HELLOWEEN / Straight Out of Hell
Release : 2013
Label : The End
初期の曲を演奏する必要性に疑問が生じ始めてきた HELLOWEEN の 14th アルバム。
緊張感のあるリフと Andi の特徴的なスクリームが印象的な #1. Nabataea,クサクサなイントロとモダンなヴァース、魔女の宅急便 (疾走.ver) なサビメロが見事に融合した #2. World of War,どこかで聞いたことあるようなリフとシンプルイズベスト?なサビを持つ #3. Live Now!,どことなく初期の彼らを彷彿させ、サビのキメが Keeper of the Seven Keys – The Legacy / Silent Rain と一緒な #4. Far From the Stars,Rob Halford を思わせる Andi の歌唱と、いかにも Weikath らしいメロディックなサビが堪らない #5. Burning Sun,If I Could Fly タイプの #6. Waiting for the Thunder,能天気なサビメロがいかにも、な #9. Straight Out Of Hell,センセーショナルなタイトルの、ライブ受けしそうな #10. Asshole,キャッチーなメロディの階段を駆け上がっていくかのような展開が素晴らしい (最後に大サビに行かずに終わるのも見事) #11. Years,サビが STRATOVARIUS / Black Diamond にしか聞こえない #12. Make Fire Catch the Fly,多彩な展開のドラマチックな #13. Church Breaks Down 。
海外盤のボートラ Another Shot Of Life はミッドテンポで “いかにもヨーロピアンが好みそう” な曲。日本盤ボートラ No Eternity は明るくてキャッチーなメロディが爽快にドライブする “いかにも日本人が好きそうな” パワメタ。Burning Sun [Hammond Version] は後ろで気持ちハモンドが聴こえるな~って程度。
前作が張り切り過ぎて空回りしてた感の強いアルバムだったのに対し、自分たちらしさを素直に表現した HELLOWEEN らしいアルバムに。作曲面でも個性がはっきり分かれてきた印象で、それぞれが足りないところを補っていように感じられた。らしさをヘヴィさを調合した Andi、キャッチー + モダンの Sascha、高度な(無意識?)パクリッシュと焼き直し専門の Markus、そして、一切ブレない安定感の王道パワメタ・ライター Weikath 。本人たちが今が最高のラインナップと言うのも頷ける。
初期 Andi 期っぽいとか何とか言われてるけど、Gambling with the Devil の次のアルバムだと仮定すると順当な気がする。
ちなみに、輸入盤はブックレットの印刷ミスが酷過ぎる。
評価:86