IHSAHN / The Adversary
Release : 2006
Label : Candlelight
再結成も記憶に新しい Black Metal の皇帝 EMPEROR の V、Gt、B、Syn を兼任するマルチプレイヤー Ihsahn のソロ 1st アルバム。
#1、EMPEROR のクラシカルな部分を強調したような曲。プログレッシヴな展開もあって、改めて Ihsahn の才能に驚かされるよ。特に後半の “Fire—-!!” はイイ。 #2、クリーントーンの歌唱も巧いなぁ。ゴシカル or メランコリックなムードも美味い。EMPEROR では殆ど聴けないギターソロも OPETH みたいな雰囲気すら漂わせてる。 #3、これは EMPEROR の 4th に近い音楽性だな。ピアノからギターソロへの流れは圧巻。まさかここまでの曲を作れるとは・・・。 #4、すげぇ。まさに OPETH の世界観。まさかこんな曲を聴けるとは思わなかった。 #5、Black Metal 風 バラード。こんなの初めて聴いた。鳥肌がたったわ。 #6、他の曲と似たり寄ったりな展開だが、緩急の使い分けが巧いからか飽きないな。 #7、EMPEROR 1st 収録の名曲 I Am The Black Wizard を彷彿とさせる曲。これまた、クリーントーンとメランコリックなメロディを織り交ぜてプログレッシヴな展開になっている。後半の畳み掛けはカッコ良すぎる。 #8、フックあり過ぎじゃないかと思わせるほどの展開が美しい。 #9、10分超えの大曲。これぞ Ihsahn 節、とも言えるオーケストレーションが素晴らしい。全く飽きさせない展開も素晴らしいね。感動した。
EMPEROR にて Black Metal を極め、奥さんと PECCATUM を結成し実験的な音楽に挑み、Ihsahn はある種の境地に辿り着いたとしか思えない。OPETH ばりのメランコリックさとプログレッシヴな展開、そして EMPEROR の闇の美メロ、その全てを合わせ持った素晴らしいアルバムだといえる。OPETH / Still Life と並んで称されてもいいんではないだろうか。
評価:92