- 2006.01.21 : EDGUY / Rocket Ride
- 2008.11.19 : EDGUY / Tinnitus Sanctus
- 2011.08.24 : EDGUY / Age of the Joker
- 2014.04.21 : EDGUY / Space Police – Defenders of the Crown
Search for ‘EDGUY’
EDGUY / Rocket Ride
Release : 2006
Label : Marquee
前作 Hellfire Club が素晴らしい出来だった、数少ない Keeper Spirit を持つメタル・バンド EDGUY の 7th アルバム。
#1、8分の大曲。キャッチーな曲で長さを感じないが、いまいちメロディに説得力がない。 #2、”ギターソロを唄う” っていう超斬新なアイディアはいいと思うんだけどね。 #3、ライブ映えしそうなんで、生で聴いて合唱して初めて本領を発揮するタイプの曲だと思う。 #4、ディレイを効かせたピアノが面白い。これもライブ映えしそう。 #5、Aメロの唄い方が海賊版的な Michael Kiske 。凄いモノマネ (笑) サビメロもキャッチーでいいんじゃない。 #6、80年代の良きHR時代を思い起こさせる。 #7、FAIR WARNING をヘヴィーにしたかのようなバラード。 #8、#6同様に。こういう曲も出来るんだね。最後の面白い演出もいいね。 #9、IRON MAIDEN 風のリフ、というか Roy Z が作りそうな感じ。ライブ映えしそうですなぁ。 #10、パワーメタル・バンドがHRを作るとこうなります。みたいな。俺は結構好きだけどね、この曲。 #11、いいね。素晴らしいよ。暑い南国でトロピカル・ジュースを飲みながら聴きたい。 #12、(いい意味で) 馬鹿っぽい。こういうところから、初期 HELLOWEEN にあった遊び心が感じられる。 #13、ボートラ。ブラジルでのライブ音源。 #14、ボートラ。オーケストラとピアノの、前作にもあったような曲だね。 #15、ボートラ。同曲のアコースティック・バージョン。
俺が思うに、今作はライブを非常に意識して作られたものであり、多くのオーディエンスと一緒に楽しむ曲が多い。音もライブ感があるしね。キラーチューンがないのがちょっと厳しいトコだけど、そこんとこは Judas At The Opera で我慢すれば・・・・・・。
評価:67
EDGUY / Tinnitus Sanctus
Release : 2008
Label : Marquee
ドイツを代表する Metal Band になった ( ような気がする )、Tobias Sammet 率いる EDGUY の 8th アルバム。
#1:EDGUY らしかぬ Heavy なリフが印象的な曲。キャッチーなサビがシンガロングを誘う。 #2:L.A.Metal 風の香りが漂う曲。前作の雰囲気を突き詰めた感じ。 #3:典型的なジャーマンメタル。こういうエネルギーが溢れてる曲はこのバンドの色に合ってるよね。 #4:#2 に同じ。 #5:アップテンポな佳曲。 #6:オペラ風の少人数クワイアが印象的。 #7:王道バラード。ラジオ向け。 #8:AVANTASIA の曲だったらしい。 #9:アルバムのハイライト。是非ともライブで聴きたいね。展開、メロディ、どれを取っても素晴らしい曲だと言える。 #10:ハードロックど真ん中。これも是非ライブで・・・。ドライブ中に聴くのがお勧め。 #11:卑猥な歌詞がアレ。まぁ Tobi のボートラに対するユーモアは毎回のことだし・・・。
キーパさが殆ど姿を消し、ハードロック然とした曲が多い。初期 ~ Hellfire までの熱狂的なファンの耳には届きにくいかもしれないが、個人的には凄くいい進化の仕方だと思う。ここまでいいバンドになってくれると、南瓜みたいに過去の黄金期のサウンドを取り戻してくれなんて微塵も思われないんじゃないかな。
評価:74
EDGUY / Age of the Joker
Release : 2011
Label : Marquee
Tobias Sammet 率いる EDGUY の 9th アルバム。
コメディタッチの PV も彼ららしさが発揮されていて好印象な #1. Robin Hood,開花したハード・ロック・センスがフル活用された #2. Nobody’s Hero や #5. Breathe,ブルージーな #4. Pandora’s Box,DEEP PURPLE 彷彿のオルガン・サウンドが大活躍する疾走曲 #8. The Arcane Guild,シメのバラード #11. Every Night Without You 。
AVANTASIA との差別化が出来なくなっているのは仕方ないのだろうが、EDGUY の方が若干レイドバックしたハード・ロック・バンド、という位置付けでいいのかな? そう思わせるのが #4 や何曲かで聴けるオルガン・サウンド、そして、(意図的だと思われる)現代的でない音質だ。いや、もしろ差別化を測る為の苦肉の策がこれだったのかもしれないけど・・・。
前作はそのバランスが丁度いいとこにあって、それが凄く良かったわけだが、どうもこのアルバムは “AVANTASIA とは違う EDGUY” を必死に絞り出した結果のように思える。
当初の目的でもあった “Michael Kiske をメタル・フィールドに帰還させる” という歴史的偉業を成し遂げた事だし、AVANTASIA は金銭的にマズいことになった際の切り札(笑)にでもして、暫くは垣根のない EDGUY を聴けたらいいんだけどね。
評価:69
EDGUY / Space Police – Defenders of the Crown
Release : 2014
Label : Nuclear Blast
Tobias Sammet 率いる EDGUY の 10th アルバム。
ライブでサビのコーラスをシンガロングしたい欲に駆られる #1. Sabre & Torch,遊び心に溢れたアレンジとアンセム風のサビメロが印象深い #3. Defenders of the Crown,ユーロ・ヴィジョンでいいとこまで行けそうなくらいバンドのポップサイドが全面に出た #4. Love Tyger,FALCO のカバー。最初は違和感があるものの、数を聴くたびにアルバムの流れに必要不可欠になってしまう #6. Rock Me Amadeus,Jens Ludwig(g) のアイディアを元に Tobias が大改造したという #7. Do Me Like A Caveman (Jens と Tobi に意見の相違があったというイントロのピアノは個人的にはなくていい派かなぁ),多彩なアレンジが光る疾走曲 #8. Shadow Eaters,Tobias 十八番のバックコーラスに歌メロを重ねるアレンジが素晴らしい #10. The Eternal Wayfarer 。
限定版ボーナスディスクは Tobias がどれだけ英国が好きかを題材に歌った QUEEN 風バラード #1. England,その名の通り DEF LEPPARD / Hysteria へのオマージュ #2. Aychim in Hysteria,本編の #2 に独特の歌い方に変えた #3. Space Police (Prog Version) に Vo 抜きのカラオケ用インストが4曲。
Tobias Sammet のボーナス・トラックへの本気度とその出来は素晴らしいとしか言いようがない。今回は AVANTASIA との差別化をあまり感じないが、もはや差別化する意味もないと感じているのかもしれない。それにもう、キーパい疾走曲は EDGUY ではやる必要がないのだろう。…けど、そこなんだよ。曲の平均点が高いだけにあとはガツンと来るのが欲しい。
評価:84