる 2nd と共に、これも確実に名盤だと思われる。ホント、他の Death Metal や Black Metal が子供だましのようにすら思えてきたし。
評価:92
EMPEROR / Anthems to the Welkin at Dusk
Release : 1997
Label : Candlelight
メンバーの投獄 ( 教会放火とか ) により活動停止を余儀なくされた EMPEROR が、その鬱憤を晴らすが如くリリースした 2nd アルバム。
#1、緊張感を誘うインスト。後半のブラスから #2 へ続くまでは鳥肌モノ。 #2、メンバーの投獄で音楽活動が出来なかったストレスを全てぶつけたかのような曲。間違いなく EMPEROR 史上TOP3 に入る名曲。 #3、凄まじいテンションのリズム隊に加えクラシカルなストリングスが交差する。それは皇帝だけが唯一作り出せる暗黒美・・・。 #4、怪奇なリフとシンセが心地よいまでに融合している。もう素晴らしいとしか言いようがない。 #5、何このぶち切れたテンション。ファストテンポからミドルへの変化も巧みに使いこなしている。 #6、凄まじい衝撃に襲われているにも関わらず、手も頭も反応できない。じわじわと心拍数が上がるにつれて自分が出せる最高の力を込めてガッツポーズするまでに 2:43 もかかった (汗) #7、リフが切り込んできた時点で、この曲が素晴らしい事が認知できた。8:17 という比較的長い曲だが、一瞬たりとも聴き逃せない名曲だ。 #8、アルバムの最後を飾るに相応しい、哀愁とも狂気とも言えるメロディが心を打つインスト。最高だ。 #9、日本盤ボートラ。首を絞められているかのような Vo が印象に残る。– 今日ちゃんと寝れるかな — (笑) #10、日本盤ボートラ。インスト。クラシックの影響を色濃く受ける Ihsahn らしい曲だ。
ここまで完成度の高い “Classical Black Metal” は初めて聴いた。完璧な音の調和に加え、全身の毛が逆立つような恐ろしさを醸し出す美、そして暴虐性。まさに “闇の賛美歌” だ ( ここまで的を得た邦題も珍しいな / 笑 ) 。・・・何を疑うこともなく言い切れる。これは EMPEROR の最高傑作である、と。
評価:99
EMPEROR / IX:Equilibrium
Release : 1999
Label : Candlelight
今や伝説である Black Metal 界の皇帝 EMPEROR の 3rd 。当アルバムは彼らのアルバムの中では若干 Death Metal 寄りになったとされている
#1、リフがカッコイイ。シンセが程よい暗黒感を出していて良し。後半のクワイアが入るところは悶絶。 #2、中盤に入っての劇的爆走にガッツポーズ。狂ったように頭を振るしかない。キーボードが帝王の名に相応しい雰囲気と威圧感を出している。 #3、イントロのヴァイオリンが印象的。クリーントーン使うのもいいね。3拍子のリズムも合ってて良い。 #4、神曲認定。ストリングス効果が凄まじいイントロが印象的。そして何よりも狂気の叫びとも言えるデス・ハイトーン。「速・暴・美」この全てが揃ったブラックメタルのアンセム。唯一曲が短いのが悔やまれるか・・・。 #5、良く聴かないとリフで隠れちゃうかもしれないけど、イントロのギターがカッコイイ。それと、1分辺りに裏で流れるキーボードもいい。 #6、単なるドカドカうるさいだけでなく、確実にメロディを歌っているVoがいいね。メロディアスなギターソロも素晴らしい。後半のクリーントーン使うところなんて悶絶。 #7、耳を突くようなギターが良い。それ以外は単調なので面白くないかも。ブラストとか使ってないからそう聴こえるのもしれない。 #8、怒涛の疾走をする前までが何ともムズムズするというか・・・。 #9、#8から繋がって静かにフェードアウトするインスト。
冒頭で書いたとおり少々デスメタル風らしいが、その境目が良く判らない。曲は #4 のキラーチューンを筆頭に良質な曲でまとまっている。
評価:87
EMPEROR / Prometheus – The Discipline of Fire & Demise
Release : 2001
Label : Candlelight
闇の皇帝であり、ブラック・メタル界の奇跡、EMPEROR の 4th アルバムにして最後のアルバム。邦題は「ラスト・エンペラー」。
#1、悪夢を見ているような幻覚に陥るキーボメロはやばいね。 #2、#1から繋がる恐怖のコード進行で、既に冒頭から鳥肌立ちまくり。いつもながらシンセアレンジはもの凄い恐怖感。 #3、中間のデジタル音で形成されるパートがいいね。ラストに怒涛のブラストを絡めてくるあたりも超美味。 #4、ブラストかましながらの殺人的リフがもう、素晴らしいのなんのって。SE裏で囁いてるパートも、どこかに引き込まれそうなくらい。 #5、前半のギターソロの怖泣き、そんで間髪入れずに襲い掛かってくるストリングスの暗黒メロディがいいね。 #6、ブラスト全快でたたみ掛ける。クラシカルなインストパートも見事としか言いようがない。これぞシンフォ・ブラック・メタルの最高峰って感じ。 #7、スピード感はないものの、緊張感のあるギターメロ、タイトなドラミング、キレのあるリズム・ギターなど、速くないなりに耳を傾けるパートが多い。シンフォニックさが少ないので、俺個人としてはちょっと消化不良ぎみだが・・・。 #8、イントロのコード進行万歳 (笑) 手数の多い、というか多すぎる金物捌きが凄い。 Trym グッジョブ。暗黒泣きメロのギターソロも素晴らしい。後半の凄まじい音圧のブラストが最高。これぞ皇帝様だ。 #9、やってくれた!前作の The source of icon E と同レベルの名曲だ。これを人は”有終の美”というのだろうか?
メンバーの音楽性の違い・・・、という解散理由通り Ihsane がよりクラシカルに、ゴシック風味な曲を作るのに他のメンバーが耐えられなかったのだろうか? それを物語るように当アルバムはギターの音も鋭くなく、(以前のアルバムと比べて) 聴き易い音質だ。ブラストの使用率も低下しクリーントーンが増えている。・・・それはそれで凄くカッコイイから問題ないんだけどね。
評価:80