OPETH / Heritage
Release : 2011
Label : Roadrunner
OPETH の 10th アルバム。
グロウルを排除したという事前情報と、どこからともなく聴こえてきた “Damnation っぽい” という声に、 “OPETH で一番好きなアルバムは誰が何と言おうと Damnation” な俺は、並々ならぬ期待を膨らませていたわけだけど、そんな俺の浅はかな期待を Mikael Åkerfeldt は見事に打ち砕き、実はというと、さらにその斜め上辺りにいたようだ。
Mikael のヴィンテージ・レコード収集癖はファンなら皆知っているだろうが、そこからも想像できる彼のルーツを、ついに OPETH でやってしまった、という印象。サウンドも全く現代的ではなく、まるでレコードのようなウォームで暖かい音だ。まぁ、そこらへんのテクニカルな事は、共同プロデューサーで同じくプログレ・ヲタク仲間でもある Steven Wilson の手腕によるところか・・・。ただ、やはり気になってしまうのは、Ronnie James Dio に捧げた “Kill the King の OPETH 的解釈” な #3. Slither だ。ソロとか、まんま Ritchie Blackmore じゃん・・・。何もここまでやらんでも。
この変化は賛否両論あるだろうけど、個人的には素晴らしい変化だと思うね。メタルな要素も残ってるし・・・。まぁ、プログレッシヴ・メタルを聴いてプログレの何ぞやを知ってるようなフリしてた人たちは、もしかしたらこのアルバムで離れていくのかもしれないけど、このアルバムからプログレのルーツに遡っていくってのもアリだと思うよ。
評価:78